
ポンティアックGTOはインターミディエイト・スポーツの先駆け、いわゆるマッスル・カーのはしりであったと云われています。'64当初は平凡な中型車テンペストにフルサイズ用
three eighty nine(=389cu-in,6.5L)エンジンを積み込んだ単なるオプションパッケージでした。
これが若者たちに受けて大ヒット、他社(他車)にもライバルが生まれるきっかけになった訳です。
そのテンペストがそれまでのポンティアックの特徴だった縦目を捨てたのが'68。その顔はデザイン的には当時流行の
バンパーグリルと言われる物で、バンパーは
本来の機能を果たさないデザインの一部に成ってしまっています(画像左)。
しかしテンペストベースのGTOはハイダウェイヘッドランプを採用し(画像右)、な~んとノーズ全体(バンパー)が
樹脂製で世界初?の衝撃吸収タイプ・・・
白衣を着た研究者っぽい連中がバールでバンパーを叩いています。バンパー=スチールの概念を打ち破り、衝撃を吸収してしまう驚きをコミカルに表現していますね。(塗装もハゲないのか!!?)
新しいウレタン?ラバー?素材で衝撃を吸収しようとする試みは世界初だったはずです・・・'68と言えばまだ昭和43年ですからね!
衝突安全基準が厳しくなり無粋なクロームの5マイルバンパーが登場するのはこの5年後でした。そして、その突き出たバンパー自体を樹脂製のカバーで隠してしまう(=ボディとの同化)と言う考えは まさにこのGTOが元になっていると言うのが僕の
定説です(笑
スチールバンパーをボディ同色にしたモノは他にもありましたが、素材そのものを換えて本来の役目(=衝撃吸収)を持たせ、またデザインと両立させたと言う点では、かなり先進性が高かったのではないでしょうか?
ウレタンバンパーが、スチールバンパーに取って代わろうとしていた80年代、アメリカのバンパー部品工場(下請け製造)はデザイン・素材の傾向に猛反発した(元請けメーカーに対して)、と言う記事を読んだ記憶があります。そりゃそうでしょうねぇ、そんな部品工場は何十年もクロームバンパーばかりで飯を喰ってきたんでしょうから、注文が激減して当然です。
60年代から70年代にかけてのスポーティ系ポンティアックの顔の変化を
フォトギャラリーに集めてみました。
なんだかんだ言っても、やっぱりポンティアックが好きなんですね、僕って。
Posted at 2008/12/13 12:29:36 | |
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