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2024年08月13日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「CX-3」15S Touring(AWD/6AT)

[試乗インプレッション]マツダ「CX-3」15S Touring(AWD/6AT) 久しぶりに「MAZDA3」と「CX-3」に短時間だが試乗をさせて頂いたので、それぞれインプレッションを書いておく。
今回は「CX-3」。テスト車はベースモデルの15S Touring(AWD/6AT)でボディ色はプラチナクォーツメタリック。
「CX-3」は2015年2月に発売された「デミオ(MAZDA2)」と基本コンポーネントを共有するコンパクトSUV。発売からまもなく10年が経過するロングセラーモデル。2022年6月に山口県の防府第1工場での生産を終了し、現在はタイ工場で生産された車両が輸入されている。
発売当初は1.5Lのディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」専用のモデルだったが、2017年夏にガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」搭載車を追加。翌2018年5月には、ディーゼルエンジンを新開発の「SKYACTIV-D 1.8」に換装。今回テストした1.5Lガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5」搭載車は2020年の改良時に追加。10年販売が続いているのも凄いが、ここまでパワーユニットが色々変わったクルマも珍しいのではないか。更に言えば、2021年の一部改良で「SKYACTIV-G 2.0」搭載車が廃止され、現在は「SKYACTIV-G 1.5」と「SKYACTIV-D 1.8」の二本立て。エンジンが変わる都度、改良の手が入っていると思えばあながち悪い話でもないだろう。
個人的に「CX-3」はマツダ車の中であまり注目してこなかったモデル。正直「デミオ(MAZDA2)」とあまり変わらないのに随分と強気な価格設定に見え、コスパの面からマイカー候補に挙がらなかった。実際2015年末にマイカーとしてデミオのXDを購入した際「CX-3」の試乗車にも乗せて頂いた記憶が有るが、悩むことも無く「デミオ」を契約。それ以降今日まで「CX-3」を触れる機会が無かった。
時は流れ、「CX-3」も前述した変遷を経て低価格な1.5Lガソリン「SKYACTIV-G 1.5」搭載車が販売の中心となり、近頃妙に魅力的に見えてきた。「MAZDA2」がちょっと期待外れな方向に進んでいるのも要因のひとつ。若年層の支持を得たいのは理解するとしても、なんかコンセプトが軽薄だなぁ...。
話を戻して。「CX-3」が属するBセグメントSUVのカテゴリーに各社から力の入ったモデルが続々とリリースされて面白くなってきた。特に300万円以下の手頃なSUVとして、ガソリンエンジン搭載モデルに絞っても、トヨタ「ヤリスクロス」・ホンダ「ヴェゼル(AWDのみ)」に加えて期待のスズキ「フロンクス(Mハイブリッド)」が登場し、強力なライバルが揃って来た。既にモデル末期の「CX-3」はさぞ苦戦しているのかと思いきや案外セールスは好調らしい。
テスト車の「CX-3」は15S Touring(AWD/6AT)で価格は252.1万円(AWD/6AT)。今や贅沢な4気筒エンジンと6AT。更にはメーカーOP設定無しのフル装備でこの価格はお買い得。他社ならメーカーOPになるような360度ビューモニターやブラインドスポットモニタリングなんかもサラリと標準装備しているのがマツダらしい。
スズキ「フロンクス」(インド生産)は、マイルドハイブリッドの4気筒エンジンと6AT。メーカーOP設定無しのフル装備で共通しており、「CX-3」とキャラクターが被るポイントが多く是非試乗したい楽しみなクルマだ。ネット上の噂を総合すると、価格は280万円前後らしい(AWDモデル)。「CX-3」なら内外装がオシャレにドレスアップされた「15S Urban Dresser」が277.4万円で買えるから、モデルの古さを差し引いても「フロンクス」とイイ勝負になりそうな気がしている。
前置きが長くなったが、そんなわけで「CX-3」を改めて乗ってみた。
「CX-3」に乗り込んで公道を走りだす。つい先程「MAZDA3」で走ったコースをトレースしていく。なんだろう、すごくホッとするというか、田舎の実家に帰ったような安心感。ブレッド&バター(おにぎりと味噌汁)的なイイモノ感は登場から間もなく10年が経過するロングセラーモデルなだけに、尖った先進性を感じることは無いが、毎年のように積み重ねた改良の成果として円熟味を増したフィーリングがそう思わせるのだろうか。テスト車の15S Touringは見た目が地味な215/60R16サイズのタイヤを履くが、恐らく乗り心地にはプラスのチョイス。こういうクルマは長く乗っても飽きないだろうね。
「CX-3」を運転していて、2004年6月から2015年末まで12年近く販売されたマツダ「ベリーサ」を思い出した。私も2009年頃に所有していたが、こちらも尖ったポイントは無くともしみじみ良いクルマだった。「CX-3」は「ベリーサ」の生まれ変わりかもしれない。そう思うと、なんか両車がなんとなく似ている様な気もしてくるから不思議。
「CX-3」の中で「SKYACTIV-G 1.5」エンジンは軽量なパワーユニットだから、鼻先の軽快感もあって爽快な走りが楽しめる。更に言えば、このエンジンはパワーこそ111ps/6000rpm・14.7kg-m/4000rpmと大したことは無いが、高回転域まで綺麗に吹け上がるしサウンドも耳に心地良くクルマ好きにとって快音と呼べるものだから、乗っていて嫌になることが無い。
ライバルとなる「ヤリスクロス」は直列3気筒の1.5Lダイナミックフォースエンジンでパワー感こそあるものの、終始不快な雑音と振動に悩まされた。リセールは抜群だったが、もう一度買いたいとは思わない。まだ未試乗の「ヴェゼル(ガソリンG)」や「フロンクス」も機会を見つけ試してみたい。
昨年9月の改良で、マツダコネクトのセンターディスプレイが最新世代の横長8.8インチに変更された。モニターの解像度が上がり、精細な画面になったことで360度ビューモニターが見やすくなり、このクルマのリフレッシュに貢献している。
先に乗った「MAZDA3」と比較すると、やはり設計年次の古さから来る差異を感じたのも事実。特に静粛性やフロア振動等は「MAZDA3」にひとクラス以上の上質感があった。またステアリング周りの剛性感や操舵フィールにもアドバンテージが有る。まぁ直前直後に同ルートで乗り比べたから判ることでもあるが、その対価として50万円以上の価格差があるから十分納得の範囲だろう。
残念なのは「CX-3」にクルージング & トラフィック・サポート (レーンキープコントロール)が全車装備されないのはライバルに劣るポイントなだけに、次の改良で改善されることを期待しておく。
今回「MAZDA3」と「CX-3」に乗せて頂き、どちらも熟成が進み完成度の高いモデルになっていることが確認出来た。最新モデルを乗り継ぐのも面白いが、円熟味を増したモデルとじっくり向き合ってみるのも悪くないと思った。個人的にどちらか1つを選ぶなら僅差で「MAZDA3」なのだが、より価格が抑えられる「CX-3」を実用車としてガシガシ使い込んでみるのも渋い選択だと思う。



↓最近のMAZDA2。うーん。この方向性は理解出来ないなぁ....。

↓15S Urban Dresserのインテリア。

↓私が2009年頃に乗っていたマツダ「ベリーサ」

Posted at 2024/08/13 20:10:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | 日記
2024年08月12日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA3」20S Proactive Touring Selection(AWD/6AT)

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA3」20S Proactive Touring Selection(AWD/6AT)久しぶりにマツダ「MAZDA3」と「CX-3」に短時間だが試乗をさせて頂いたので、それぞれインプレッションを書いておく。
まずは「MAZDA3」。テスト車はファストバックの「20S Proactive Touring Selection(AWD/6AT)」でボディ色はソウルレッドクリスタルメタリック。
2024年8月1日にリリースされた一部改良で「MAZDA3」はグレード展開が整理され「20S Touring」に集約された。
「MAZDA3」は2019年5月に第7世代モデルのトップバッターとして発売開始されているから、既に5年以上が経過。一般的にはそろそろモデル末期と呼ばれる時期だが、マツダの中では更に長寿な「MAZDA2/CX-3」や「CX-5」等の第6世代モデルが現役だからまだ当面は現役続行だろうか。個人的には第7世代ラージ商品群に属する「CX-60/70/80/90」の開発にリソースを集中したいのも理解はするが、マツダが「モノ造り革新」の中で説明していた「一括企画」が形骸化しているのではないかと心配ではある。
個人的に「MAZDA3」は何度もマイカー候補に浮上したが、タイミングが合わずお迎え出来ていないクルマ。そろそろ真剣に検討したいな...と思っている。
「MAZDA3」は一部改良の都度グレードやパワートレーンの統廃合が進み、私が本命視していた1.5Lの6MTモデルは2023年4月の改良でカタログ落ちとなり、少なからずショックを受けた。次期マイカー選定の際は、新車/中古車も含めた検討になるかもしれない。
ここ数年、マイカーにトヨタ車を選定していた関係でマツダ車に触れる機会が減っていた。トヨタ車を4台(ライズ・GR86・ヤリスクロス・ハリアー)購入し、お腹も満たされてきたから、そろそろ原点回帰。一番肌に馴染むマツダ車に戻ろうかという気分になっている。とはいえ、まだ納車予定のクルマもあるから具体的にはもう少し時間をかけて考えていく予定だ。
直近で「MAZDA3」のテストを実施したのは2021年6月にレンタカーで乗ったファストバックの15Sだったから、約3年ぶりに「MAZDA3」に乗れた。今回のテスト車は2.0Lの「20S Proactive Touring Selection(AWD/6AT)」。パワーユニットは2022年8月の改良時にマイルドハイブリッド化された"e-SKYACTIV G"を搭載している。
テスト車に乗り込んで公道を走りだすと、直ぐにあら??以前よりも足回りがしなやかに動くようになった印象を受けた。以前は「硬め」と表現したいセッティングだったと記憶しているからこれは好印象。18インチタイヤの履きこなしも以前より自然になった様に感じるから、各部の熟成が進んだ結果だろうか。
個人的に「MAZDA3」の残念ポイントはリヤサスをトーションビームにした事だと思っていたが、今回の試乗でネガティブに感じることは無かった。欧州車は熟成の進んだモデル末期に買うのが正解だと言われるが、マツダにも当てはまるかもしれない。オールニューのCX-60は品質問題に苦しんでいるようですしね。(それでもネットでは過剰に叩かれ過ぎていると思うが)
2.0Lの"e-SKYACTIV G"ガソリンエンジンは156ps/6000rpm・20.3kg-m/4000rpmを発揮。低出力モーター(6.9ps/5.0kg-m)のアシストを受けるマイルドハイブリッド。ゼロ発進時に少しモーターが助力しているかな...と思う程度で、ハッキリとモーターの存在を感じる程ではない。アイドリングストップから無音で再始動出来る方がメリットを感じるだろう。車重は1450kg(AWD)だから、アウトプットに不満を感じるシーンは無い。
先日レンタカーで乗ったスバル「インプレッサ」ST(AWD)が期待以上に良かったのだが、やはり「MAZDA3」はドライビングの解像度が一回り高いと感じる。マツダが提唱する「人馬一体」をロードスターの次に色濃く感じるのは「MAZDA3」かもしれない。ボディの四隅まで神経が行き届いている様な一体感はマツダ車共通の美点。
一点、「MAZDA3」は初期モデルから一貫してブレーキの制動が踏力に応じて増していくタイプで、一般的な国産車に共通する初動でガツンと効くタイプでは無い。ドライブ好きな人間には好ましいセッティングだが、コレに驚いてしまう方が居るような気がする。(乗っているうちにすぐ慣れるとは思うが)
「MAZDA3」は走りも素晴らしいが、やはり退屈な実用品ではなく、嗜好品・芸術品と呼びたくなるような美しいデザインは今も色褪せておらず、ロードスターの隣に置いて最もマッチするのはコレだなと改めて思った。マツダは「MAZDA3」の次期モデルをどうするつもりなのか判らないが、恐らくモデルチェンジには相当苦労するでしょうね。コレを超えるデザインなんてそう簡単には出てこないでしょうから。
うーん。やはり次期マイカー候補の筆頭は「MAZDA3」かな。次は「CX-3」に乗ります。




Posted at 2024/08/12 16:54:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2024年08月11日 イイね!

[累計走行距離3333km突破]ルノー・トゥインゴ INTENS"Canvas top"EDC

[累計走行距離3333km突破]ルノー・トゥインゴ INTENS"Canvas top"EDCルノー「トゥインゴ」の走行距離が3333kmに到達。納車から4.5か月経過しているから、私の平均的なペースより若干少ない進捗だ。
これまでの累計平均燃費は16.29km/L。カタログ値(WLTCモード)は17.4km/L。このクルマの実力値として妥当な結果だろう。面白いのは、市街地をウロウロしていると簡単に12km/Lを割る位まで低下するが、ロングドライブに連れ出すと20km/Lを大きく超える二面性がある。カタログにも、WLTCモード17.4km/L〈市街地モード13.3km/L、郊外モード18.0km/L、高速道路モード19.6km/L〉(国土交通省審査値)と記載されるから仕様通りか。
恐らく街中でSTOP&GOを繰り返す走行パターンだと、常にターボがフル過給状態で作動するため、燃費が低下するのだと思う。おまけにハイオク指定で、レギュラーの国産車が10km/L程度で走っている様なものだから、決して褒められた数字ではない。
とはいえ、コンパクトで1,050kgと比較的軽量なボディに92ps/5,500rpm・13.8kg-m/2,500rpmを発揮するターボ付直列3気筒エンジンをリアに搭載するお陰でグイグイ後方から押し出されるように加速するのは痛快。見た目に反してパワー不足は感じない。
ミッションは6EDC(デュアルクラッチ)でCVTの嫌な挙動が無いのは有り難いが、やはりデュアルクラッチらしく微低速域で変速に迷う様な仕草はある。アイドリングストップからの復帰にもたつくことも有るから、癖は少し強めのクルマと言えるだろう。
リアエンジンのお陰で実現した最小回転半径4.3mの驚異的な小回り性能は「トゥインゴ」ならではの魅力。最近何処のメーカーも似たようなクルマばかりで退屈...。なんて方に是非乗って頂きたい曲者物件なのは間違いない。
個人的には、小排気量ダウンサイジングターボエンジンの宿命なのか、エンジンブレーキが弱いのがイマイチ気に入らないポイント。以前VW「ゴルフヴァリアント」の1.4LTSIエンジンに乗っていた時にも感じていたことだ。
個人的には、個性的なAセグメントの小型車が大好物で、「トゥインゴ」の他にも車歴ではVW「ルポGTI」・フィアット「500c」・トヨタ「ライズ」に乗った。軽自動車では「S660」・「コペン」・「カプチーノ」・「ツイン」・「ジムニー」・「R2」など癖の強い個性派モデルを好んでチョイスしてきたと自負している。残念ながら近年は欧州Aセグメントが衰退傾向でモデルが激減だし、軽自動車も挑戦的な車種が淘汰され退屈なラインナップになりつつある。そういう意味で「トゥインゴ」のファイナルモデル(日本市場向け)を購入出来たのは良かったと思いたい。
キャンバストップだからなのか、ロードノイズや周囲の騒音が遠慮なく入ってくる事や、RR構造故に直進安定性はそれほど強く無い等、厳しく評価すれば減点要素となるポイントも散見されるクルマだが、それらも含めキャラクターとして飲み込めるかどうかで評価が分かれるクルマだろう。
正直に言えば、以前乗っていたフィアット「500c」と比較して、若干愛着なり評価ポイントは下回るかなと言うのが率直な感想。スペック的には「トゥインゴ」の方が語るべきポイントも多いし、実際のパフォーマンスも上回っているが、まるでペットの様に感じていたフィアット「500c」みたいな愛着を「トゥインゴ」には感じないのが不思議。
まぁフィアット「500c」はコロナ禍の時期をこのクルマと共に過ごし、マスクやアルコール消毒液を探しに走り回り、人目を忍んだ早朝ドライブでストレス解消をしていたから、思い入れも強いのかもしれない。
これからは「トゥインゴ」で多くの新たな旅の記憶を作っていきたい。



Posted at 2024/08/11 22:54:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | トゥインゴ | クルマ
2024年08月03日 イイね!

[ファーストインプレッション]トヨタ「ハリアー」HYBRID G (E-Four)

[ファーストインプレッション]トヨタ「ハリアー」HYBRID G (E-Four)トヨタ「ハリアー」HYBRID G (E-Four)が納車されて四か月。走行距離がようやく1,000kmを突破したのでファーストインプレッションを書いておく。
今年は例年以上に多忙を極めたとはいえ、新車購入以降1000kmの走行に4か月を要したのは初だろう。流石に酷いな...と反省。言い訳だが「ハリアー」のボディサイズが大きく、分散する賃貸ガレージで最も遠い所に格納していることも要因ではある。もう少し近くに寸法に余裕のある賃貸ガレージの空きが出たら借り換える予定でいるのだが、なかなか出物が無い。都市部で複数台所有は何かと大変。
そもそも我が家では私しかクルマに乗らないのに3台のマイカーを所有する意義があるのかと、今さらながら思い悩み始めている。数年前から「ガソリンエンジン車に乗れるのも今のうち」と変なブーストを掛けて色々購入してきたが、なんか風向きも変わったようで、もう暫くは大丈夫そうな気もしてきた。そろそろ1台減車する時期かもしれない。
さて。トヨタ「ハリアー」は前マイカー「ヤリスクロス」の騒音・振動が許容出来ず、早期退役を決断。後継として選定したのが「ハリアー」だった。当時は半導体不足等の納期遅延が完全に解消されておらず、1年近く納車待ちが発生すると聞かされていたが、急激に状況が改善されたのか予定よりも速い納車となった。一般的に納期短縮は良い事だが、タイミング悪くルノー「トゥインゴ」の納車と時期がモロ被りで、不本意ながら「ハリアー」は暫くガレージで休眠となっていた。
「ヤリスクロス」で残念な評価となったトヨタ方式のハイブリッドを「ハリアー」で汚名返上する目論見は今のところ成功だったと思う。支払額は「ヤリスクロス」+150万円位だったが、クルマの完成度はそれ以上の価値が有るとすら感じている。「ハリアー」はGA-Kプラットフォームを採用するモデル中で低価格な部類。レクサス「LM」やセンチュリー(SUV)にも使われていると思えば、お買い得と言って良いだろう。
エンジンは2.5L(NA)のA25A-FXS型で178ps/5,700rpm・22.5kg-m/3,600〜5,200rpmを発揮するのに加え、フロントモーター(120ps/20.6kg-m)・リヤモーター(54ps/12.3kg-m)を搭載するから、「ヤリスクロス」に比べ圧倒的にモーター駆動感が強く長続きする。想像以上にパワフルで、アクセルをガンッと踏んだ際はちょっと驚くような加速力があるが、まぁ基本はシズシズと街中をクルージングしているのが似合うクルマだろう。
更に言えば静粛性が高く、メーターを凝視していなければエンジンの始動に気が付かないことが多い。まさにこの部分が「ヤリスクロス」最大の不満ポイントだったから、投資の効果はあったと評価している。
また、細かい話で恐縮だが、「ハリアー」に乗って初めて実感したことは「エアコンのファンノイズ」が極めて小さいこと。これまでエンジンやロードノイズの大小はクルマ毎にキャラクターが有ると思っていたが、「ファンノイズ」もクルマの静粛性に大きな影響を与えている。まぁ全般的に静粛性が高いから「ファンノイズ」にも気付いたと言うべきなのかもしれない。「ハリアー」に乗った後で「トゥインゴ」に乗ると笑ってしまうくらい「ファンノイズ」は酷い。
「ハリアー」は現代の「マークII」だと思っている。勿論「ツアラーV」ではなく「グランデ」。"高級車"と呼ぶには躊躇するが、やはりB・Cセグメントのクルマより色々手が込んでいて、なるほど値段は嘘を付かない。と思わせるポイントが随所にあって興味深い。「ハリアー」に乗っていると、私が子供の頃、我が家はマイカーすら買えなかったが、周囲は「マークII」や「クラウン」に満足気に乗っていたなぁ...なんてつまらないことを思い出した。子供時代に宿ったコンプレックスとは厄介なもので、36台もの愛車遍歴を経ても晴れることが無い。クルマの他にも「タミヤのラジコン」や「バブルコンポと呼ばれるソニーやパイオニアのコンポ」にも憧れましたねぇ~。
だからといって「ハリアー」を凄く気に入っているかと言えばそうでもない(笑)。期待していたトヨタ方式ハイブリッドのパフォーマンスや静粛性には満足しているが、やはりクルマトータルで見れば運転していて楽しい部類ではない。クルマに安楽さを求めれば当然の結果だろうが、ドライビングプレジャーは薄れていく。個人的にもう少しピリッと筋の通った部分が有れば良かったと思うが、恐らくそれは「ハリアー」の世界観ではなく、マツダ「CX-5」辺りの方がイメージに近いのだと思う。
まぁ私もあと5歳位年齢を重ねると、「ハリアー」の世界観を心底好ましいと思うかもしれないと感じることもある。特に長距離を延々と走る際にそう感じるのではないかと思っている。秋になって繁忙期が終わった頃、ちょっと「ハリアー」で稚内とか網走とかまでロングドライブをしてみようと思っている。このクルマの評価はそのあとで再度行いたい。


Posted at 2024/08/03 19:43:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | ハリアー | クルマ
2024年07月22日 イイね!

[試乗インプレッション]スバル「インプレッサ」ST(AWD) "足るを知る"

[試乗インプレッション]スバル「インプレッサ」ST(AWD) "足るを知る"前回のスバル「レヴォーグ」に続き、レンタカーでスバルの新型「インプレッサ」が割り当てられた。昨年「クロストレック」にはチョイ乗りしているが、新型「インプレッサ」には乗れていなかった。
昨年乗った「クロストレック」は全車マイルドハイブリッドの「e-BOXER」だが、「インプレッサ」は今回乗ったベースグレード"ST"のみが純ガソリンエンジンとなるのが面白い。
「インプレッサ」"ST"のサイズは全長4475×全幅1780×全高1450・ホイルベース2670(mm)で車重は1430kg(AWD)。エンジンは水平対向4気筒2.0L直噴DOHCで154ps/6000rpm 19.7kg-m/4000rpmを発揮。カタログ燃費(WLTC)は13.6km/L。
車両価格は251.9万円と結構お安いが、テスト車はメーカーOPが6点セットで装着されており、+363,000円。(キーレスアクセス&プッシュスタート・本革巻ステアリング・ステアリングヒーター・フロントシートヒーター・11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステム・デジタルマルチビューモニター)合計すると288.2万円となる。
昨今のクルマ価格高騰を考慮すれば、これらメーカーOPを装着してもCセグのAWDモデルが300万円を切っているのは評価出来る。本当はメーカーOPではなく、全て標準装備した上級グレードを設けた方が、実質の支払額は変わらずとも、売却時の査定に正しく反映されるのでユーザー想いだと思う。
正直に言えば、新型モデルとは言え、「インプレッサ」にはあまり期待をしていなかった。昨年乗ったe-BOXERの「クロストレック」があまり好印象ではなかったのに加え、販売の主力が「クロストレック」となった現在「インプレッサ」の存在意義って何だろうと疑問に感じていた。特に外観も素っ気ないベースグレード"ST"は色々削って剥ぎ取った法人・レンタカー向けのスカスカなヤツなんでしょう....なんて先入観を持っていた。
新型「インプレッサ」を借り出し公道に出て数百メートルで「あら??」と驚くことになる。やはりクルマは乗りもせずあーだこーだ言うべきではないですね。反省。
結論から言えば、近年乗ったスバル車ではベスト。圧倒的にベストですね。まず何と言っても軽快。発進時からスゥーと軽快・爽快に加速していくのが好ましい。エンジンもボクサーらしくスムーズかつ綺麗に吹け上がっていくし、サウンドも雑味が無く聴いていて嫌になる要素が無い。
リニアトロニック(CVT)も不快なラバーバンドフィールがほぼ抑えられレスポンスもまずまず。
e-BOXERの「クロストレック」は常に薄味と言うか、線の細いアウトプットだと感じたが、純ガソリンの「インプレッサ」"ST"は尖った特徴は無いが、期待したとおりのアウトプットが得られるから何の不満も感じない。なんかこういう素の魅力が詰まったクルマって最近珍しいですよね。"一服の清涼剤"とはこういう時に使う言葉のような気がします。過去のクルマに例えるなら、ゴルフ5の前期モデル(TSI/DSGになる前)とか、初代のフォード・フォーカスあたりをぼんやりと連想しました。
もう少し分析してみると「クロストレック」の重量が1610kgだったのに対し「インプレッサ」"ST"は1430kg。その差なんと180kgもある事が要因ではないかと睨んでいる。更にその重量の大半はフロントのボンネット付近に集中すると思えば、「インプレッサ」"ST"がスッキリ軽快に感じても不思議ではない。恐らく、更に軽量なFFモデルの方が本命かもしれないね。
そして個人的に最大の評価ポイントとなったステアリングフィールの良さ。過去スバル車に乗る度に気になっていた鷹揚なステアリングフィールも、「インプレッサ」"ST"は別物??と思う程にスッキリしていて驚いた。このクラスでは贅沢な2ピニオン電動パワーステアリングの本領発揮なんだろうか。
最近このクラスでもリヤサスをトーションビームに格下げする事例が多くなっているが、「インプレッサ」"ST"は前ストラット/後ダブルウィッシュボーンの四輪独立懸架をしっかりキープしたのも評価すべき。このクルマのスッキリ軽快な走行フィールに多大な貢献をしている。
あえてネガティブなポイントを挙げるならば、前回乗った「レヴォーグ」と比較してロードノイズを中心に静粛性が少し劣る事と、エアコンのファンノイズが少し大きいと感じたが、価格差を考えれば充分許容範囲だろう。
今回は少し距離が伸びず143kmを走行。燃費はメーター読みで11.9km/L。カタログ燃費(WLTC)が13.6km/Lだからそんなもんでしょうか。純ガソリンの水平対向エンジンとは言え、このクラスの実用車に期待される燃費では無いが、走りは抜群に良かったので、私としては許容範囲。そういう意味で"足るを知る"マニア向け物件なのかも。
うーん。こういういぶし銀をマイカーに迎えてみるのも面白いかもしれませんね。その際はマツダ3あたりと比較検討して悩むんでしょうね。機会が有ればもう何度か「インプレッサ」"ST"を借りて色々試してみたいと思う。




Posted at 2024/07/22 23:57:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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