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2021年08月12日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「アクア」"G"(E-Four) 和風コンパクト

[試乗インプレッション]トヨタ「アクア」"G"(E-Four) 和風コンパクトトヨタの新型「アクア」に短時間ながら試乗出来たのでインプレッションを書いておく。
最近「ヤリス」に乗ることが多いので、トヨタが「アクア」と「ヤリス」をどの様に作り分けたのか確かめたかった。
テスト車は中間グレードの"G"(E-Four)。価格は244.7万円。販売店の試乗車で、メーカーOPが色々装着されていたが、詳細は確認出来なかった。予め設定された市街地コースを15分程度走らせて貰った。
個人的に「アクア」に期待したのは「静粛性」・「乗り心地」・「内装の質感」の3点。
「ヤリス(のハイブリッド)」は乗る度にスムーズで力強いモーターの加速感や、前身「ヴィッツ」から想像も出来ないスポーティなコーナリング性能が魅力と感じている。一方、前述した3点「静粛性(主にロードノイズ)」・「乗り心地(低速時にゴツゴツと硬め)」・「内装の質感」は、決して安くない価格を納得させるには力不足と感じていた。
一般的に「ヤリス」は後席・荷室の狭さも欠点と指摘されるが、個人的にBセグメントはパーソナルカーと考えており、あまり問題視していない。
グローバル戦略車「ヤリス」に対し、「アクア」は基本的に国内市場を見て開発されたローカルモデル。トヨタは昨年より全車種併売化がスタートしているから、否が応でも「アクア」と「ヤリス」はキャラクター分けが求められる。「アクア」の方が若干車格的に上級と位置づけられるようだ。
わずか15分程度の試乗なので、あまり確信めいた事は書くべきではないが、ファーストインプレッションとしては期待していたより「ヤリス」との差異が少ない印象。
最も違いを感じる部分としては、「ヤリス」より明確にソフト方向で味付けられた足回り。「柔らかい」とは言わないが、良くも悪くも「ガチッ」としている「ヤリス」に比べ、「アクア」は常識的にファミリーカー然とした乗り心地にまとめられた。意地悪に言えば「旦那仕様」なんだろうが、恐らくトヨタ的には「ヤリス」の方が異例なスポーツ志向だと思う。
ステアリングも「ヤリス」より若干ソフトな印象。総じて万人向けな味付けと言える。但し、以前のトヨタ車で感じたスカスカな手抜き感は一切ない。TNGAの面目躍如。
一方「静粛性」は正直なところ「ヤリス」とそう大きな違いを感じずガッカリ。最近トヨタ車(特にTNGA車)は走りのレベル向上は顕著だが、ロードノイズはどれも割り切った印象がある。
「アクア」は"G"と"Z"に高遮音性フロントガラスを奢るが効果は限定的。問題はフロア・タイヤハウスからのロードノイズだと感じた。
「静粛性」を求めるならレクサス...それなら良いのだろうが、TNGA(GA-C)を採用するレクサス「UX」もロードノイズがかなり気になった。根深い問題がありそうだ。
「内装の質感」については、「アクア」が目に付く部分に適切な加飾が施された分だけ上質に見えるのだが、基本的には「ヤリス」の焼き直しレベルに留まる。
10.5インチのディスプレイオーディオはピアノブラックの加飾と、物理スイッチを排したタッチセンサーとしたことで随分見栄えが良くなった。これは「ヤリス」にもフィードバックすべき。
逆にプリウス方式の「エレクトロシフトマチック」の採用は評価しない。走行中にどのシフトポジションに入っているかパッと見で判別出来ず、シフトミス等の誤操作を誘発する危険性を感じる。幅広い世代が乗るクルマだからこそ、一般的なゲート式のシフトレバーにすべきだったと思う。
「アクア」の売りとして新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」により、より多くの電力を瞬時にバッテリーから取出し、蓄えることが可能となった。これにより“快感ペダル”と呼ぶ「POWER+」モードが設定された。
確かに日産「ノートe-Power」で盛んにアピールした「ワンペダルドライブ」に似た減速感を伴う走行モードだが、その減速感は比較的穏やかで違和感が少ないものだ。残念ながら短時間試乗で「これは便利」と思うに至らなかった。
バッテリーの変更により、モーター駆動領域が拡大したと説明するが、テストした限りでは差異を感じなかった。(バッテリーの充電状況にも左右される)
「ヤリス」同様モーター駆動によるパワフルな加速フィールは市街地でも有効。
「トヨタ チームメイトアドバンストパーク」と呼ぶ自動駐車機能も試したが、(私の知る限りでは)初めて実用に耐えるレスポンスで車庫入れを実現していた。これなら面倒な車庫入れを積極的にクルマに任せるのも悪くないと感じた。
そろそろ結論を。欧州市場やWRCを見据えたハード志向の「ヤリス」に対し、「アクア」は国内市場向けに「ヤリス」の尖った部分を万人向けのマイルド志向に仕立て直した味付けが何よりも特徴的。確かに「ヤリス」との差異化に成功していたから目標は達しているのだろうし、国内の大ヒットは確実だろう。
「アクア」はホイルベースを「ヤリス」から+50mmの2600mmとし、主に後席空間を強化した効果は認めるものの、同セグメントの「ノート」や「フィット」と比べると特筆するほど実用性が際立つキャラクターでもなく「ヤリス」との差異は小幅に留まる印象だ。
個人的に「アクア」はもっと「ノート」・「フィット」方向へ振って良かったのではないかと思うがいかがだろうか。私が選ぶのであれば、よりキャラクターが立っている「ヤリス」。恐らくクルマ好きを自認される方は総じて「ヤリス」の方が好みなんじゃないかな~。
トヨタには今こそ2003年登場の2代目「ラウム」で提唱した「ユニバーサルデザイン」を最新の解釈で構成し、高齢化社会への回答を見せて頂きたい。「ヤリス」をベースにそんな1台が現れることを期待したい。


↓私は「ヤリス」の方が好みでした。
Posted at 2021/08/12 23:27:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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