![[フルモデルチェンジ]トヨタ・クラウン 14代目登場。若作りは吉と出るか。 [フルモデルチェンジ]トヨタ・クラウン 14代目登場。若作りは吉と出るか。](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/028/724/787/28724787/p1m.jpg?ct=a098def4ddac)
トヨタ「クラウン」がフルモデルチェンジ。14代目へ移行した。見ての通り、今回は随分思い切ったフロントフェイスを採用したことが良くも悪くも話題となるだろう。また、先代の「ロイヤル」「アスリート」「ハイブリッド」と3系統に分けていたシリーズ構成を「ロイヤル」「アスリート」に統合。それぞれでハイブリッドモデルが選べるようになった。まぁこれが普通の選択肢だと思う。また、クラウンといえば6気筒の3000ccと言うイメージがあるが、今回から3.0Lは消滅。ガソリンエンジンはV6の2.5L/3.5L(アスリートのみ)へ整理された。また、ハイブリッドモデルも燃費志向の直列4気筒ベースの2.5Lエンジンを搭載する。これにより、ハイブリッドモデルは先代比で大幅に価格を引き下げてきた(410万円~)。
一番ベーシックなグレードは「ロイヤル」(2.5L/6AT/2WD)で353万円から。ハイブリッドモデルの最上級グレードは「アスリートG」で543万円。全般的に低価格化されている。「いつかはクラウン」と呼ばれたかつての憧れのクルマだが、今ではBMW3シリーズよりもお手軽に買える。私はそういう意味で、近年クラウンを再評価している。価値観の違いはあれど、国内で利用する前提で考えれば、クラウンは結構コストパフォーマンスが高い。また、リセールバリューも高く、手放すときに目も当てられないBMWとは大違いである。やはり、BMWは日本仕様の価格が高すぎる。
奇抜なフロントフェイスや「どこでもドア」にヒントを得たピンクに塗られたボディ色に話題が集まっているが、基本はコンサバなクラウンそのものである。まぁトヨタなりに頑張った(?)フロントフェイスに対し、後ろ姿は相変わらずのコンサバ・トヨタルックなのが残念(もしくは安心..?)だが。
さて、14代目の新型「クラウン」。細部は改良を加えているとはいえ、基本は2003年に発売された12代目「クラウン」(通称ゼロ・クラウン)を踏襲している。3世代にも渡ってプラットホームをキャリーオーバーするとは思わなかったが、結果的に価格低減に繋がっているとも言える。今やレクサス車(新型GS以降)に専用のプラットホームを与えたことにより、ワリカン要員が減ってしまったと言う事情もあろう。先代(13代目)はゼロ・クラウンのコストダウン版であり、販売も低迷したから、相対的に新型は力を入れたと言いたいのだろうが、新型はゼロ・クラウンを上回る事が出来ただろうか。もし、私がゼロ・クラウンを気に入って乗っていたとして、14代目を欲しいと思うだろうか。残念ながら、新型は小手先の表現に終始した印象があり、クラウンの価値や走りをゼロから再構築した12代目の衝撃には全然届いていない印象である。既にゼロ・クラウンはトヨタ純正中古でも100万円を下回るタマがゴロゴロしている。私なら、迷わずゼロ・クラウンを中古で買うね。(もちろんグレードはロイヤルサルーン...笑)
トヨタ「マークX」の250G“Fパッケージ”が244万円で買えることのバーゲンプライスには及ばないが、「クラウン」の「ロイヤル」が353万円で買えることは充分にリーズナブルだと思う。「3シリーズ」・「Cクラス」にはチョット妥協出来ないが、5シリーズやEクラスでは躊躇する。そんな時にクラウンは面白い選択肢になりそう。それにしても、トヨタは何故この内容で「若い世代がクラウンに興味を持つ」と思うのか。奇抜なCMを流しても、ピンクのボディ色に塗っても、イナズマ型のグリルを纏っても....根本が変わってないと思う。いや、「クラウン」と名乗る時点で若者に媚びを売り、変わる必要があるのだろうか。「クラウン」は堂々とこの国独自の価値観を進化させて行けば良い気がする。私にとって「クラウン」はソコにこそ価値を感じている。必ずしも欧州車のモノマネだけがクルマの開発手法では無いハズだ。そんなことはレクサスにやらせておけば良い。機会を見つけてテストしてみたい。

↓2003年発売の12代目通称「ゼロ・クラウン」これを全然超えてないよね。
Posted at 2012/12/26 23:13:21 | |
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