![[試乗インプレッション]久し振りのマツダ・デミオ 13C (e-4WD) [試乗インプレッション]久し振りのマツダ・デミオ 13C (e-4WD)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/021/533/170/21533170/p1m.jpg?ct=d47e45a51ea4)
久し振りにマツダ・デミオに乗った。レンタカーとしてデミオを車種指定で借り、1泊2日で約170km程走った。
レンタカーでデミオに乗るのは2007年12月の四国・高松以来だから、3年以上の月日が経過している。しかし、いきなり結論めいた事を書いてしまうが、改めてキビキビかつビシッと走る良いクルマだった。今年のマイナーチェンジ(新エンジン「SKYACTIV」の搭載など)が本当に楽しみ。スズキ・スイフトと並んで国産コンパクトの傑作です。
毎年この時期は妻の誕生日を祝し、旅行へ行くのが恒例となっている。昨年は暖かい気候を求め沖縄へ行ったのだが、今年は熱い温泉を目指し北海道の登別温泉へ。私は札幌出身の道産子であるが、登別温泉に泊まった経験は無い。近場の定山渓温泉か、どうせ遠くの温泉に行くならば洞爺湖温泉や湯の川温泉まで足を延ばしていた。新千歳空港でレンタカーを受け取り、道央自動車道を経由して登別温泉へ。路面のコンディションはシャーベット状の雪道が一部あったものの、大半はウエット路面。当然ながらスタッドレスタイヤでのインプレッションとなる。
借りたクルマはベースモデルの「13C」で4WD(e-4WD)だった。昨年7月に登録され、既に走行距離は2.5万キロを走破している固体だ。価格は2WD車に対し、約20万円の追加となる138.9万円。
「e-4WD」と呼ぶ電動モーターで後輪を駆動する「電気式4WDシステム」は2WD車に比べ車重は80kg増となる。このシステムは日立製で、日産車(ノート・キューブ等)と同等の内容である。発進時から30km/hまでの間で後輪を駆動し、滑りやすい路面での発進や登坂をアシスト。残念ながら、高速道路走行時などに直進安定性を向上させる様な効果は無い。また、必要な電気はその都度エンジンの回転を利用し発電をするから、専用バッテリーの用意が無く、ハイブリッド車の扱いにはならない。当然ながら、回生ブレーキ等のエネルギー回収機能も無い。まぁ一般的には「生活四駆」と呼ばれるカテゴリーに入れてOKだろう。
デミオのボディサイズは全長3885mm全幅1695mm全高1475mmホイルベース2490mmのコンパクトなサイズ。ボディ重量も13C(FF/4AT)が990kgと1トンを切っているし、今回テストした13C(e-4WD/4AT)でも1070kgに収まっている。2007年7月の発売以来、既に3.5年が経過した3代目デミオだが、その秀逸なデザインは全く色褪せておらず、退屈なスタイリングが氾濫する国産コンパクトカーの中では稀有な存在と言えるだろう。
高速道路でもパワー不足を感じる事は無く、マツダらしい切れ味の良いステアリング特性はかなり好み。ベリーサでも感じていた現象だが、ミッションが1速でグッーと引張り気味になるセッティングはマツダ流のZoom-Zoomテイストなんだろうが、そう少し穏やかな味付けでも良い気がする。4速ATに留まる事が商品力的に惜しいが、実用上の問題点は感じなかった。爽やかに高回転側まで吹け上がっていくエンジンのフィーリングはクラス随一。このクルマは5MTで乗ったら結構面白いだろうね。可能ならば、デミオのMT車を試してみたいが、試乗するチャンスは無いだろうな....(誰か乗せて下さい~)
残念ながら、デミオには横滑り防止装置の設定は無く、有料のオプションでも選択肢が無い。サイド+カーテンエアバッグも一部グレードにオプション設定である。また、最近では常識になりつつある燃費計等も省かれているから、これらについて時代遅れと言わざるをえない。スタイリングが色褪せていないだけに残念。是非、今年の大規模MCの際にはこれらについても改善される事を期待したい。
久し振りに乗ったデミオ。ヴィッツやフィットの様に無機質で、運転していても何一つ訴えるものが無い退屈なクルマが売れてしまう日本市場だが、デミオやスイフト(もしくはスプラッシュ)と言う選択肢がある事は幸せなことだと思う。
Photo : RICOH GR DIGITAL III

Posted at 2011/02/20 20:31:12 | |
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