新型のライフにいち早く100km程テストドライブすることが出来た。グレードはオシャレタイプと呼ばれる「パステル」(2WD/4AT)で114.4万円。ボディ色はバニラクレム。車重は820kgに対し、エンジンは52ps/7,100rpm 6.1kg-m/3,600rpmを発揮する。パワーウエイトレシオは15.8kg/ps。ミッションは電子制御4速AT(プロスマテック/ロックアップ機構付)を組み合わせる。MTやCVTは用意されない。先代のライフはレンタカーで何度も乗ったことがある。どの程度進化したのか興味があった。新型はとにかく、運転をし易くしたいというこだわりで筋が通っている。ガラスの面積や下端の低さ、バックカメラの採用など全てにおいて視界の良さ、ひいては運転のし易さに導いている。まず、運転席に座れば驚くほど視界が広く、クリア。まるで展望列車の最前列に座ったような感覚だ。それと引き換えにスタイリングの美しさは先代よりも後退した気がするが、軽自動車のあり方から言えば正論だろう。運転していても非常に清々しい気分で乗れる。写真の通り、生憎のドンヨリした曇り空だったが、キャビンは明るかった。印象深いのはキャビンの静粛性。アイドリング時は3気筒エンジン特有の微振動を完全に押さえ込めていない様だが、走り出してしまえば軽自動車としてはかなり優秀。相対的にタイヤノイズが目立っていた。また、CVTではなく先代同様4ATを採用してきたが、とても滑らかな変速に驚いた。燃費の面ではCVTに劣るのだろうが、やはりフィーリング面ではATに分がある。今回のテスト走行時では一番下の写真のように車載燃費計ベースで17.5km/Lを記録(10.15モード値 21.0km/L 達成率83%)していた。4ATだからと負い目を感じる必要もなさそうだ。サスセッティングは柔らかめでロールを否定しないタイプ。しかし、1.610mmの全高を考えればロール感も自然でグラッと傾いて不安になるような類ではない。タイヤサイズが155/65R13だが、個人的な好みを言えば1~2インチアップしたほうが良いかもしれない。もはや電動パワーステアリングも取り立てて違和感を唱えるような出来映えではなく、至って普通。油圧か電動か...の議論は時代遅れになりつつある。シートは軽自動車にしては珍しく(?)フロントよりもリヤシートの方が好印象。クッションの厚みがタップリあり、フルフラット機構を捨てた事と引き替えだ。最後に、新型ライフ最大のセールスポイントでもある「バックモニター」だが、画面サイズが4.3インチと小さめではあるが、全く不満はない。さすがメーカー純正で吟味された位置にカメラを設置しているだけあってとても見やすかった。ユーザーにとって有って困ることはないのだから、ライバルもどんどん標準で採用して欲しいものだ。新型ライフは地味だが、ライバルのワゴンRやムーヴと充分戦える内容に仕上がっている。ホンダのクルマについては辛口に見ている私ではあるが、ワゴンR・ムーヴ・ライフの3車の中であれば、ライフを勝者にしたいと思う。 




|
急転のクルマ選び〈続編〉 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2025/09/02 07:53:25 |
![]() |
![]() |
スズキ ジムニーノマド 39台目 ジムニーにロング5ドアが設定されたら買いたいと販売店にお願いしていた待望の「ジ ... |
![]() |
マツダ ロードスターRF 27台目 ロードスターRFの30周年記念車。一度は落選になるも、次点(キャンセル分の繰上 ... |
![]() |
トヨタ GRカローラ 40台目 2022年/2023年のメーカー抽選に落選し、いつかは買いたいと思い続けていた ... |
![]() |
トヨタ GRヤリス 38台目 1年以上の長納期の末に納車された進化型「GRヤリス」。8速ATの「GR-DAT ... |