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2010年02月22日 イイね!

[試乗インプレッション]ヒュンダイ・i30 1.6GL(4AT)

[試乗インプレッション]ヒュンダイ・i30 1.6GL(4AT)以前から一度じっくりテストして見たいと思っていたヒュンダイ・i30に乗ることが出来た。北米や欧州で年々存在感を増しているヒュンダイ。日本にいるとその実力を実感することは難しい。既にヒュンダイは昨年末で日本市場から撤退(乗用車について)しているので、今後はヒュンダイ車の試乗も難しくなるだろうね。ちなみに、ヒュンダイは欧州市場向け車種について「i」のつく車名を採用。現段階では「i10」「i20」「i30」の3車種が存在する。
今回沖縄を旅行で訪れた際に、レンタカーでヒュンダイ車を提供しているOTSレンタカーにi30を指定でお願いした。提供されたクルマは昨年の10月に登録された比較的新しい固体で走行距離も約1300kmと少ない。ようやく慣らしが終わったところだろう。グレードは「1.6GL」で新車価格は177.4万円(税込)。スペックとしては全長4245mm全幅1775mm全高1480mmホイルベース2650mmで車重は1240kg。エンジンは1.6Lの直4-DOHCで121ps/6100rpm 15.6kg-m/4200rpmを発揮。組み合わせるミッションは4ATで10.15モード値は15.8km/L(レギュラーガス)である。内容を考えると決して高く無いプライスだが、ヒュンダイ車のブランド力(日本市場での)では難しいと思った。似たような日本車が色々あるからね。これが装備内容変わらず、138万円ならもっと話題になったように思う。OTSレンタカーの営業所(臨空豊崎)には100台近くのi30が置いて有ったから、輸入したクルマの大半が沖縄に流れたのかな。
一見して、先代のマツダ・アクセラに似たイメージ。日本車と言うよりは一昔前のオペルか欧州フォード車の様な雰囲気と言えば良いのか。後姿はBMWの1シリーズ風(?)。全体的なシルエットはスバル・インプレッサにも通じるか。総じて、Cセグメントカーとして中庸にして不満の無いスタイリングだろう。
受け取ったバタフライ型のリモコンキーは(↓)の写真のとおりVW車に似ている。一度、自分のゴルフ・ヴァリアントの鍵をi30に間違って向けた程(笑)。インテリアは韓国車に共通したゴテッとしたCDラジカセ調のデザインではあるが、基本的なレイアウトはセオリー通りであり、迷うような事は無かった。ウインカーレバーも日本車同様ステアリング右側に設置されており、販売台数が望めない日本仕様にも配慮された跡が偲ばれる。シートは完全に欧州車調であり、サイズもたっぷりとしていて不満なし。大半のトヨタ車はi30のシートよりも出来が悪い。ステアリングはチルト・テレスコ完備で本革巻き。もうここまでの段階で、恥ずかしくもかなりの日本車がi30に敗退している。正直、中古で50万円位なら乗ってみようかなぁ~と思わせるものがあった。
i30の欠点を挙げるとすれば「質感」だろう。例えばドアノブを引いた時の感覚。セルモーターの音。各スイッチのクリック感....日本車にも随分と頼りなく安っぽい感覚のクルマが多いが、i30はそれよりも更に一段劣る。
走り出して見ると、日本車に多く見られるような「出足を良く見せようとする嫌な演出」も無く、違和感が無い。ミッションは普通の4ATだからシフトショックは皆無ではないが、CVTの様な違和感も無く特に気になる部分は無い。ステアリングも同クラスの日本車に比べると少し重めで、やはり欧州車に近い味付け。贅沢にも足回りは「フロント:ストラット/リヤ:マルチリンク」を奢られているから、状態の悪い路面でも追従性は悪くない。残念なのはブレーキのフィーリングがイマイチ。過去に試乗したヒュンダイ車にも共通する癖のようだが、初期制動が不足している上に、踏み加えて行った時のフィーリングが頼りなく感じる。これは欧州車とは全く違う部分。せっかく4輪ディスクを奢っているのに勿体無い。
エンジンは一昔前のごくごく普通の1.6Lエンジンという感覚で、これといった特徴は無い。回して行っても騒音が高まるだけであまり意味が無い。感覚的には最新のパワートレーンに比べフリクションも大きいようで、燃費はあまり期待出来ないなぁと思いながら走っていた。実際には120kmを走行して9.5Lを給油したので12.6km/Lを記録したが、レンタカーである為、借りた時点でタンクにどの程度ガソリンが入っていたのか判らないので参考記録とする。(走行距離が少ないので数Lの誤差が大きい)
総じて、沖縄(那覇周辺)の道路は混雑していることが多い上に、空いていてもノンビリ走るドライバーが多く平均車速はかなり低い。沖縄を走るのは3度目だが、毎回ホテル→空港までの僅か40km程度の移動でも2時間近くかかってしまう。今回も一泊二日で約120kmしか走っていないが、走行時間としては結構長かったように思う。燃費についてもネガティブな要素が多い環境だろう。
結論として、やはり先代のマツダ・アクセラの1.5L(4AT)が一番キャラクター的には近いのではないかと思う。しかし、そうであるならば韓国車についてネガティブなイメージを持つ日本市場では「アクセラ」を買えば良い話であり、あえて「i30」を買わせるだけの誘引力は設定価格も含め弱いと言わざるを得ない。しかしフラットな視点で選択されてしまう海外市場において、i30と同クラスの日本車を比較した場合に商品力について「日本車のほうが優れている」と言い切れる程の差は感じて貰えない可能性がある。日本のメーカーは「この価格帯のクルマはコレ位でいいだろう.....」とコストを言い訳に出来る事を出し惜しみする癖がどうしても抜けない。引き算のクルマ作りとでも言えばいいのか。やはり、そろそろ「日本車」に共通する味とか特徴と言うものをしっかり定義しておかないと、いずれ訪れるであろう韓国・中国・インド等の新興メーカーに「低価格の割に良く走る無国籍風実用車」のマーケットを譲り渡した後、日本車には何も残らなくなってしまう。i30を運転しながらずっと感じていた事である。私の取り越し苦労ならば良いのだが....。



Posted at 2010/02/22 21:11:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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