GMのニューコンパクト "X-Car" 登場を機に、
V6エンジンを『最も
ナウなパワーユニット』として注目しています。
「トヨタ・日産もV6エンジンを開発中」と言う記述も見られますが、国産初のV6(=日産VG系)エンジンの登場まで後4年も待たねば成りません。なんといってもこの時点ではセドリック/グロリアはまだ330系、430系は登場前だったんですから!
先ずはそのX-Car について
『ヨーロッパや日本から続々と侵略してくるインポートカーたちを迎え撃つために生まれた、GMの新兵器=全く新しいコンセプトを持って生まれたアメリカ車である。』
『ボディは一段と小型・軽量にシェイプアップし、そのため横置きエンジンによる前輪駆動を採用して、従来通りのルームスペースを確保・・・(中略)・・・これから80年代前半に登場して来る新しいアメリカ車のひとつのスタンダードと見る向きも多い。』

『そのXボディにおけるもう一つのハイライトが、オプション・ユニットに設定された夾角60°の2.8L-V6エンジンだ。』
『この新しい60°V6ユニットは補機類まで含めれば直4ユニットとほとんど変わらない体積におさまったと云われている。』
『夾角90°では横置きにマウントした場合、前後長が大きくなってしまうので夾角は60°とされたが、そのもう一つの大きな理由はイーブン・ファイアリング(等間隔爆発)だろう。』
『設計そのものは、アメリカン・エンジンの例にもれず鋳鉄ヘッドと鋳鉄ブロックを組み合わせたOHVである。生産性を考慮して、ボアはオールズモビルの4.3L-V8と同じ88.9mm、ストロークはかつての4.6L-V8と共通の76mmとなっている。
またボア間の距離も既存の4.4L-V8や3.8L-V6と同じ111.8mmに設定して、トランスファーマシンを共有化している。』
こんな表が掲載されていました・・・
いや~、興味深いですねぇ。アメリカ車のエンジンは例えばGMだと「オールズ製6.6L」とか「シボレー製5.7L」なんて言い方がされていて、外観上も非常に似通っていて識別しにくいものが多かったんですが、こんな新設計のエンジンでも既存の物と共通点を残して生産性の向上を図っていたんですね。
・・・続く
Posted at 2012/11/09 23:33:40 | |
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