![[一部改良]トヨタ・ラッシュ 改良という名のモデル整理が残念。 [一部改良]トヨタ・ラッシュ 改良という名のモデル整理が残念。](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/029/146/532/29146532/p1m.jpg?ct=8ac587b09fb7)
トヨタはコンパクトSUV「ラッシュ」を一部改良した。今回の改良では、VSC(横滑り防止装置)とTRC(トラクションコントロール)を4WD車に標準装備とした。また、ボディ色に「アズキマイカ」を追加し、全8色としたほか、「X」および「G」の内装色とシート表皮色にプラムを設定した。さらに「X」には、フロントセンターアームレストを標準装備したほか、キーフリーシステム&盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)をオプション設定するなど、細かい仕様変更が実施された。
「ラッシュ」はダイハツ「ビーゴ」のOEM車である。ダイハツ「テリオス」の後継モデル(トヨタで言えば「キャミ」の後継)だが、このモデルの場合どちらが本家であるか議論するのはあまり意味が無い。トヨタ「ラッシュ」として販売するモデルをダイハツが委託され開発・生産し、その一部をダイハツブランドでも販売しているのが正解だろうか。ただ、ダイハツは既にヨーロッパでの販売を終了しており、「テリオス」の主戦場を失ってしまった。このモデルに次期型はあるのだろうか。ただ、噂レベルでは、このクルマの「縦置きエンジン+後輪駆動プラットホーム」に目をつけ、ハチロクよりも低価格なFR駆動のコンパクトカーに転用される構想があるとか。このクルマの残念ポイントはガサツで燃費の悪い古臭いエンジンと非効率な4速ATである。償却の進んだこのプラットホームを生かし、150~180万円位でコンパクトなFR車が出れば楽しいだろうね。本当はハチロクがこれ位の価格で出ると期待されていたのだが...。
さて「ラッシュ」の話題に戻って。このクルマは「パジェロミニ」「テリオスキッド」が生産中止になった現在では「ジムニー」に次いでコンパクトな本格的SUVとして貴重な存在。まぁあと5年もすれば、1.5LクラスのSUVがブームになるのはなんとなく見えているだけに、登場が早すぎたのかもしれない。惜しいのは、今回の改良で装備が追加され、一番低価格なモデルでも196.4万円(X/4WD/4AT)~と高価なことだ。スバル「フォレスター」が208.9万円~選べることを考慮すると積極的に「ラッシュ」を選ぶ理由に欠けてしまう。あと30万円位安ければ....。しかし、コンパクトなボディに、縦置きベースでセンターデフ搭載の本格的フルタイムAWDが搭載されることは大きな魅力である。それ故なんとも残念なモデルである。
今回、一番残念なニュースは5MTモデルの廃止。雪道等でドライバーの微妙な加減が出来るMT車は残してもらいたかったが、これも時代の流れだろうか。今回の一部改良は「改良」という名のモデル削減である。従来はメーカーOPだった装備を標準化し、MTを含め生産仕様を削減した。もはや新エンジンの搭載など、前向きな改良は期待出来ないのだろうね。

Posted at 2013/02/10 14:21:31 | |
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