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2014年08月30日

MF誌 '79/11号 「巨人の足音が聞こえてくる」/GM X-Car 4

MF誌 '79/11号 「巨人の足音が聞こえてくる」/GM X-Car 4 前ブログ の続き。

オイルショックと排気ガス規制で痛め付けられたアメリカ車。

GMは、輸入が増加していた欧州/日本車を迎撃すべく、本格的FF小型車として"X-Car" を世に送り出しました。

この事で当時 GMが世界最大の自動車メーカー(だった)故に、その開発資金と研究設備等のスケールの大きさから、さぞかし素晴らしく出来の良い小型車を創り出し そのクラスのシェアを「食い潰す」のではないか?

と、各国の自動車メーカーは戦々恐々としていたのです。


日本仕様についてリポーターは山口京一氏・・・(記事抜粋)

『両車ともにリヤウィンドゥ(ドア)は1/2しか下がらぬ。(中略)インターミディエイトでは、全く固定ウィンドゥとしたが、これは不評だった。サイテーションは、ルーフ両端のレバーで、リヤクォーターの三角窓を押し開ける仕掛けがあるが、これは秀逸。前・後席いずれからも操作できる。脱線するが、航空機メーカーのマクダネル・ダグラス社によると、省燃費のためには、自動車の窓は全て閉め切り、エアコンを掛けて走った方がよいそうだ。乱流の抵抗は、コンプレッサーをまわす馬力を上回ると言う発見である。』




※エアコンの普及と衝突安全対策は、僕の大好きなサッシュレス・ハードトップを絶滅へ追いやった元凶とも言える訳ですが、このダグラス社の言い分は一体何km/hで走行した場合の事を言うんでしょ?

『日本仕様は全て2.8LのV6のみ。ベーシック2.5LのL4は排気量からすればスムーズだが、300万円級市場セグメントでの商品性には疑問がある。』

※当時の国産車で300万円級と言えば・・・クラウン2800ロイヤルHT-280万円、セド/グロ2800ブロアム285万円と言った処でした。

『基本的にスムーズな60°V6であるが、旧X-Car のV8に負けぬようマウンティングにも力を入れている。マウントは比較的ソフトなラバーブロックを使い、大きい動きは油圧ダンパーで押さえている。明らかに防音・吸音材をたっぷり使っているスカイラーク・リミテッドの静粛さは文句のつけようが無い。が、サイテーションの方は急加速時の吸気音、メカニカルノイズはより直接的に伝わって来る。』

※基本的なメカニズムを共用しながらも、こんな所にも大衆車ブランド・シボレーと上級車ブランド・ビュイックの差が現れていて面白いですね~。同じバッジ・エンジニアリングでも日本の・・例えばマークⅡ三兄弟の様な成り立ちとは根本的に違う訳です。

『燃費は看板に偽りなし、と言ったところ。走行モードは都心→郊外の高速道路→郊外・市街の一般道路というミックス。ビュイックが平均 7.42lm/L、シボレーが平均 6.64km/L。シボレーの二人乗り+カメラ機材に対してビュイックはほぼ一人乗りと言う状況が燃費の差に出たようだ。』

※リッター6~7km/Lで、『看板に偽りなし』と言われても(笑
国産2.8Lも同程度だったのかも知れませんが、僕の'80カマロが市街地2~3km/L、高速道路で5km/Lだった事を考えると、やっぱりアメリカ車としては悪くないのか・・・。

『ステアリング特性は弱アンダー。AT/PSはスロットル・オフ時のタックインを良くカバーする。ステアリングはラック&ピニオン、ロックtoロックは3.13回転でクイックだが、過敏を感じさせぬマイルドな味付けである。かつての極端に軽くフィーリングに欠けたPSとカックン・ブレーキから、GM製品は大きく進歩している。乗り心地はアメリカ車的におうようだ。』

『GM最初の横置きエンジン、前輪駆動車の素性はたいへん良い。日本での価格はサイテーションが299万円、スカイラークが338万円だと言う。外車需要層は、マイノリティに限られる・・と言うのは従来の考え方。GM・X-Car は国産車の領域に挑戦しうる可能性を持つ。無数のボタンやノブのオーディオこそ持たぬが、少なくとも 次の角で同型車に出会うと言うYoo,too 的普遍性の失望も味わうことも無いだろう。』

※『無数の・・・』。
小さくなったとは言え、アメリカ車と国産車を比較して、素晴らしく的確な表現で記事を締めくくっています(拍手!!


モノクロ写真では寂しいので拾い画像を・・・
上:スカイラーク
下:サイテーション



そして、小さいながらも 古き佳きアメリカ車のインテリアそのものと言って良いスカイラーク(萌え




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Posted at 2014/08/30 23:54:58

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この記事へのコメント

2014年8月31日 9:58
あの後、X-carがどうなったのか忘れましたが、じっくり改善、進化させていたら今のベンツやBMWの中級車と競える車になっていたかもしれませんね。
結局、ビッグスリーはフルサイズで楽をする道を選んだ、ということだったのでしょうね。
コメントへの返答
2014年8月31日 21:04
最初は、本国では売れてた記憶があります。

この少しあと
『名前はサイテーでも売れ行きは最高!』
みたいな、MF誌らしからぬ記事見出しを覚えています。
今後の読み返しで登場するハズです(笑

>じっくり改善、進化させていたら

元々、そんな体質じゃないですよね?
当時のアメリカ車、モデル寿命自体は延びていたみたいですが、果たして「熟成」なんて言葉で表現出来るのか??(笑

X-Car、設計段階からの記事を読んでいると、最初から各部を別々の会社が作っているようなトコも見受けられましたし。

無理して、嫌々やった仕事はロクな出来栄えに成らないって事かも。



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