札幌生まれの私にとって、今日流れた老舗百貨店「丸井今井」が民事再生法の申請をしたというニュースはとても大きな衝撃だった。札幌の顔とも言える地場資本のデパートなだけに、北海道拓殖銀行が破綻したときを思い出す。札幌の人は「丸井さん」と呼んで三越や西武などの本州資本百貨店とは別格の愛着を持って接してきたはずだった。(よく間違われるが、関東の丸井デパートとは無関係。むしろ資本関係的には伊勢丹に近い)バブル期の放漫経営など色々と原因があるのだろうが、経営再建が順調に進まなかった(流れが変わった)のは2003年に開業した札幌駅のJRタワーに大丸デパートが進出してからだろう。ヨドバシカメラ、ビッグカメラ、紀伊國屋書店、ロフト等札幌駅周辺に集客力の高いお店が揃って来たこともある。やはり人の流れが大通から札幌駅周辺へシフトしているのは札幌の人間なら肌で感じているだろう。(つい先日ススキノのロビンソン百貨店が閉店したばかりだし)新しいものを許容し、それまでのスタイルに囚われないのが札幌人の気質だと思うが、そろそろ北海道の地場資本は自分達で守るという意識を明確に持たなければいけない時代なのではないかと思い始めている。そうご電器だってあっという間に潰れてしまったのに....。丸井今井は順当に行けば、三越伊勢丹HDの支援によって新しい再建計画を練り直すことになるのだろうが、この大不況で三越伊勢丹HDに見限られることが無いとも言えまい。札幌以外の函館・旭川・室蘭店(小樽・釧路・苫小牧は既に閉店)を閉鎖し、札幌本店のみでやり直すのも勇気の要る決断だが、選択肢の一つだろう。なんとしても、この不況を乗り越え丸井今井には再建を果たして欲しいと思う。

Posted at 2009/01/29 23:55:37 | |
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