![[試乗インプレッション]マツダ・アクセラスポーツ 22XD L Package [試乗インプレッション]マツダ・アクセラスポーツ 22XD L Package](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/039/786/937/39786937/p1m.jpg?ct=c9db0bdbdb0e)
先日アクセラスポーツの「22XD L Package」(FF/6AT)をテストする事が出来た。MC後モデルは1.5Lのディーゼルエンジン搭載車が試乗車の大半だったから絶好の機会となった。
テスト車はトップグレードの「22XD L Package」で2WD/6ATモデル。車両本体価格は308.8万円(税込)である。それにメーカーOPとしてCD/DVDプレイヤー+地上デジタルTVチューナー(+32,400円)とBoseサウンドシステム+9スピーカー(+108,000円)を追加装備していたのでフルオプション仕様だ。ボディ色はソウルレッドプレミアムメタリック(+54,000円)で合計317.5万円となる。オプションがやたらと高価なドイツ車に比べれば恐ろしく良心的な価格設定である。
「アクセラスポーツ」のボディサイズは全長4470mm×全幅1795mm×全高1470mmでホイルベースは2,700mmで車重は1,450kg。Cセグメントの中でも比較的大柄なクルマと言えるだろう。
早速走り出してビックリしたのは、乗り味がかなり洗練されたこと。少なくとも、発売当初に「アクセラスポーツ」の「22XD」をテストした際は、有り余る怒涛のトルクに驚いた反面、割と堅めなサスチューニングに低回転域で特に透過してくるエンジン音。更に若干フロントヘビーな事が印象に残っていたが、最新のMC後モデルは結構しなやかなチューニングになり上質感が俄然高まった様に感じた。まぁ普及モデルとして「15XD」シリーズを加えたからには、「22XD」が上級志向になってもおかしくはない。ナチュラル・サウンド・スムーザーの採用でエンジンの騒音ボリュームが下がったことやG-ベクタリング コントロールでコーナリング特性が変化したことも加わり、「22XD」の印象は事前の期待値を上回るものであった。
以前、
ボルボ「V40」のインプレッションを報告した際に、"マツダ「アクセラ」がスポーティ方向で、ボルボ「V40」はコンフォートな味付け。アクセラにコンフォート志向の上級グレードを設定したら「V40」に似た味付けになりそう。"と記述したが、それはMC前モデルの印象であった。MC後の「22XD L Package」ならボルボ「V40」にも負けないしなやかさを感じた。勘違いして欲しくないのは、コンフォート寄りの旦那仕様ではない。最近は一時期流行したアジリティ優先で体育会系のガチガチセッティングは既に時代遅れ。しなやかで良く動く足に加え、粘り強くネットリと路面を捉えて離さないセッティングが今風。「アクセラ」は見事にキャッチアップを果たしたと言える。
但し、インテリア全般の質感や色遣いはボルボ「V40」の強み。「アクセラ」は相対的に少し退屈で面白みのないデザイン。質感も後塵を拝していたのは残念。この辺りはコストの絡みもあるから根深い問題だが、次期型の課題だろう。
「22XD L Package」で高速道路へ入ると元来のスポーティーな性格が顔を出す。アクセラのボディに最高出力175ps/4,500rpm 最大トルク42.8kg-m/2,000rpmのアウトプットはある意味過剰とも言えるレベルだから、長距離移動はすこぶる得意科目。喜々として高速コーナーを抜けていくあたりは流石。標準装備の電動スライドサンルーフは開口面積こそ小さめだが、やはりフレッシュエアを感じながらドライブするのは心地よいものだ。
約200kmを走破した今回のテストで記録した燃費は16.7km/L。私の「デミオ15XD」に比べると見劣りする数値だが、走りのパフォーマンスを考慮すれば破格の数値と言える。同等のパフォーマンスをガソリンエンジンに求めたら2桁の燃費は厳しいだろう。
そろそろ結論を。MC後モデルとなり走りの印象が大きく変わった「22XD L Package」。アクセラの上級モデルとしての貫禄も充分。「15XD」より+40万円程度が必要となるが、その価値はある。私がアクセラを買うなら「22XD L Package」の4WDで決まり。あとはミッションを6ATか6MTかで悩むんだろうな....。残念なのは外観。MC前のシャープなデザインの方が好みだったかな。

↓MC前のフロントフェイス。こっちの方が好みだったかな。

Posted at 2017/05/17 23:12:37 | |
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