![[車検期間満了につき]マツダ・デミオ(DY型) 惜しまれつつ退役に。 [車検期間満了につき]マツダ・デミオ(DY型) 惜しまれつつ退役に。](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/036/989/282/36989282/p1m.jpg?ct=1fb57f980605)
今年の春に衝動買いで購入したマツダ「デミオ」のキャンバストップが車検期間満了の為、退役となった。当初「S660」納車までの数ヶ月だけ期間限定で乗ろうと考えていたが、自分でも驚く位「デミオ」をいたく気に入ってしまい、「S660」に乗る回数が少なくなる始末。結果「デミオ」より僅かと言えど「S660」を先に売却してしまったのだから皮肉な話。とは言え「S660」より「デミオ」の方が良いクルマだったと言うつもりはない。
ウチの「デミオ」は2002年式で走行距離も納車時点でまもなく10万キロ突破と言う状態だったから、まぁアチコチ良い感じでくたびれていた。更に大開口のキャンバストップを備えるから、現代的な基準で言えば「ボディ剛性」を語るレベルではない。それでも、天気の良い日にキャンバストップを開放し、あの頃のマツダ車共通だった「ZoomZoom」流儀のスポーティな味付けを思い出しつつ、多少抜け気味の足回りと緩めのボディを操るのも結構楽しい作業だった。例えるならば、憧れて買った高価な万年筆より、間に合わせで買った数百円の使い捨て万年筆を気に入ってしまう感覚か。(実際、パイロット社の「Vペン」は200円程度の使い捨て万年筆だが長年に渡り愛用している)クルマを見栄の対象として選ぶタイプには永遠に理解されないだろうが、クルマ好き道には安いクルマなりの楽しみ方もあると思う。
近年クルマが燃費重視でどんどん走りが不自然かつ退屈になる中、2000年代前半の「デミオ」から「運転する楽しさ」や「自分が操っている感覚」を味わえたことが改めて新鮮だった。そういう意味で「S660」は全般的に想定内だったと言うべきなのかも知れぬ。「デミオ」のミッションはもはや遺物と言うしかない4速AT。燃費はイマイチでも勇ましいエンジン音と加速の伸びは一致していてこれだけでも楽しくなってくるから不思議。「デミオ」に乗った後「フレア・クロスオーバー」に乗ると、やはりCVT独特の違和感が気になった。いい加減CVTに身体も馴染んだ頃と思っていたが、やはりCVTのフィーリングは肌に合わないと再認識した。
GW前の四月下旬に納車され、約7.5ヶ月で6000kmを走破。途中めでたく100,000kmの大台突破に立ち会えたことも記憶に残るイベントだった。ご老体であったが、納車前の整備や消耗品の交換を徹底的にやって頂いたお陰か、心配していたトラブルは一切なく、日本車の信頼性を実感する事が出来た。恐らく、今回の車検も涼しい顔でパス出来たのではないかと推察している。
実はDY型「デミオ」の様に乗れて・積めて・走れて・屋根も開けられるクルマって他に選択肢が思い当たらない。ならば長期保有を前提に、このタイミングで劣化している部分を含めたリフレッシュ作戦を車検と同時に実施してみてはどうかと直前まで真剣に悩んでいた。まぁ結論としてはリフレッシュは見送る事に。現在の市場価値を考えるとベース車両はもう少し新しい年式の個体を探した上でリフレッシュを実施した方が良いのではないかと。二代目DY型「デミオ」は2002年8月~2007年6月頃まで販売されていた。「キャンバストップ」は前期型のカタログで強く全面にアピールされていたのに対し、後期型では単なるメーカーOP扱いに格下げされた関係もあり、中古車市場では圧倒的に前期型が多数を占める。まぁこの先ご縁があれば、再び「デミオ」のキャンバストップを買う事もあるだろう。趣味のネット巡回(笑)を強化していきたい。
「デミオ」は私の車歴の中で最も低価格で年式・走行距離を重ねたクルマであったが、実は物凄く沢山の収穫をもたらしてくれたクルマであった。これまでオープンカーを多数所有してきたが、短距離・短時間のドライブや天候不順の時にでも僅かなチャンスを狙って素早く簡単にルーフを開放出来るのはキャンバストップだった。それでいて見た目は普通の実用車と言うギャップがまた面白かった。屋根を開けても乗員・積載性能に影響を与えないのも優れたポイントだろう。今でも「デミオ」手放したことが正解だったのか自問自答の日々だが、良い思い出だけで終われたのは幸せなことだと思う。「デミオ」は結果的に後継車の下取りに入った。その話題は次回にでも。

Posted at 2015/12/17 08:01:13 | |
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