![[一部改良]ダイハツ・タント 衝突回避支援「スマートアシストIII」搭載。 [一部改良]ダイハツ・タント 衝突回避支援「スマートアシストIII」搭載。](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/038/984/303/38984303/p1m.jpg?ct=26d3bce797d2)
ダイハツは軽乗用車「タント」を一部改良した。「タント」はモアスペース系の軽乗用車として、2003年に初代モデルが登場。現行モデルは2013年9月に登場した3代目。早くも発売から3年が経過しており、モデルライフも終盤に突入と言ったタイミングだろうか。
今回の一部改良では、 ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシストⅡ」を進化させ、「スマートアシストⅢ」を初搭載する安全性能の進化が主なニュース。
「スマートアシスト」は、2012年12月に「ムーヴ」から搭載された衝突回避支援システム。現在は軽自動車を中心にスモールカー9車種に搭載し、2016年7月には搭載車種の累計販売台数が100万台を突破している。
今回新開発した「スマートアシストⅢ」は、左右カメラ間隔80mmの世界最小の「小型ステレオカメラ」を採用し、衝突回避支援ブレーキ機能が歩行者にも対応、作動速度域の拡大を実現したことで、従来よりもさらに安全性を向上。ステレオカメラを小型化したことで、将来的にはタントのようなモアスペース系のみならず、より小型な軽自動車での搭載が可能となった。また、ダイハツ初のオートハイビームも搭載し、夜間の安心・安全性能を向上。さらに、機能は充実化しながら、価格は据え置きとした。
「スマートアシストⅢ」の搭載に加え、リヤに2箇所のソナーセンサーを設置することで、死角となる左右後方の障害物を検知し、ブザー音で運転手に警告する「コーナーセンサー」も搭載。コストの制約が厳しい軽自動車も、安全装備が選択の決め手になる時代が来たことは素直に歓迎したい。
ライバルのスズキ「スペーシア」は「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載し、100km/hまでの前方衝突警報機能を誇るなど、ダイハツの「スマートアシストⅢ」より高性能な部分もあるが、「オートハイビーム」等は「スペーシア」に装備されない機能。なかなか両者拮抗と言える。個人的に「タント」はサイドエアバッグを含む「ブラックインテリアパック」(+32400円)をOP装着可能な事を評価している。「スペーシア」はそもそも選択肢が用意されず残念。相変わらず販売好調のホンダ「N-BOX」は低速域に限った「シティブレーキアクティブシステム」が選択可能。ここは次期モデル待ちと言う事だろう。
レンタカー等で先代・現行「タント」には何度も乗っている。スポーティと言う表現からは最も縁遠い存在のジャンルであるが、そのほっこりした身のこなしは嫌いではない。当面愛車として迎える予定は無いが、たまにステアリングを握ると実用車はこれで充分だな....と妙に納得してしまうクルマである。
最近アクセルとブレーキの踏み間違えや高速道路の逆走など、高齢者による事故がニュースで取り上げられている。都心部を除けばマイカーは生活の足であり、免許を取り上げてしまえば問題は解決と言うほど簡単な話ではない。もし「スマートアシストⅢ」や「デュアルカメラブレーキサポート」の様な衝突回避支援システムが事故を起こした高齢者のクルマに装備されていれば、万能では無いが、少しでも死亡事故は防げたのではないか....と思う事もある。一方で、様々な理由からこうした先進デバイスは高齢者に浸透しにくい側面もあろう。ある一定の年齢を超過しても運転を継続する場合は先進デバイス装着車に限って許可をするなどの対策も必要かもしれない。
そういう意味で、軽自動車の衝突回避支援システムが各メーカーの競争によって高性能・低価格化されていくことは大いに意義があると思う。


Posted at 2016/12/10 23:18:34 | |
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