![[下手な鉄砲数撃ちゃ当たる?]ホンダ・ハイブリッドモデルを一斉デビュー!! [下手な鉄砲数撃ちゃ当たる?]ホンダ・ハイブリッドモデルを一斉デビュー!!](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/024/325/975/24325975/p1m.jpg?ct=1636d04dae91)
ホンダはインサイトのマイナーチェンジとフリード/フリードスパイクにハイブリッドモデルを追加し、ベースモデルにも一部改良を実施した。トヨタのコンパクトハイブリッド車「アクア」対策なんだろうが、ホンダのハイブリッド大攻勢は上手く行くだろうか。
まずは「インサイト」から。インサイトは2009年2月に鳴り物入りでデビューしたものの、わずか3ヵ月後の2009年5月にデビューした3代目プリウスによって徹底的に駆逐され、販売は激減。更に、2010年10月には内輪のホンダから「フィット・ハイブリッド」が発売され、より低価格で同等の性能を持つハイブリッド車が出た事により、事実上インサイトの役目は終わった様に見えた。しかし、シビック・ハイブリッドが生産を終了した関係もあり、インサイトは若干ポジションを上級移行することで、ホンダ内での役割を確保したいのだろう。しかし、それがセールスに結びつくかどうかは疑わしいところだ。何故なら、それは「インサイト」が以前にも増して「プリウス」と接近する事を意味するし、所詮勝ち目は無いのだから。
「インサイト」のMC内容は、外観デザインの変更や内装の質感向上を図るとともに、エンジンのフリクション低減技術などにより、1.3Lモデルの燃費性能をJC08モード走行燃料消費率27.2km/L(10・15モード値で31.0km/L)に向上させた。 また上級グレードとなる「インサイト エクスクルーシブ(1.5L)」は、上質感のある専用のエクステリアおよびインテリアとし、CR-Zで採用している1.5Lエンジンを専用チューニングし搭載。JC08モード走行燃料消費率23.2km/L(10・15モード値で26.5km/L)を達成している。
その他、吸音・遮音性能の向上や操縦安定性と乗り心地向上のため、サスペンションの味付けを見直すと共に、安全に寄与するVSA(車両挙動安定化制御システム)を標準装備した。更に不評だったリヤシートの居住性向上と、後方視界の改善を実施した。価格は「G」(1.3L/2WD)が193万円~「インサイト エクスクルーシブ」の「XLインターナビセレクト」(1.5L/2WD)が256万円。惜しいのは今回のMCでも、夏場のエアコン使用時等に燃費改善効果がある電動エアコン(正確にはデュアルスクロールコンプレッサー。シビックHVは搭載していた)を採用しなかった事や、CR-Zのパワーユニットを移植したなら、6MTも用意すれば良かったのに....。既に量販を期待出来ないニッチモデルなのだから、指名買いされる様な商品力を盛り込むべきだったのではないか。この程度の内容では落ち込んだセールスを改善する事は難しいだろう。ちなみに、インサイトの販売計画は1500台/月(国内)である。2009年の登場時は5000台/月だったのだが...。正直、シビックハイブリッド(2010.12販売中止)を中古で買ったほうが満足度は高い気がする。
次は「フリード」・「フリードスパイク」について。以前からの噂通り、ハイブリッドモデルを追加。車重を考慮し1.3Lモデルのハイブリッド車は用意されず、1.5Lのみとなる。「クロームメッキ+クリアブルー塗装」を施したハイブリッド専用フロントグリルや「メッキ+クリアブルー」のヘッドライトガーニッシュなど、ハイブリッド車専用のエクステリアデザインを採用し、ベースモデルと差別化を実施。専用デジタルメーターや運転状況を表示するアンビエントメーターも採用する。燃費はJC08モードで21.6km/L(10・15モード値で24.0km/L)を達成している。その他、遮音機能付ガラス(フロントウインドウ)や吸音・遮音材の追加により高い静粛性を実現した他、VSA(車両挙動安定化制御システム)や、ヒルスタートアシスト機能を標準装備した。ホンダの販売計画は強気(?)なシリーズ合計で10,000台/月(国内)である。
トヨタのプリウスαとは直接的なライバル関係になる事も無く、当面は順調に売れるのだろうが、コストパフォーマンスを考えたらガソリンエンジンの標準グレードの方がお買い得ではないか。いずれにしても、退屈なマイナーチェンジだ。
最後に、ホンダは最近熱心にVSA(車両挙動安定化制御システム/横滑り防止装置)の標準装備化を進めている事は評価したいのだが、残念な事にSRSサイド+カーテンエアバッグの普及には国内メーカーでも一番消極的だと思っている。メーカーOP設定はあるのだが、大抵はカーナビやその他無駄な豪華装備との抱き合わせになっており、装着のハードルがとてつもなく高い。例えば、「フリード」の「G・ジャストセレクション」は185万円(6名乗り/2WD)だが、SRSサイド+カーテンエアバッグを所望すると、約49万円プラスの234万円に跳ね上がる。現実的な装着率は絶望的だろう。ホンダの安全装備に対する基本的な考え方が間違っていると思う。早急に改善すべきだ。
Posted at 2011/10/30 01:35:09 | |
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