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2010年09月25日 イイね!

[いまここで再検証]スズキ・スプラッシュ ハンガリー製の輸入コンパクト

[いまここで再検証]スズキ・スプラッシュ ハンガリー製の輸入コンパクト新型スイフトの発売を記念して(?)、同じスズキのコンパクトカー「スプラッシュ」をこのタイミングで再検証しておこう。先日アップした新型スイフトの試乗インプレッションが過去最高に迫る爆発的なアクセス数を記録しているので便乗の意図もある(笑)。
スプラッシュは2007年9月のフランクフルトモーターショーでワールドプレミア。翌月に開催された東京モーターショーでも展示されていた。東京では国内発売予定という感じではなく、ひっそりと参考出展として置いてあり、反応次第では国内投入も検討....そんな雰囲気だった事を記憶している。個人的には個性的なスタイリングが印象に強く残った。
日本市場での発売はそれから約1年後の2008年10月に開始。スプラッシュはハンガリーの「マジャールスズキ社」で生産を担当しているから、全量が輸入車となる。当時の為替相場が今と正反対の超ユーロ高で1ユーロ=170円近くまで高騰していた(本日現在113.5円)。そんな逆風下でもスズキがスプラッシュの輸入を決意したのは、主力「スイフト」の男性的イメージが強く、あまり女性層に支持されていなかった事を問題視したスズキの「苦肉の策」だった模様。確かに、スプラッシュのボディ色はポップで明るいカラーが多く、CMも女性を強く意識した内容である。まぁスズキの思惑通り、スプラッシュが女性層の支持を得られたかどうかは疑問では有るが.....。
スプラッシュの主要諸元を見ていくと、全長3715mm全幅1680mm全高1590mmホイルベース2360mmで車両重量は1050kg。エンジンはK12B型の1.2L 直列4気筒で88ps/5600rpm 11.9kg-m/4400rpmを発揮。ミッションはアイシン製のCVTを組み合わせる。新型スイフトが搭載する副変速機構付きCVTはジャトコ製である。また、新型スイフトに搭載される1.2Lも同型式のK12B型であるが、こちらは改良が加えられ吸気側に加えて排気側にもVVT(可変バルブタイミング)が採用された。スペックも若干向上し、91ps/6000rpm 12.0kg-m/4800rpmとなっている。
スプラッシュは新型スイフト(XG/FF/CVT)と比較すると135mmショートで15mmナロー。80mm背が高く、そしてホイルベースは70mmショート。重量は60kg程重い。残念ながら、最小回転半径は5.2mとサイズの割には若干大きいのが難点だが、コンパクトなボディに少し背が高いパッケージングとなる。
価格は123.9万円。発売当初の為替レート(170円)で計算すれば7288ユーロでしかない。現在の為替レート(113円)でも10,964ユーロ。内容が欧州仕様と一部違う(CVTは日本専用など)から正確な比較は難しいが、かなりお買い得なプライスに設定されている。
スプラッシュの登録台数は2008年度(10-3月)3202台。2009年度(4-3月)5318台。そして2010年度(4-8月)が1829台。発売以来約1年10ヶ月間の累計登録台数は10,349台となっている。(日本自動車輸入組合より)ホンダ・フィットの2010年8月の登録台数が 17,258台だったから、スプラッシュの累計台数はフィットなら約18日間で捌いてしまう台数。それだけスプラッシュはレア車だと言っても良いだろう。
さて、私はスプラッシュについて過去3度テストする機会に恵まれている。やはり「気になるクルマ」や「好きなクルマ」は複数回乗っていることが多い。「VW・ゴルフ/ポロ」「マツダ・アクセラ」「スズキ・スイフト」「トヨタ・iQ」なんかはスプラッシュと同様に機会ある毎に乗っているクルマだ。
スプラッシュの最大の魅力は「欧州車そのもの」の骨太な走り。トヨタ車に乗り慣れている方には「堅過ぎる」と感じられるかもしれないが、オペルや欧州フォード、そして少し前までのVW車に通じる「饒舌ではないが、淡々と路面を掴み続ける実直な走り」に尽きる。唯一、CVTの採用が日本メーカーの製品である事を感じさせるポイント。ステアリングもグッと手応えのある頼もしいフィーリング。シートも大型でビシッとした堅めの味付け。本当ならば、MT車でエンジンをブンブン回しながら走りたいクルマだ。また、このクラスでは珍しく後席3名分のヘッドレストや3点式シートベルトやSRSサイド+カーテンエアバッグが標準で装備される事はもっと評価されて良い。これにESP(横滑り防止装置)が加われば文句なし。最近の為替相場を反映した「円高還元セール」でESPを奢ってくれないだろうか。
新型スイフトが登場した事で、スプラッシュのCVTやエンジンはひと世代古くなった。また、スイフトにはステアリングのテレスコ機能やキーレスプッシュスタート機能が装備される等、羨ましい部分もある。今後、スプラッシュが2型へマイナーチェンジする際にはESPの装備やエンジン・CVTを新型スイフト相当へアップデートするなど商品力の向上に期待したい。
また、スズキの純正中古車を検索してみると、お買い得なスプラッシュがかなり豊富に存在する。2009年(平成21年)式だけでも全国で120台弱。価格は65~92万円で、70万円以下でも30台近くが見つかる状態だ。これは安い。昨年に登録されたクルマがこの価格なんだから、当然新車保証の継承も可能。新車のスイフトと昨年登録の中古スプラッシュ。交渉次第ではスイフトの半額程度でスプラッシュを乗り出すことも可能だろう。予測だが新型スイフトは2型以降で後席ヘッドレストやシートベルトの改良が実施されるはず。今一番お買い得なのは中古スプラッシュではないかと思う。

[試乗インプレッション]スズキ・スプラッシュ(発売当初)はこちらへ




Posted at 2010/09/25 17:18:45 | コメント(4) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2010年09月23日 イイね!

[21年ぶりの全面刷新]スバル、主力の水平対向エンジンを新型へ移行。

[21年ぶりの全面刷新]スバル、主力の水平対向エンジンを新型へ移行。富士重工業は21年振りにボクサーエンジンをフルモデルチェンジし、「新世代ボクサーエンジン」へ移行する事を発表した。市販モデルへの搭載は「フォレスター」のMCを皮切りに順次切り替えを進めていく予定だと言う。「新世代ボクサーエンジン」は4気筒の2.5L / 2.0Lの2 種類を用意する。スバルファンならずとも、スバルの象徴とも言うべき水平対向エンジンが新世代へ切り替わると言うニュースは高い関心と期待が寄せられる事だろう。その「新世代ボクサーエンジン」の特徴は下記の通り。
①エンジンの「ボア×ストローク」を見直し、これまで車体への搭載要件から困難とされてきたロングストローク化や燃焼室のコンパクト化を実現。これにより高い燃焼効率を得ることが可能となり、低燃費と実用性に優れた豊かな低中速トルクを実現した。新エンジンのボア×ストロークは「84㎜×90㎜」。従来型(EJ20)は「92㎜×75㎜」だった。
②吸気ポート形状最適化やポート内への隔壁設定、TGV(タンブル・ジェネレーテッド・バルブ)の採用、EGR(エキゾースト・ガス・リサーキュレーション)クーラーの採用等により高い燃費性能を実現。
③吸・排気バルブともにAVCS(アクティブ・バルブ・コントロール・システム)を採用。特に吸気側にバルブタイミングの進・遅角両制御を可能とする中間ロック式とし、吸・排気バルブのタイミングを緻密にコントロール、出力・燃費・排ガスといったエンジン性能を最大限引き出した。
④ピストンやコンロッドをはじめとした主運動系部品の軽量化や高効率な小型オイルポンプの採用等により、フリクションロスを約30%低減。燃費性能と回転レスポンスを高めた。
⑤エンジン冷却回路をブロック側、ヘッド側に分離させ冷却効果を最適化することで、燃費性能、出
力特性を高めた。
軽量・コンパクト・低重心・優れた振動バランスやシンメトリカル・レイアウトによるAWDシステムとの親和性など良い事尽くめの「水平対向エンジン」だが、デメリットとしてはエンジンのロングストローク化が難しい(車幅に物理的な限界・制約が出る)為、低中速トルクが薄くなる事が指摘されて来た。私自身も若い頃にインプレッサのWRX STiを所有した経験が有るが、ターボが有効ではない極低速域でトルクがあまりにも細く、傾斜地に車庫入れするような時に難儀した記憶がある。最近スバルに限らず全般的に車幅が拡がって来た事もあって、ロングストローク化に踏み切れたのか。しかし「フォレスター」等の既存車種にも新エンジンが搭載されると言う事は、従来型エンジンとさほど変わらない全幅でロングストロークの新エンジンが開発されたのだろうか。興味は尽きない。
スバルファンにとってはターボ付きの存在も気になるところだろうが、それに関するアナウンスは無い。従来比約10%の燃費向上を実現したとの事だが、時代はダウンサイジング化や直噴化など進歩が目覚しい。正直、「新世代ボクサーエンジン」は期待していたよりも退屈な内容であった事は否めない。今後はこれをベースに直噴化などの改良が続けられていくのだろう。
予断では有るが、私が一番憧れたスバル車は「アルシオーネSVX」。雪国に住む人間にとって「オールラウンダーなスタイリッシュクーペ」っていうのはツボだった。エンジンは専用のEG33型 3.3L 水平対向6気筒エンジン。確か、レガシィの4気筒・2.2L(EJ22)をベースに2気筒追加したエンジンだから3.3L(1気筒あたり550cc)と言う不思議な排気量になったはず。今でも若い頃に縁が無く、マイカーに出来なかった事を悔やんでいる1台である。
スバルの「水平対向」エンジンとマツダの「ロータリー」エンジンは多くの熱狂的なファンを生んで来た文字通り「原動力」なだけに、コストや生産性など様々なハンデがあるのは間違い無いが、今後とも改良と進化を続けて頂きたい。

Posted at 2010/09/23 21:34:18 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2010年09月23日 イイね!

[日本でも発売開始]VW POLO・GTI 1.4TSI+7DSGで294万円

[日本でも発売開始]VW POLO・GTI 1.4TSI+7DSGで294万円VWは「ポロ」のスポーツモデルである「ポロGTI」をモデルチェンジ。日本でも発売開始する。今回で3世代目となる新型ポロ GTIは、GTI専用チューニングによってパワーアップした1.4L TSIエンジン(ツインチャージャー)と7速DSGを搭載。走行性能だけでなく優れた燃費性能をも実現。先代比でパワーは29psアップの179psを発揮しながら燃費も26%向上し、10・15モード値で16.6km/Lを達成した。
もちろん、GTIの名に相応しくサスペンションやブレーキも強化された他、エクステリアやインテリアでも一目でノーマルとの違いが分かるGTI専用装備が数々与えられた。価格は294万円。
2005年12月に発売された先代の「ポロGTI」は1.8Lターボ+5MTの組み合わせで、価格は2ドア:228.9万円 4ドア:249.9万円だったから結構高価なクルマになったのが残念。もっと身近なスポーツモデルであるべきなんじゃないか。ちなみに、先代の「ポロ GTI」は東京モーターショーでワールドプレミアされた事からも判るように、日本市場をかなり意識して開発された。MT仕様にも関らず、導入翌年にはポロ全体の11%の販売を記録し、昨年の販売終了までに約2600台が販売された。
新型「ポロGTI」をもう少し詳しく見ていくと「ポロGTI」の最大の特徴はスーパーチャージャー(S/C)とターボチャージャーの2つの過給器を備えたツインチャージャー仕様の1.4L TSIエンジン。ポロ GTIへの搭載にあたり179PSにチューンアップされており、先代GTI(1.8Lターボエンジン)と比較し、29PS (+19%)も向上した。ミッションは先代の5速MTから、乾式7速DSGに。日本市場でDSGの設定は大いに歓迎されるだろうが、日本に導入されているVW車からMTモデルがなくなった事は結構寂しい。
足回りは15mmローダウンされたGTI専用のスポーツシャシーを搭載。さらに電子制御式ディファレンシャルロック“XDS”を採用。中高速コーナーでのより安定したコーナリングを実現する。さらに、GTI専用の17インチアルミやレッドに塗られたブレーキキャリパーが与えられた。
インテリアは先代同様に「ゴルフ GTI」を意識したGTI専用装備を採用。パドルシフトを搭載した事もニュースだろう。GTI専用ステアリング、シフトノブ、メータークラスター、チェック柄を配したトップスポーツシートなどを採用する。エクステリアでもGTI伝統のハニカムフロントグリルが採用され、その上下に施された赤いラインや専用バンパー、サイドスカート、リヤスポイラー、クロームデュアルエキゾーストパイプなどが標準系ポロとの違いを主張する。
メーカーOPとしてLEDポジションランプ付きのバイキセノンヘッドライト(12.6万円)やアルカンターラ&レザレットシートパッケージ(15.7万)、HDDナビ(28.3万円)を設定している。
正直に言えば、「ポロGTI」にはガッカリした。294万円はいくらなんでも高い。しかも事実上は「バイキセノンヘッドライト」のメーカーOPモデル(+12.6万円)が標準モデルとして輸入され、ハロゲンヘッドランプのベースモデルは受注生産。事実上「ポロGTI」は306.6万円と理解すべきだ。ここのところ、かなりのユーロ安相場である事も加味すれば「ポロGTI」の価格設定は非常識だ。VGJには「EOS」や「シロッコ」の導入時に同様の失敗をし、セールスチャンスを逸した経験や反省が全く生かされていない。先代「ポロGTI」を戦略的な価格設定にしたにもかかわらず、セールス的に揮わなかったという反省から、欲しいひとは多少高価でも買うという判断だろうか。同じ1.4L TSIエンジン(ツインチャージャー)を搭載する「ゴルフ TSI Highline」が315万円とほぼ同価格帯。そして兄貴分の「ゴルフGTI」が368万円だ。私なら迷わず「ゴルフGTI」か「ルーテシア ルノー・スポール 2.0」(299万円/6速MT)を買うだろうね。「ポロGTI」がせめて268万円前後に設定されていれば....と思うと残念無念。
「ポロGTI」の車重は1210kg。エンジンは179ps/6200rpm 25.5kg-m/2000‐4500rpmを発揮。パワーウエイトレシオは6.76kg/psと充分過ぎるパフォーマンスを発揮する。先代に比べて幾分大人びた味付けになった現行「ゴルフGTI」と差別化するためにも「ポロGTI」は意図的にヤンチャな味付けに振っているんだろうと想像している。ただ、TSIエンジンは低回転域からトルクがモリモリ沸いてくるようなエンジンだから、正直「スポーティ」なユニットと言う意味では物足りない。スポーツモデルとして多少扱い辛いが、スイートスポットにハマった時にはゾクゾクする快感・快音を味あわせてくれる様なクルマの方が満足度は高いハズ。「ポロGTI」がどこまで楽しませてくれるのか是非試してみたい。

現行型「ゴルフGTI」の試乗インプレッションはこちら



Posted at 2010/09/23 19:28:48 | コメント(3) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン関連 | クルマ
2010年09月19日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ・スイフト 1.2L XS / XL 拍手喝采!!!

[試乗インプレッション]スズキ・スイフト 1.2L XS / XL 拍手喝采!!!楽しみにしていた新型スイフトを早速テストする事が出来た。トップグレードの「XS」とミドルグレードの「XL」をそれぞれ20分程度乗ることが出来た。先代(2代目)スイフトは傑作車であり、ファンを多数獲得したクルマ。ヒット車のモデルチェンジは大変難しいものだが、その出来栄えに期待は大きく膨らんでいた。
結論から言ってしまえば「また1台、日本に名車が誕生」。デザイン・質感・走り・価格。どれを取っても現時点では最高のバランスと出来栄えと言って良いだろう。スズキは見事幾多の重圧を撥ね退け、難しいモデルチェンジを成功させた。賞賛に値する出来事である。
まず乗ったのは「XL」。価格は131.7万円(FF/CVT)のミドルグレード。個人的には超お買い得のトップグレード「XS」(147.5万円)とベーシックな「XG」(124.4万円)の狭間で一番中途半端なイメージがあるが、デミオやヴィッツなどのライバルと比較されるときには充実装備と手頃な価格で案外売りやすいグレードなのかもしれない。新型スイフトはベースモデルの「XG」から全車にキーレスプッシュスタート・フルオートエアコン・チルト・テレスコ調整・運転席シートリフター・イモビライザーなどが標準装備される。「XL」は「XG」に対し、本革巻きステアリング・LEDターンランプ付きドアミラー・16インチアルミ(185/55R16)等が追加され、価格は「XG」に対して+7.3万円高となる。
新型スイフトと対面してみると「良く出来たクルマ」特有のオーラを濃厚に放っている。新型マーチが乗る前から安っぽい雰囲気を感じてしまうのとは正反対である。写真で見ると、新旧スイフトはかなり似ていると言うイメージだったが、実物は良い意味で旧型よりも存在感が増している。きっと暫くは街中ですれ違ったときに「オッ」と目を惹かれるクルマになるだろう。
室内に乗り込んでみると、先代よりも格段に質感を増したインパネにまず感心する。軽自動車以下の新型マーチはともかく、ヴィッツ・フィット・デミオなどのライバル車には敵無し。さすがにソフトパッドは用いられていないが、内外装の高い質感が売り物の「VW・ポロ」(213万円~)と充分比較の対象になりえる。新型スイフトのオーナーは「良い買い物をした」という満足感を得られるだろう。
シートのサイズもタップリ取られていて適度なサポートがあり不満無し。先代スイフトはもう少しポジションを下げたいのに....って歯痒く思っていたが、新型はステアリングにテレスコ機能が追加された事も含め、好みのポジションがピタッと得られた。ドアミラーも比較的大型でとても見やすい。視界もスバ抜けて良いとは思わないが、昨今やたらAピラーが倒れこんだクルマが多い中では優秀な部類。とても運転のしやすいクルマである事は間違いない。ドアミラーの形状にもうひと工夫あれば斜め前方の視界が更に良くなるのではないか。
早速「プッシュスタートボタン」を押しエンジン始動。遮音性にも気を配られている様で予想よりも静かだった。今回、一番心配していたのが1.2L(NA)エンジンと副変速機構付きCVTのマッチング。VW・ポロは全車1.2Lターボ(TSIエンジン)+7速DSGへ移行した様に、欧州ではダウンサイジング+直噴ターボのエンジンが流行中だ。しかし、そんな不安は走り出して50mもしないうちに雲散霧消。もちろん胸のすくような加速とは言えないが、平坦な市街地を大人2名乗車程度の負荷では苦もなくスイスイと加速していく。おそらく、副変速機構付きCVTによって変速比が大幅に拡がった事の恩恵だろう。更に、先代スイフト(スプラッシュも)が採用していたCVTは低速域でのギクシャク感やトルクが痩せて感じられてしまう現象が残っていたが、それらもスッキリ解消。スバルの「リニアトロニック」と並んで、現時点では最高のCVTと言って良いだろう。おそらくソレと言われなければCVTと判らない程の出来栄えだった。
今回のテストコースには高速道路や山道が含まれない為、あくまで市街地に限ったインプレッションになる事をお断りする。足回りについては、リヤの踏ん張りが増したお陰で直進安定性が増した。先代がどちらかと言えば「軽快感」を重視した味付けならば、新型は「安定・重厚感」重視のセッティング。先代の味付けを好む人もいるだろうが、新型の走りは完全に欧州車のそれであり、長距離を走っても疲労感が少ないクルマに仕上がっていると思う。このあたりは別途機会を設け、じっくりとテストしてみたい。
私の好みから言えば、ステアリングはもう少し重めでも良い。先代スイフトの方が重めの味付けだったはず。欲を言えば、センター付近の落ち着きがもう少し欲しいところ。しかし、一般的にはこの位が丁度良いのだろうか。まぁそれでもライバル車より多少重めの部類だろう。ボディの剛性感も最新のクルマらしく、安心感に満ちたもの。リヤシートが起きた状態でのラゲッジスペースは決して広いとは言えないが、必要に応じてシートアレンジすれば充分なサイズが確保出来る。このクルマでは大きな問題にはなるまい。
クルマをトップグレードの「XS」に乗り換えて再びテスト開始。「XL」に比べて価格は+15.7万円程高価になるが、ESP(横滑り防止装置)・SRSサイド+カーテンエアバッグ・フォグランプ・クルーズコントロール・パドルシフト・フロントアームレスト等が追加される。私が新型スイフトを買うならば、この「XS」以外の選択肢は考えられない。パワートレーン系では先に乗った「XL」と比較し、リヤのブレーキが「ドラム」→「ディスク」に格上げされる事以外はほぼ共通の内容だから、僅かなテスト時間内では特筆すべき大きな印象の違いは無かった。ベースモデルの「XG」ならば、15インチスチールホイル+175/65R15のタイヤに変更されるから走り味にも少なからず違いが出てくるだろう。
そろそろ結論になるが、冒頭で「また1台、日本に名車が誕生」と書いた。この価格でよくぞここまでの内容と味付けに仕上げて来たと言う事にまずは拍手喝采を贈りたい。開発陣が心血注いでスイフトのモデルチェンジに取り組んで来た事がクルマからビンビンに伝わって来る様だ。私は御存知の通り、生粋のVWファンで有るが、「スイフトがあれば(価格の高い)VW・ポロに乗らなくても良い」とお世辞抜きに思った。そして、このクルマをベースに次のスイフトスポーツが開発されている。クルマ好きとして待ち遠しいモデルに仕上がるのは確実だろう。日本人として、このクルマが日本にある事を誇りたい。
◎追記◎
新型スイフトと比較する為、大好きな「スプラッシュ」を同時に短時間乗った。欧州(ハンガリー)製のスプラッシュは足回りの味付けが新型スイフトよりも更に堅めに仕上がっているのが特徴。しかし、全高が1590mmと新型スイフトより80mm(FF)高く、更にシートの着座位置も高めとなる分、スイフト比で体感的なドッシリとした安定感に若干欠ける。また、CVTの出来栄えが新たに副変速機構付きCVTを搭載したスイフトと比べてしまうとハッキリひと世代古く感じてしまった。シートもカチッと硬めの造りは好みでは有るが、新型スイフトのフィット感には一歩譲る印象。またステアリングはチルトのみでテレスコが無いのも惜しい。是非スプラッシュの2型改良時には、副変速機構付きCVTへの換装とESPを標準にして欲しい。スプラッシュのリヤシートはスイフトで省略された後席3名分のヘッドレストや3点式シートベルトがキチンと装備される事はスイフトよりも優れたポイントである。
これからスプラッシュ(1型)を買うならば、純正中古車が結構リーズナブルかつ潤沢に流通しているから、これを狙うと良いのではないか。予算重視でスプラッシュを選んでも後悔はしないだろう。スプラッシュと新型スイフト。共に良く出来たクルマだが、その乗り味は結構違っていた事を報告しておく。


Posted at 2010/09/19 18:47:00 | コメント(4) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2010年09月19日 イイね!

[ようやくiPodデビュー]第4世代「iPod touch」と光ポータブル導入。

[ようやくiPodデビュー]第4世代「iPod touch」と光ポータブル導入。随分と乗り遅れているような気もするが、とりあえず使ってみるか....と9/2に発表になった第4世代の「iPod touch」をビックカメラで発表翌日に予約。どうやら第1便に含まれていた様で、9/15に引き渡された。納期は2~3週間と聞いていたから少し早まった計算だ。
最近「スマートフォン」が日本でも流行の兆しであり、確かに電車の中でも「iPhone」や「Xperia」を触っている人が多くなったように思う。色々なアプリが提供され、もはや「好き嫌い」以前に、情報流通のプラットホームとして定着しつつあるのを感じた。しかし、問題もある。「スマートフォン」という言葉とは裏腹に、携帯電話とPDAを1台に統合してしまうのには未だ抵抗がある。ボディサイズも大きいし、電池の持ちも心配。更に「iPhone」はソフトバンク社と契約しなければならない「SIMロック」端末である事が気に入らない。「iPhone」に興味は有っても、白い犬とお友達になる気は全く無い。マニアックな人は香港モデルなどの「SIMフリー」端末を独自に入手したりするんだろうが、そこまでの情熱も無い。色々と検討した結果、第4世代の「iPod touch」とNTT東日本がレンタル提供しているモバイルWi-Fiルータ「光ポータブル」を組み合わせる事がベターと判断した。
私の購入した「iPod touch」は残っていたビックカメラのポイントで購入した関係もあって、一番リーズナブルな8GBタイプ。メモリー容量は音楽・動画プレーヤーとしてあまり期待していないので当面は問題ないだろう。以前の「iPod touch」は8GBモデルだけCPUの性能なども差別されていたが、第4世代の「iPod touch」はメモリー容量の差だけと言うので嬉しい限り。
早速「産経新聞」のアプリを入れて見たが凄いですね。新聞が丸ごと無料で読めるんですから。これで朝のうちに新聞データをダウンロードしておけば通勤電車の中で新鮮なニュースが読める。まぁそのうち有料に移行したいんだろうけど....。月額数百円なら払うかも。個人的には「日刊自動車新聞」とか発行部数の少ない業界新聞の方がこのビジネスモデルに向いている気がする。
それと、地図アプリでサクッと現在地が表示されたのは驚き。「iPod touch」は「iPhone」と少し性能差が有り、GPS機能が省かれている。それなのに、何故現在地が判るのか.....暫く悩んだのだが、調べてみるとWiFiを利用した「位置情報取得サービス」って言うのを使っているらしい。Google「ストリートビュー」を撮影しているクルマと同じ様に、クルマで実際に街を走り、道路上に届いている無線LANの電波を収集し、データベース化。無線LANルーターのMACアドレスを取得しているらしい。なんとも気の遠くなるようなサービスだし、それって儲かるのかな。でも信じられないくらい正確な場所を表示しています。
私は以前から、出張先等でエプソンダイレクト製の「ネットブック」を使っていて、ホテルのインターネット接続サービスやマクドナルド・新幹線(東京⇔新大阪)等で接続出来る「無線LANスポット」サービスを利用している。更に場所を限定されず、ネット接続したいと思えば携帯通信キャリアと契約するしかない。とりあえず、NTT東日本がBフレッツ契約者向けにレンタル提供しているモバイルWi-Fiルータ「光ポータブル」(SIMロック版)を入手したが、今のところNTTドコモと契約はしていない。確かに、通勤電車の他、場所を問わずネット接続が出来るのは魅力的では有るが、自宅と会社にしっかりとしたネット接続環境があり、「無線LANスポット」サービスもある。それに加えて月額5000円にも及ぶデータ通信契約を利用すべきなのかはもう少し考えてから結論を出したい。
まずは「iPod touch」を使いこなさないと....。
Posted at 2010/09/19 02:04:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 家電やAV・パソコン | 趣味

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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