
トヨタはニューヨーク国際自動車ショーにおいて、新型「カローラハッチバック」を初披露。米国では「カローラiM」後継として2018年夏に「カローラハッチバック」を発売する予定との事。日本では2018年初夏からカローラ店を通じ、販売する予定。国内向け名称は現時点では不明。
「カローラ」は1966年に日本で発売開始以降、50年以上に渡りトヨタの主力車種として進化を続け、世界累計4500万台以上を販売している。現在もトヨタの世界戦略車として、グローバルで年間120万台以上を販売し続けている。
さて。国内で「カローラ」のハッチバックと言って「カローラFX」が思い浮かぶのは既に40代以上の中年世代。「カローラFX」は3世代続いたが1995年に消滅している。
続いて「カローラランクス」として2001年にハッチバックが復活。兄弟車種にネッツ店向け「アレックス」が有ったことは既に忘却の彼方。
続いて「オーリス」と名を変えて登場したのが2006年。上級志向(?)の勘違い兄弟車種「ブレイド」が有ったこともそろそろ記憶が薄れつつある。
現行モデルである2代目「オーリス」は2012年8月にデビュー。ガンダムとコラボした「シャア専用オーリス」が一部で話題を呼んだが、発売当初からセールスは低迷。途中2015年にトヨタ初となる1.2Lダウンサイジングターボエンジン(8NR-FTS型)を搭載する「120T」の追加や、2016年にはプリウス由来の「ハイブリッド」の追加など、割と大掛かりなカンフル剤を投入したものの、市場での存在感が増すことは無かった。
まぁ厳しい言い方をすれば、トヨタのアキレス腱。歴史的にも「ハッチバック」と「ステーションワゴン」ではヒット作を生み出せない会社。
そんな失敗の連鎖を断ち切るべく、次期モデルは気合の入ったフルモデルチェンジを期待している。ハードウエアとしては「Toyota New Global Architecture」(TNGA)や新型パワートレーン(2.0L Dynamic Force Engine、Direct Shift-CVT、6速MT等)の採用により、走りの基本性能や環境性能を大幅に向上させたというから楽しみだが、特に「Direct Shift-CVT」には興味がある。
CVTの苦手な発進時等のロー側使用時の伝達効率を向上のため、発進用ギヤを採用。発進時はギヤ駆動とし、力強い加速を実現するとともに、アクセル操作に対して一瞬遅れるようなもたつき感を改善する。更に、発進用ギヤの採用によってベルトをハイ側に設定し、ワイドレンジ化を達成。変速比幅7.5を実現する。
正直、CVTに更なる投資をする位ならば、素直にFFコンパクトモデル用の10速ATを量産しコストを下げる方が素直だと思うのだが、何故CVTに固執するのか理解出来ない。
新型「カローラハッチバック」のボディサイズは全長4370mm全幅1790mm全高1435mmでホイルベースは2640mm。最大のライバルであるVW「ゴルフ」は全長4265mm全幅1800mm全高1480mmでホイルベースは2635mmでサイズ的にもガチンコ。国内では「インプレッサ」や「アクセラ」「シビック」がライバルになる。
新型「カローラハッチバック」のデザインについては、写真で見る限り先代のマツダ「アクセラ」に似ている。トヨタのデザインレベルから推察すれば「大いなる健闘」と評価すべきだろうが、先代「アクセラ」は2008年に公開されたもの。トヨタは10年前のマツダデザインを今頃模倣しているというのも皮肉な話。もう「ハッチバック」はトヨタ社内でデザインをせず、マツダにデザインだけでなく、開発・製造までの全てを外注すれば良いのに。ダイハツに頼むより何百倍もマトモなクルマを供給してくれるだろうにね。


↓先代のマツダ「アクセラ」に似ているような。

Posted at 2018/04/02 21:39:36 | |
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