![[ダウンサイジング最終章]VW・ゴルフ 1.2TSI Trendline 257万円!! [ダウンサイジング最終章]VW・ゴルフ 1.2TSI Trendline 257万円!!](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/017/422/273/17422273/p1m.jpg?ct=01e76aa54e39)
ゴルフに待望のベースモデル「トレンドライン」が追加された。昨年の4月にゴルフⅥが発売されているので、1年遅れで追加された。ゴルフⅣ/Ⅴの時代なら「1.6E」に相当するモデルである。今回はVWが推進している「ダウンサイジングコンセプト」を象徴するTSIエンジンの最新型ユニット「1.2TSI」エンジンを搭載する。TSIエンジンの歴史は2007年1月に(日本では)発表されたゴルフⅤの「GT TSI」で幕を開けた。それ以降、バリエーションをどんどん増やして来た。VWは「1.2TSI」エンジンの登場で「ダウンサイジングコンセプト」への挑戦はひとまず最終章だと説明している。
1.6L(NA)エンジンの後継として開発された「1.2TSI」エンジンは、その名の通り1.2Lと言うミニマムな排気量から105ps/5000rpm 17.8kg-m/1550-4100rpmを発揮し、ミッションは乾式7速DSGを組み合わせる。日産マーチに搭載される1.2Lエンジン「CR12DE型」は90ps/5600rpm 12.3kg-m/4000rpmである事を考慮すると、いかに「1.2TSI」エンジンが高効率であるかが判る。
価格は257万円と先代ゴルフⅤの「TSI Trendline」が248万円だったから9万円の価格アップ。もちろんエコカー減税(75%減税)の対象である。1.4TSI(シングルチャージャー)の「TSI Comfortline」が278万円だから価格差は21万円。フォグランプ・フルオートエアコン・革巻きのステアリングとシフトレバー・タイヤが16インチ(アルミ)→15インチ(ホイルカバー)等、エンジンの差だけではなく、装備にも多少差が有るので微妙な価格と言わざるを得ない。一方で、安全装備はベースモデルといえども削られる事は無い。フロント+サイド(前後)+カーテン+運転席ニーの9エアバックやESP(横滑り防止装置)等は当たり前のように装着される。価格据置で250万円を切っていれば、もう少しインパクトがあったのにね。
ボディサイズは全長4210mm全幅1790mm全高1485mmホイールベース2575mmで車両重量は1270kg。10・15モード値は17.0km/L。エンジン単体では1.4TSI(シングルチャージャー)に比べて24kgも軽量化されているようだ。興味深いのは「1.2TSI」エンジンはシンプルな2バルブSOHC構造を採用した事。古いクルマ好き(笑)としては「DOHC」もしくは「ツインカム」という響きは「高性能エンジンの証」だから「TSI」エンジンも当然DOHCだと決め付けていた。「1.2TSI」エンジンは2バルブSOHCとする事で、動弁系の部品点数の削減や軽量化。そしてフリクションの低減を実現した。もちろん可変バルブタイミングも省かれた。アイドリングから3000rpmまで6穴のインジェクターから2段階に燃料を噴射する事で理想的な燃焼を実現するなど新技術が惜しみなく投入されている。効率を突き詰めていくと構造がシンプルになるという事だろうか。
私はゴルフを買うなら「ベースモデル」か「GTI」だと先日の
[試乗インプレッション]VW・ゴルフⅥ・GTI 6DSG+211psでも書いたのだが、価格が少し高かったのを除けば期待以上の内容だと思う。TSIエンジンは排気量だの馬力だのと理屈をこねるよりもサッサと乗って身体で理解したほうが早いし間違いない。是非近いうちにテストしてみたい。
「1.2TSI」エンジンはそう遠くないうちに「ポロ」のメインユニットになる事も確定事項である。もはや全幅1790mmになったゴルフを日本でコンパクトカーと呼ぶにはいささかの抵抗感もある。もちろん「ポロ」の「1.2TSI」エンジン搭載車は価格もグッと身近なものになるだろう。車重もゴルフより軽いのだから、よりパワフルな走りが楽しめそう。既に現行の1.4L(NA)エンジン+7速DSGモデルを購入したユーザーには残念なニュースになるかもしれないが、最新のテクノロジーを惜しみなく矢継ぎ早に投入するのが最近のVWスタイル。こちらも非常に楽しみである。

Posted at 2010/03/26 00:28:21 | |
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