
ホンダは、2018年北米国際自動車ショー(デトロイトショー)において、新型ハイブリッドセダン「INSIGHT(インサイト)」のプロトタイプモデルを世界初公開する。
「インサイト」は、ホンダ初のハイブリッドモデルとして初代モデルが1999年11月に発売。その後、2006年に生産中止となり、「シビックハイブリッド」が事実上の後継車となっていた。
時は流れ、2009年2月に2代目「インサイト」が誕生。リーマンショック直後というタイミングでもあり、低価格・低燃費(エコカー志向)の追い風を受け、「プリウスキラー」として国内でも華々しいデビューを飾ったことは記憶に新しい。しかし、その直後から「恥も外聞もない」トヨタの「インサイト潰し」が本格化。同年5月にフルモデルチェンジを受けた3代目「プリウス」の価格を急遽引き下げるとともに、2代目「プリウス」を廉価版の「プリウスEX」として併売したことで2代目「インサイト」の販売は急落。細々と販売は続けられたが、2014年初頭には役目を終えて静かにモデル廃止となっていた。
あれから間もなく4年....。3代目となる「インサイト」の復活が正式にリリースされ、今回もハイブリッド専用モデルとなることが発表された。但し、ポジショニングは若干上級移行されるようで、「シビック」の上位に位置付けられる5人乗りセダンとして開発され、スタイリッシュなデザインと、革新的な2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を採用すると発表している。新型「インサイト」は、米国・インディアナ工場で生産され、2018年夏に米国での発売を予定している。
スタイリングは一見して、最近のホンダセダンの流儀で構成されていて、確かに「シビック」以上で「アコード」未満の車格というのもうなずける印象。恐らく、国内での販売は予定が無いのではないか。そもそもセダン需要が弱く、失敗車のイメージが有る「インサイト」の名称を復活させるメリットも感じられない。むしろ販売好調な「シビック」のセダンだけは国内で生産しているから、「インサイト」同様の2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を採用した追加モデルを国内向けに作るほうが理に適っている気がする。
最近ホンダのデザインが一時期の暗黒期を脱し少しずつ「良くなってきた」と感じている。新型「シビック」「アコード」そして「インサイト」はどれも個性とブランド内の共通性が両立し、ライバルとの差異化も図られているように感じる。願わくば、このテーマを踏襲した5ナンバーサイズモデルが国内市場向けにあれば良いのに。不細工な「グレイス」は一刻も早くモデル廃止にしてさ...。
新型「インサイト」を見ていたら、昔存在した「アスコット・イノーバ」を思い出しました。「コンチェルト」や「ドマーニ」に続く英国の香りを感じるクルマという意味で割りと好きなクルマでしたね。

↓新型アコード

↓新型シビック・セダン

↓アスコット イノーバ 2.3Si-Z (1992-1996年)

Posted at 2017/12/24 00:07:25 | |
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