
インプレッサのスタッドレスタイヤを変更した。
銘柄はブリヂストンのブリザックVRX2 215/45R17。
正直ブリザックは走行安定性と、特にウェット路面でのグリップが低い印象があったため選びたくなかったのだが在庫はブリヂストンのみ。
即日納入できるタイヤがこれしかないのだから、苦渋の選択ではあるが仕方無い。
走行安定性を少しでも高めるため、205/55R16からのインチアップとなる。
そんなブリザックVRX2、慣らし運転の段階ではあるがファーストインプレッションを書いてみる。
・ドライバビリティ
走ってすぐに分かるのがタイヤが丸いという事。
ブリヂストンは世界トップクラスのメーカーであるため、どのタイヤでも丸くて滑らかに走るのが美点。
インチアップしたため加速が重い…と思っていたが、面白いくらいに走りが軽い。
スルスルとスムーズに加速していくのは最近のエコタイヤに良く見る傾向。
ハンドリングレスポンスは穏やかで、普通のコンフォートタイヤのよう。
スポーティな走りは望めないかもしれない。
慣らし運転が終わって踏めるようになったら評価が変わるかもしれないが。
そして直進安定性が素晴らしく高い。
常にカウンターを当てながら走っているかのようなレボ1と、インプレッサの持つ直進安定性を思い出させてくれるVRX2では比較にならない。
ロードインフォメーションもしっかりありウェット路面でもそんなに怖くないので、もしかして長距離ドライブも大丈夫なのかもしれない。
・インフォメーション
ロードインフォメーションは格段に良くなった。
ウェット路面なのか雪の上なのか氷の上なのか。
滑りやすい路面かどうかも分かりやすく、オールラウンドで使えそうな気配。
ただ、負荷をかけていった先がどうであるかはまだ分からない。
・グリップ
ドライ、ウェットではまだ踏み込んではいないが、トレッドグリップが強そうな印象は受ける。
アイスグリップは非常に強力で、体感だがピレリ、ミシュランより2割ほど強く、ヨコハマ、ダンロップより3割ほど強くグリップする。
スタックしやすいシャーベット状の雪、新雪、圧雪でも何事も無いかのように前進するのでスノー性能も十分に高い。
・快適性能
このタイヤ、レボ1とショックの受け止め方が違う。
レボ1は一旦衝撃をタイヤにタメてからホイールに伝えていた。
確かにこれならば乗り心地とタイヤの柔らかさを両立できる。
その代わりタイヤのたわみが大きく、高速安定性や旋回時の限界を下げる要因になっていた。
さらに言うとロードインフォメーションが希薄になる要因でもある。
どちらかというとタイヤだけでグリップを発生させようとしている感じ。
けれどVRX2はタイヤが一瞬で緩衝してすぐさまホイールに伝達する。
だから路面状況は掴みやすいし、旋回挙動も安定する。
まだ走行していないけれど、恐らく高速安定性も期待できるのではないのかな。
サスペンションの一部として設計されている印象を受ける。
どこかでこんなタイヤ使ったことがあるな?と思ったら、ミシュランのエックスアイスを思い出した。
ブリヂストンスタッドレスはレボ1からVRX2の間でどのように変化してきたのかは知らないが、世界トップレベルのメーカーだけあって最新の考え方になっているようだ。
それともブリヂストンタイヤは高価なイヤの代名詞で、高級車で使われることが多いのでボディ剛性が高い車両に合わせてセッティングしてあるのかもしれない。
安い車両には価格重視のタイヤが売れているようだから、棲み分けをしているのか。
ブリヂストン系列では安価なアイスパートナーという銘柄もあるし、オートバックスに行けばレボ1がアイスエスポルテという名前で売られている。
思うに、レボ1が出た時代(2003年)ではレボ1は最高のスタッドレスタイヤだったのだろう。
まだボディがそんなに重要視されておらず、サスペンションも柔らかければ乗り心地良いという時代。
そんな時代に今のタイヤを持ち込んでも固すぎて使い物にならないと思う。
逆に当時のタイヤを今の時代に持ち込んだから、今のクルマには合わなかったんだろうな。
特に私の車両はボディ剛性が高くてサスペンションも硬めのインプレッサ。
時代に合わせて進化した結果であって、レボ1が悪いという訳ではないと思う。
ちなみに使用していたレボ1は2018年製造品。
設計は古いが最近製造されたものなので、製造されてから時間が経過し劣化したモノではない。
総評
慣らし段階ではあるが、満足度は割と高め。
私の中でのブリヂストン製スタッドレスタイヤに対する評価が一気に上昇した。
ミシュラン・エックスアイスと比較して8割から9割くらいの性能はあるんじゃないかな。
VRX2、イイかもしれない。