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2018年03月04日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・フリード+ G Honda SENSING

[試乗インプレッション]ホンダ・フリード+ G Honda SENSINGホンダ「フリード+」のガソリンエンジンモデル「G Honda SENSING」(2WD/CVT)を約300km程テストする機会を得た。テスト車はガソリンモデルの最上級グレードに相当し、先進安全装備である「Honda SENSING」や両側スライドドアが装備される。但しサイド+カーテンエアバッグはメーカーOP設定に留まる。軽自動車「N-BOX」が大半のグレードで標準装備していることを考慮すると早急に手当てが必要だろう。個人的に電動スライドドアより優先順位が高いと思うが、世間の価値観は違うのだろう。テスト車の価格は212万円(税込)。メーカーOPは装着されていなかった。
エンジンはL15B型の直列4気筒。131ps/6600rpm 15.8kg-m/4600rpmを発揮する。ミッションはCVT。ボディサイズは全長4295mm全幅1695mm全高1710mmでホイルベース2470mm。車重は1360kgである。最新基準で見れば特筆すべき内容はなく、オーソドックスなパワートレーンである。
「フリード」は「モビリオ」後継として2008年にデビュー。古くは「キャパ」の流れをくむ。初代「フリード」はヒットモデルとなり8年間ものロングセラーを誇ったのは記憶に新しいだろう。
2代目「フリード」は2016年6月に登場。正直、初代程の存在感は無い。先代より価格が随分高くなった印象があることに加え、強力なライバルであるトヨタ「シエンタ」の影響もあるか。しかし実際には身内の「N-BOX」に食われているのが実情かも。
ヒット作になった初代「フリード」は質感に課題があったが、内外デザインには勢いを感じた。一方の2代目は全般的に保守的で退屈に見えるのが残念。トヨタ「シエンタ」が驚きの「攻めデザイン」で登場したから余計そう感じるのかも。「フリード」はマイカーと言うよりビジネスカーの趣きすら感じる。
それはインテリアも同様。初代よりも質感は向上したが、家族や仲間達と週末を楽しむ様なワクワク感が無い。欧州では庶民の実用車を「ブレッドandバターカー」と表現するが、「フリード」の場合パサパサのパンだけで「バター」が欠けている感覚。庶民のアシにも適度な潤いは必要だろう。
素っ気無くてビジネスライクだからダメなクルマと言いたい訳ではない。「フリード」のドアを開け、車内に乗り込むと、意外やしっかりした剛性感のある佇まいにホッとした。フロントドアを少し乱暴に閉めてもボディ側に嫌な揺れが残らない。以前の日本車はこの辺が苦手だった。
スタートボタンを押しエンジンが始動しても割と静寂。早速シフトをDレンジに入れ走り出すが、不足がなく穏やかな加速感がキャラクターにマッチしていた。どうしてもハイブリッドモデルが注目されるが、オーソドックスなガソリンモデルもまだ捨てたものではない事を再確認。
全高が1710mmもある背高なクルマだから、スポーティなコーナリング性能を追求するタイプではないが、山道でもあまり怖い思いをせず、淡々と走破して見せた事は褒めたい。但し、個人的にもう少しだけアクセルレスポンスは鋭くしたいが、CVT前提のセッティングならこんなものだろう。
CVTも初代「フリード」に比べ嫌なラバーバンド感が減少し、スッキリとした変速フィールになったのは朗報。しかしアクセルとエンジンが随分離れているような距離感は相変わらずだ。せめてマツダ車並みの6ATが奢られたらもっと一体感がある良いクルマになるのに。
続いて高速道路で「Honda SENSING」をテスト。左側車線でACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を100km/hに設定し巡航開始。この場合、30-100km/hの範囲内で前方車両に追従走行をしてくれる。前車の減速や割込み等の減速処理はかなり自然で実用的だった。一方で減速からの再加速が遅い。もう少し機敏な動作を期待したいが、安全面で色々制約があるのだろうか。
LKAS(車線維持支援システム)は約65km/h以上で作動するから、高速道路専用の機能だ。路面状況の良い区間では自動的に車線中央をキープする。但し、センターラインが薄くなっていたりすると簡単にアシストが解除されるのはイマイチ。先進装備の高揚感は感じるが、特に運転が楽になる印象はない。
高速道路と郊外の幹線道路を中心に約300km程走行した平均燃費(メーター内表示値)は19.0km/Lを記録。なんとカタログ値(19.0km/L)をエアコンONで達成してしまった。大きな渋滞もなく、燃費計測には絶好の条件だったと思うが、e燃費の実効平均燃費は13.65km/Lらしいから乖離が大き過ぎる。メーター表示値は鵜呑みに出来ないのかも。
最後に「フリード+」の特徴と言うべき荷室アレンジについて。「フリード」の3列目シートを外し、巨大な荷室を実現したのが「フリード+」。当然通常時から荷室は結構広い。更に荷室用ユーティリティーボードで上下に区切ることで更なる使い分けも可能。但し、「モビリオ・スパイク」以降の伝統である車中泊をイメージさせるロングラゲッジモードはセッティングが面倒なだけでなく、荷室奥行きが約165cmと短いのはイマイチ。やはり簡単な操作で180cm以上のフラット空間が確保出来なければ面白くない。少なくとも「モビリオ・スパイク」「フリード・スパイク」の頃はそれを売りにしていたハズ。原因はリヤシートの格納がダイブダウンではなく、座面を引き上げる「ダブルフォールダウン」になったことだろう。(リヤシートの快適性とトレードなのかな...)
現行モデルで荷室の広さ・長さ方面が重視なら同じパワートレーンを採用するホンダ「シャトル」の方が適役か。「シャトル」のガソリンモデル「G・Honda SENSING」は177万円(税込)~で買えるのも魅力。車重も1130kgと「フリード+」より230kgも軽量だから、走りや燃費も期待できる。(e燃費の実効平均燃費は17.04km/L)
そろそろ結論を。ホンダ「N-BOX」が大ヒットを飛ばしている中で、5ナンバー2列シートの「フリード+」は存在感を失いつつあるのかもしれない。軽自動車と明確な差をつけるためには、もう少し全長を4400mm位までストレッチし日産「NV200バネット」位のサイズになれば色々なレジャーシーンにも活躍出来るだろうにと感じた。
動力性能も不足は無いが平凡。噂されている3気筒1.0L「VTEC TURBO」の投入が期待されるところだ。要するに、全てにおいて取り立てて大きな問題は無いが、「これが欲しい」と言う魅力が無い。テスト中ずっと「一味足りない」「惜しい」の繰り返しであった。
これがホンダの狙い通りであれば良いが、そんな筈はなかろう。新型「シビック」で見せた様なキレの良さを「フリード」にも投入して欲しいものだ。

↓ホンダ「シャトル」。「フリード+」との比較なら価格が安くお買得かも。

↓初代「フリード」と「フリード・スパイク」
Posted at 2018/03/04 13:53:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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