昨日アルファロメオのミトに乗ったので、ライバルになるクルマに乗ってみたくなった。順当に考えればNewMINIのクーパーSなんかが297万円(6MT)と価格的にも近しいので本命ライバルなんだろうが、今回はスイフトスポーツ。ミトのパワーウエイトレシオが(1220kg/155ps)7.87kg/psであるのに対し、スイフトスポーツは(1060kg/125ps)8.487kg/psと結構善戦している。スイフトの価格は5MTが178.5万円(メーカーセットOP付)とミトの285万円に対し106万円も安い。この価格差が走りにはどんな違いを生み出すのか興味があった。生憎試乗車は4ATだったので、厳密な意味での比較は叶わなかったが、今回初めてメーカーセットOP付(+15万円)のスイフトスポーツに乗ることが出来た。(レカロシート+ディスチャージヘッドランプ+SRSカーテン+サイドエアバッグのセットOP)しかも、おろしたての新車(オドメーターが15km!!)だったので無闇に高回転まで回すようなことは自粛した。レカロシートに収まってみて、ホールド感は充分なのだが視点が高い。一番下のポジションにしても物足りなかった。あと2cm位下がれば結構違う気がするのだが。ステアリングもチルトのみだったのが惜しいが、私の場合は不満のないポジションが取れた。ステアリングはアルファ・ミトがかなり軽かったのに対し、スイフトはズシッと手応えがある。この点はスイフトの方が好き。モンローのショックが奢られたアシとモデル末期になった今でもボディの剛性感は充分以上で、ボディのサイズ以上に安定した走りを楽しませてくれるのは凄い。残念ながら、4ATの為エンジンの美味しい部分がかなりマスキングされてしまっているが、それでもターボを搭載したアルファ・ミトに比べ、直線的に駆け上がっていく1.6L NAエンジンは「いかにも4気筒のツインカム!」という味の濃いモノ。車重が1060kgと軽いのでキビキビ感も強い。106万円の価格差をどう考えるかは難しいところではあるが、スイフトは内装のスポーツ感が薄いというか事務的。もう少しだけ気分を高揚させるような味付けがあれば面白いのに。(やり過ぎは良くないので難しいのだが)つくづく5MT車に乗れなかったのが惜しい。あのエンジンフィールなら絶対にMTが面白いはずだ。さて、スイフトスポーツの試乗は物足りないながらも楽しませて貰ったのだが、やはりアルファ・ミトと比較されるライバルでは無いという結論に至った。アルファ・ミトの方がボディサイズ(実寸だけでなく、体感的にも)や重量についても1~2クラスは上級に感じたし、内装の質感についても同様。ただ、アルファ・ミトはブーストが効き始める頃には結構な速度に到達してしまうので「コンパクトなホットハッチ」を期待すると歯痒い思いをする。日本の路上(一般道)では間違いなくスイフトの方が刺激的なクルマだろう。しかし、平均速度が高まる高速道路を主体とするドライブコースなどではアルファ・ミトの方が適しているかもしれない。マツダ・デミオにもっとスパイシーなモデル(マツダスピード・デミオ?)があったら面白いのにね。

Posted at 2009/05/08 22:16:43 | |
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試乗インプレッション | クルマ