![[試乗インプレッション]スバル「レヴォーグレイバック」(CVT/AWD) [試乗インプレッション]スバル「レヴォーグレイバック」(CVT/AWD)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/047/970/874/47970874/p1m.jpg?ct=69421929ad61)
以前からじっくり乗りたいと思っていたスバル「レヴォーグ・レイバック」にレンタカーで乗れたのでインプレッションを書いておく。
2023年10月に正式発売されたスバル「レヴォーグ レイバック」。ベースモデルの「レヴォーグ 」は2020年10月にフルモデルチェンジを受けているから、3年遅れでリリースされた都会派クロスオーバーモデル。先代「レヴォーグ 」は6年間のモデルライフだったから、現行モデルも中盤を過ぎた頃だろう。そう思うと「レイバック」は短命かもしれない。
さて。ようやく乗れる「レイバック」。正直もっとドカンと売れると思っていたが、スバル王国札幌の路上でも遭遇する頻度は高くない。まぁ価格が399.3万円~とお手頃では無い上に、文句無しにカッコイイとは言えないモヤっとしたスタイリングがネックだろうか。「アウトバック」・「クロストレック」の様なアウトドア系ではなく、トヨタ「ハリアー」的な都会派デザインだとスバルは説明するが、まぁ経験不足は否めない。個人的には、スバル車はどうしてもフロントオーバーハングが長くなってしまうが、コレが有る限り、シュッとしたスタイリングにならないのではないか。
まぁデザインの事ばかり言っても仕方がない。それは一旦置いておくとして、早速「レイバック」で走り出す。今回は1泊2日で約300kmを走破。テストには十分すぎる内容となった。
ベースモデルの
「レヴォーグ(1.8Lターボ)」はSTI Sport EXを中心に何度もテストしているが、正直好みではなかった。スポーティー路線の内外装に対し、エンジン・トランスミッションが物足りない。更に言えば、STI Sport のウリであるドライブモードセレクトがどのモードにしても帯に短し襷に長し....の印象だった。但し、つい先日乗った最新のD型モデルは随分印象が良くなっていたように感じたから、熟成が進んでいるのかもしれない。「レイバック」も当然D型をベースに開発されているから期待は膨らむ。
「レイバック」は走り出した瞬間から印象が良かった。制球定まらない印象だったベースモデルと比較し筋の通った穏やかな乗り味は、これが「レイバック」の世界観なんだなと素直に理解出来た。気のせいか、ベースモデルよりも静粛性もひと回り高まっている様な印象も受けた。ファルケンのオールシーズンタイヤ「ZIEX ZE001 A/S」を履くことも要因だろうか。
1600kgの車重に対し、1.8L直噴ターボ “DIT”は177PS/5200-5600rpm・30.6kg-m/1600-3600rpmを発揮。「レイバック」の穏やかなキャラクターには悪くないマッチング。依然として登坂路では若干物足りなさも感じるから、スペック的に余裕たっぷりではないが、ベースモデル「レヴォーグ」のようなミスマッチ感は無かった。ファミリーカーとして「レヴォーグ」を買うなら、「レイバック」の方が満足度は高いかもしれない。
「レイバック」で郊外の山道を割とハイペースで走っていると、オールシーズンタイヤのグリップが少し甘い印象。ちょっとキツめのコーナリングではスキール音が出ることもあった。降雪地では冬にスタッドレスタイヤを履くことを考えると、オールシーズンタイヤに魅力を感じない。私が「レイバック」を購入したらサマータイヤは交換するかもしれない。
タイヤを除けば、全体的な印象は悪くない。昨今、大半のクルマはアジリティ重視の傾向だが、「レイバック」は明確なしなやか~ソフト傾向。とはいえ、フワフワして車酔いする程古臭いセットアップでも無いから、一般道メインで長距離・長時間のドライブをする方にはおススメかも。但し、刺激がマイルドなだけについ眠くなる可能性もあるが。
スバル最新のアイサイトXも高速道路を中心に実用的で、疲労軽減・安全性向上に寄与するもの。総じて良く出来たクルマだなぁと言う印象が残る。
最後に。マイカー候補の目線での評価だが、残念ながら候補に入らないのが正直なところ。その要因の大半がスタイリング。これは好みの世界なのでどうしようもないが、撮影していてもワクワクしなかった。理性的には評価したいクルマだが、感情移入するには物足りない。そんな印象である。
機会が得られるならばD型「レヴォーグ」のGT-H EX(379.5万円)を是非テストしてみたいと思っている。
Posted at 2024/09/16 22:48:17 | |
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