
当時レーシングドライバー並みの「走り」のレポートが出来る、数少ない自動車評論家(と、認められていた感のある)の岡崎宏司氏が、毎号いくつかの中古車を評価する記事。
毎号登場する中古車はどちらかといえば絶版スポーツや外車が多く、カローラやコロナといった一般庶民車はあまり出て来ません。また新古車に近いタマも頻出しますのでさながら試乗レポート的な内容になったります。
ロータス・ヨーロッパ。'66デビューだそうで、ミッドエンジン車の先駆けと説明されています。
個人的にはこの奇抜なスタイルが好きになれないのですが、岡崎氏は「非常に個性的、魅力もあるが・・・
後方視界はゼロに等しい。・・・狭いところをバックするのは至難の業だ。」と書いています。
そして最大の魅力は、レーシングカーに近いそのハンドリングで「腕のいいドライバーにとってはこれほどコーナーが楽しいクルマはない。」反面「テクニックの未熟なドライバーにとっては扱いに困る」・・とも。
S2のエンジンはルノー16用のOHV4気筒。しかし「More Power」と言うユーザーの声によって「エラン用DOHCを積んだモデルに発展していることは、すでに知ってのとおりである。」
・・・と書かれていますが、僕はこんなOHVを積んだモデルがあった事を知りませんでした。
「1470cc-82HP-10.6kgmと非力ながら
675kgの軽量かつ空力的にすぐれたボディにより185km/hのマキシマム・スピードを可能にしている。」
非力なOHV搭載車である事に加えて、ホィールはスチールでクロームのキャップが付いていますし、白のプレーンな外観を見てると、ポルシェ912なんかを連想させますね。
また、デトロイト製の低グレードなフルサイズセダンのような「味」がありませんか?
さて、個体は「最近イギリスから輸入された」らしいが、ボディは疲労気味、サスペンションやブレーキも要調整で程度はあまりよくないらしい。240万円の価格には車検整備代も含まれるそうですが、僕に言わせれば
スーパーカー・ブームに便乗したボッたくりではないか?(笑
・・・例の漫画の影響でこんな個体に飛びついた人も居たんでしょうねぇ。
Posted at 2009/08/16 11:02:13 | |
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