関東にいるとあまり遭遇しないクルマだが、札幌へ行くとチラホラみかけるクルマ。トヨタ・ラッシュ/ダイハツ・ビーゴ。(正確に言えば大半がラッシュの方だが)5ナンバー枠に収まるコンパクトなボディに、本格的な4WDシステムを備え、利便性のある5ドアを採用する。雪国に住んでいない方にはイメージが沸かないだろうが、雪道では駆動方式(4WD)だけでなく、最低地上高も考慮する必要がある。幹線道路はビシッと除雪が行き届く札幌でさえ、住宅地へ一本入ると、夏場では考えられない様な凸凹の雪道に遭遇する。特に気温が高くなった日などはザクザク路面になって普通の乗用車の最低地上高では簡単にスタックしてしまう事もある。しかし、ジムニーやパジェロミニの様なパートタイム4WDではトランスファーレバー(もしくは切替スイッチ)の操作が面倒なだけではなく、センターデフが無いため「タイトコーナーブレーキング現象」が発生してしまうのが煩わしいと感じる人も多い。(一般的な雪国のドライバーにとって冬の間はずっとフルタイム4WDで走れた方が安心だろう。ジムニー等は林道など未舗装路が主戦場だろう)案外、冬期間でもスーパーの立体駐車場など屋内(乾燥した路面)で車庫入れする事も多いものだ。そう考えるとコンパクトな4WD車で充分な最低地上高があり、面倒なトランスファーの操作などもいらない車種を探して見るとラッシュはドンピタだったりする。ちなみに、このクルマの先代モデルとなる「トヨタ・キャミ/ダイハツ・テリオス」の軽自動車版「テリオスキッド」はまだ現行モデル(98年10月デビューでさすがに内外装はかなり古臭いが今でも平均月販500台を誇る孝行モデル)だが、このクルマも5ドア+センターデフロック付4WDを軽SUVとして唯一装備する。ラッシュの美点はコンパクトなだけでなく軽量である事。4AT車でも1200kgに収まっているからエンジンも1.5L(NA/3SZ-VE型)で済む。10.15モード値は14.8km/L(4WD/4AT)でSUVとしては良好な部類だろう。難点は価格が高い事。一番ベーシックな"X"(4WD/4AT)でも184.9万円。更に、メーカーOPが結構豊富に用意されていてVSC&TRC+DAC(ダウンヒルアシストコントロール)制御&ヒルスタートアシストコントロールが99,750円。このクラスでVSC(横滑り防止装置)が装着できるのは良心的といえる。SRSサイド+カーテンエアバッグは92,400円。シートヒーターが21,000円等、簡単に30万円程度の追加となり、諸費用まで含めた乗り出し価格(定価)は250万円に達する。こうなると、スズキのエスクードや日産エクストレイル、デュアリス等ボディは少し大きくなるが、値引額などによってはライバルに成りえる。もう少し価格が安ければこのクルマはヒットしていたかもしれないね。まぁどう贔屓目に見てもデザイナー渾身の作って言うようなスタイリングでも無いのが玉に瑕。個人的には初期型にあったイエローのボディ色がカタログ落ちしている事も残念。それでも軽SUV(ジムニーとか)よりは余裕が有り、大きくて重たいSUVは不要と言うユーザーにラッシュはライバル不在の存在と言える。今はもう絶版だが、先代のスズキスイフト(泣く子も黙る79.8万円...ってCMしていたっけ)の4WDなんかも低価格でかつ結構最低地上高があって雪国の下駄車には最適かな...と思っていたが、量販グレードのSE-Z(4WD)は価格を安く見せたいが為にABSがメーカーOPだったので現在流通している中古車の大半がABS無し。雪道でABSは必須なので意味無し。今なら、SX4がその後継イメージかな。最低地上高は175mmもあって価格も安い。話を戻して、ラッシュ。今度機会があれば試乗してみたいと思います。関東で試乗車は難しいだろうから、お台場かな...。

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急転のクルマ選び〈続編〉 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2025/09/02 07:53:25 |
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