![[試乗インプレッション]スバル レガシィ・ツーリングワゴン & B4 [試乗インプレッション]スバル レガシィ・ツーリングワゴン & B4](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/013/999/803/13999803/p1m.jpg?ct=16ade8936e5b)
5/20に発表された新型レガシィにようやく試乗してきた。発売直後はスバルファンでお店も混雑していたようだったので、新型フィーバーが落ち着くのを待っていた。相変わらず、トヨタのお店はプリウスの商談と試乗で混雑していたようだが、スバルのお店は静まり返っていた。今回はツーリングワゴンの「2.5i L Package」とB4の「2.5GT S Package」をそれぞれ20分程度テストした。(残念ながら天気が悪かったので写真無し)希望していたCVT搭載のNAモデルとターボモデルが乗れたので非常に満足です。ちなみに、新型レガシィの受注状況については(発売後約1ヵ月間)月販目標3000台の2倍を大幅に超える7,018台を受注し、好調なスタートを切ったようだ。まぁ一番大切なのはコンスタントに売れ続けることではあるのだが。ちなみにモデル別の比率はB4が32.5%でツーリングワゴンが50.5%。アウトバックが17.0%となっている。まぁ順当かな...。グレード別で言うとNAの「2.5i」が52.9%、ターボの「2.5GT」が43.0%。アウトバックのみに設定される「3.6R」が 4.1%だとか。やはりターボが43.0%も占めるあたりはスバルらしいところ。新型レガシィについてはやはり賛否両論と言うところだろうか。個人的にはもう少しシャープなデザイン(マツダアテンザ等の様に)であれば拡大したボディサイズも気にならなかった様な気もする。価格や装備内容に加え、AWDで有ることを考えれば新型レガシィはお買い得であるのは間違いない。ただ一点、スタイリングが弱い。コレまでのレガシィに共通していた骨太な存在感が希薄で、デザインがサイズを持て余している様な印象とでも言えばいいのだろうか。また、タイヤがかなり小さく見える(フェンダーの隙間が大きい)事でかなり損をしているのではないかとも思った。
さて、そろそろインプレッションを。まず乗ったのはツーリングワゴンの「2.5i L Package」266.7万円。全長4775mm全幅1780mm全高1535mmでホイールベースは2750mm。車両重量は1500kgである。エンジンは水平対向4気筒SOHCのEJ25型。レギュラーガス指定で170ps/5600rpm 23.4kg-m/4000rpmを発揮する。パワーウェイトレシオは8.8kg/psで10・15モード値は14.0km/L。なんと言っても、チェーン式のCVTが気になるポイントである。電動パーキングブレーキをOFFにし、意地悪くクリープでトロトロ走りながらジワジワとアクセルを踏み加えていく。出来の悪いCVTだとこのあたりでギクシャク感が出てしまうが、このCVTは全くそんな弱みを見せず、ソロソロと走り出してくれた。SIドライブはデフォルトの「I」で走り出すが、さすが2.5Lもあれば基本的に不満はない。少しラフにアクセルを踏み込んでもクルマ側が静かにそれを訂正し、エコドライブへ導いていく。途中「S」「S#」モードへ切り替えていくと少しずつクルマが軽くなった様な感覚が楽しめる。まぁ普段は「I」モードで宜しいのではないかと思う。それにしても、スバルが言うところの「リニアトロニック」はなかなかの完成度だと思う。市街地中心のテストドライブではほぼCVTの嫌な挙動は感じることがなかった。これならCVTでも問題ない...ではなく、積極的に選択出来るシステムだ。またボディが拡幅されたお陰もあって、スバル車の美点であるビシッとした直進安定性が健在であったことが嬉しい。もちろんAWDによってもたらされる部分が大きいのだろうが、こういうクルマは長距離が疲れない。逆にインテリアのデザインや質感はイマイチと言わざるを得ない。カムリと同クラスだと言われれば「そんなもんかな..」と言う気もするが、スバルファンの期待値はもう少し高いところにあるのではないか。デザイン的にもチト煩いかな。シートの良さはスバル車の特徴でもあるが、それは新型レガシィにも受け継がれている様で安心した。ステアリングの調整幅も大きく、テレスコもある。個人的にはもう少し電動パワステの味付けが重めでも良い気がするが、一般的にはこんなモンだろう。205/60R16と言うタイヤサイズはレガシィにとってはラグジュアリー指向だろうが、不満な方は225/45R18が装着される「2.5i S Package」283.5万円を選べば良いだけの事だ。機会があれば「2.5i S Package」にも乗ってみたい。
次に乗ったのがB4の「2.5GT S Package」320.2万円。全長4730mm全幅1780mm全高1505mmでホイールベース2750mm。車両重量は1510kg。エンジンは水平対向4気筒DOHCターボの「EJ25型」ハイオク指定で285ps/6000rpm 35.7kg-m/5600rpmを発揮する。パワーウェイトレシオは5kg/psともはやスポーツカー級。10・15モード値は12.0km/Lと比較的良好。ツーリングワゴンから乗り換えた第一印象はスポーツモデルらしい雰囲気が薄く、代わり映えがしない事。これこそ、今回スバルが考えた新型レガシィなのかも知れない。ターボモデルと言えども特別扱いをせず、装備とエンジンを予算と好みに応じてチョイスさせるモデル体系。とは言え、もう少し辛口のホットモデルがあっても良さそうな気もするが如何だろうか。(それはSTiの仕事って事かな)走り出してすぐ気がつくのは足回りの違い。ビルシュタインのダンパーと225/45R18のタイヤによって「2.5i L Package」に比べると明らかにゴツゴツした乗り心地になる。多分、高速道路などではビシッとくる様にセットされているのだろうが、タウンスピードではもう少しドタドタ感を抑えたい。スバルなら出来るはず。これは今後の進化熟成に期待。正直、その点を除けばターボが本格的に効き始める3000rpm付近まではあまりNAモデルと印象の違いが少ない。しかし、一度アクセルを強く踏み込みターボの過給が始まると何かに吸い込まれる様に加速していく。パワーは麻薬と言うが....やはり乗り比べるとターボモデルが欲しい!!と思ってしまう。もちろんAWDのレガシィだからこそ、この膨大なパワーも完全に消化出来る。さて、もし私がレガシィを買うとしたらツーリングワゴンの「2.5i L Package」かな...と思っていたが実車を見比べたらB4の方が格好良く見えてきた。(リヤはなんとなくBMWっぽいけど)B4なら「2.5 i Sパッケージ」267.7万円が良いかもしれない。しかし今後の熟成とデザインの変更を期待して、マイナー後モデルを待ちたい。もしその頃までに地元北海道へ帰っていたら有力候補かな。エクストレイルのクリーンディーゼルと悩む存在だ。(噂されている水平対向ディーゼルのレガシィが発売になれば文句なしの本命か?)

Posted at 2009/07/04 19:07:07 | |
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