
スバルはニューヨーク国際自動車ショーにおいて、5代目となる新型「フォレスター」を世界初公開した。
新型「フォレスター」はスバルの最量販車種を狙う世界戦略車。乗る人すべてが愉しく、快適な空間を共有できるよう、取り回しのよさと室内の広さを両立したパッケージングや、スバル初となる乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」などを採用。スバル共通のデザインフィロソフィー“DYNAMIC x SOLID”をベースに、SUV らしい逞しさや機能的で使いやすさが感じられるデザインを目指した。
また、「SUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)」を採用することでクラストップレベルの衝突安全性能・危険回避性能や、ドライバーの意志に忠実なハンドリング・快適な乗り心地を実現し、運転支援システム「アイサイト」を全車に標準装備する。
パワーユニットは新開発の2.5L 水平対向4気筒直噴エンジンを搭載。従来型の2.5Lエンジンに対し約90%の部品を刷新し直噴化。環境性能を高めながら出力とトルクを向上させた。ミッションは相変わらずのCVT(リニアトロニック)で、マニュアル変速モードを7速化している。
個人的に「フォレスター」と言えば「ターボエンジン」との印象があるが、既に先代でもターボモデルは脇役の存在。とうとう新型は「ターボエンジン」を廃止するとか。国内仕様も同様だとすれば残念。
新型「フォレスター」の最低地上高はタフなSUVとして十分な220mmを確保し、アプローチアングル/ディパーチャーアングル、斜面や丘部の頂上を越える時のランプブレークオーバーアングル等も最大限確保した。
米国向け新型「フォレスター」は、2018年秋に販売開始予定と発表されている。恐らく、国内仕様も同時期に発売されるのではないか。
デザインはパッと見た印象で「正常進化」。1997年登場の初代と、2002年の2代目「フォレスター」はちょっと車高の高いハッチバックもしくはステーションワゴン的なイメージだったが、2007年に登場した3代目「フォレスター」は本格的なSUV路線へ舵を切った。それ以降2012年の4代目と今回の5代目は3世代連続で正常進化。特に目新しさは無いものの、手頃な価格とサイズに加え、本格的なSUVスタイリングとスバル得意のAWDによる走破性を提供する。まぁ北米では売れて当然のクルマだろう。但し、国内市場での存在感は薄くなる一方なのは否めない。
個人的な好みを言えば、SUVはオフロード走行を連想させるに充分な最低地上高とワイルドなデザインに加え、頼りになる4WDシステムを持つことは必須。その点で新型「フォレスター」は候補としてリストアップすべき車種。しかし、パワートレーンの見劣りは新型「フォレスター」を結果的に落選とするだけのインパクトがある。いつまでも違和感の残るCVTを刷新出来ないことや、電動化に遅れを取っていることなど、現時点で北米で好調な販売を続けているスバルだが、数年後も同様とは限らない。そろそろ本当の意味で新世代のスバル車を見たいものだ。



↓初代「フォレスター」

↓2代目「フォレスター」

↓3代目「フォレスター」

↓4代目「フォレスター」

Posted at 2018/04/07 23:00:08 | |
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