
セドリック/グロリアが
330型から約4年、430型にモデルチェンジしています。
カラーページでの詳細・速報などは前号でなされていた筈ですが、あろうことか '79/8号が見当たりません。
この号ではセダン280Eブロアム/HT200E・SGLエクストラ/ワゴン200E の3車のロードインプレッションを星島 浩さんがレポートしています。
記事要約:
『スタイリングは従来のように「大きく見せる必要はない」とのコンセプトが開発時からあったそうで、このクラスにはコンサバティブなユーザーが多いのを承知で 今回のスタイルを採用したのであれば、日産にとってひとつの冒険であったし、大きな変革だったと言える。』
『全長4.7mに対して2.7mに満たないホィールベースはいかにも短い。かつて外車の日本上陸を防ぐ為、2.7m以下に優遇税制基準を定めた経緯があるが、今となってはスタイリングに障害をもたらし、このクラスの日本車の国際性を失わせる結果を招いている。』
『4ドア・ハードトップ後席ドアの開口部処理・・・ピラーを細くしたい、ガラス面積を広げたい、ドアは出来るだけ大きく開いて乗降性を良くしたい。
いろいろ考えた挙句、大胆と言うべきか、無理したと言うべきか、切り口付近の違和感は否定できない。それでいてリヤサイドウィンドゥは、かなり大きな引き残しができてしまった。』
『クルマが小さく見えても構わないんだと言うのなら、そしてリヤウィンドゥをあそこまでビシ!と折り曲げる勇断をもつのなら、リヤピラーの位置を前進させても良かったのではないか。いや、この点に関しても、結局あと80mmか100mmもホィールベースに余裕があれば、問題は簡単に解決する訳だ。
(その事で)ユーザーの負担が10万円近くも増えることは望ましくない。国際性をもった高級乗用車を実現する為にもぜひ税制を改めてもらうべきだ。』
『折りしも東京サミット。プリンス・ロイヤル、プレジデント、センチュリーなどに従って走るセドリックやクラウンのTVニュース出演(?)場面が多かった。もうちょいカッコいいクルマがあって欲しいと思ったしだい。』
オペラウィンドゥ付近の処理については
ココから始まる一連のブログと、星島さんと同じくその処理を良しとしない屋根ふぇちである僕の
妄想でも触れています。
4ドア・ハードトップのみならずセダンのオペラウィンドゥも理解に苦しみます。何故
Y30の様な素直な小窓を付けられないのでしょう。
『機構的にはリヤサスペンションがようやく5リンク/コイル式になった事、マイコンによる画期的なエンジン集中制御システムECCSは280Eブロアムにのみ設定。この高度なシステムの恩恵に浴することが出来るのは月販1万2千台(予定)のうち、せいぜい300台のユーザーに過ぎないだろう。ECCSが悪いと言う話ではなく、そのコストをトヨタが既に実用化している4速ATに、あるいはユーザーが望んでいる真に乗用車向けのディーゼルエンジンに振り向けるべきではないか・・・』
ワゴンの登場・・・
試乗車は、このワゴンのみグロリアでした。
『パワーステアリング車のハンドリングは330型よりシャープな印象、アンダーステアも弱くなっている。ロールは小さくは無いがロール感は悪くない。』
『「ローデシベル」を謳うだけあって、静粛性は大きく向上した。』
総合的に見て
『造りもいいし、装備も吟味されているが・・・クルマをオーケストラに例えるなら、一人ひとりは優秀でも10人集まって芸術的なシンフォニーを生むとは限らない』
と結んでいます。
主要装備ハイライト:
Posted at 2013/01/21 12:19:03 | |
トラックバック(0) |
書籍 | クルマ