最近テレビCMでご存じの、スカイラインGT-R(のミニチュア)を作っちゃおうというアレ。小さん、いや古参自動車乗りとして一言申し上げたく存じます。
丁度自分が青春まっただ中の頃、自転車部にいながらも自動車にも興味を持ちだした丁度その頃が人気絶頂を迎えたC10型の最盛期でした。それだけに記憶に強烈に残っています。一年後輩が親に買って貰い乗り回しだしたのもこれ。個人的には
スカイラインの特徴であるサーフィンラインがもっとも奇麗に出ている型であると今でも思っていて思い入れのある車でした。当時としてはいすずの117クーペと並んで角張った醜い箱形車しかなかった国産車の中では図抜けたデザインの実にカッコイイ車でした。もっとも日産の黒歴史はこの車にもついて回ってましてWikiなどでは明らかにされぬ隠された事実もあります。例えばGTと銘打ちながら後期になる迄ラジアルタイヤを履いていなかった、などはやはり隠したくなるのでしょう。同じ頃に出たトヨタのセリカGTは1.6LのDOHCエンジンを載せラジアルタイヤが標準、片や2.0Lの6気筒OHCエンジンのスカGがオプション設定もない問答無用の
バイアスタイヤだったわけですからGTの名が泣くしあれから右肩下がりにメーカーシェアを落として行くのも今の我々から見て実に当然で残念な路線でした。それ迄は少なくとも関東ではトヨタに肩を並べる存在だったんですけどね。(もう今では信じてもらえない?)
Skyline Sedan GT-X
いや自分が言いたいのはそんなことではなくて、あのCMで使われている言葉「ハコスカ」にあります。あれはずっと後の人が言い出した言葉で当時の人達はC10型スカイラインを「
愛のスカイライン」と呼んでいて
決してハコスカとは呼んでいなかった、ということを声を大にして言いたいのです。当時のCMのキャッチが「愛のスカイライン」で、まさに一世を風靡したCMでした。木陰に車を停め、彫りの深い(いわゆるコユイ)顔のお兄さんがはにかみながらうつむき加減で視線をあらぬ方向に向けている写真が印象的でした。何故そんなことを覚えているかですって? そりゃあーた、ワタシャ当時高校を出たばかりの大学一年生でそのお兄さん
本人に時々大学の学生会館で出会ったからですよ! 横浜の片隅で育った自分は都会のど真ん中にあるカソリック系の大学の雰囲気に圧倒されていました。早く慣れなきゃと焦る自分には学内を颯爽と歩く上級生は実にカッコ良く見えたものです。CMには蟇目良というハーフのモデルが起用されたのですが当時ウチの大学の上級生で丁度混血モデルがもてはやされ出した頃でした。一度こんな事があったのを覚えています。学生がお茶をしに集まる学生会館の中ですぐ近くに彼が友人達と座って談笑を始めました。ガタイが大きくてアタマ一つ背が高かったのを覚えてますが突然大きな音がしたので振り返りました。彼が椅子からこけて床に尻もちをついた場面だったのですが、さすがにモデルで
転んだ姿も実に様(さま)になっていて、思わず見とれたほどでした。彼は数年にわたってスカイラインのCMに出演しました。残念ながらこのCMの大成功がたたりその後役者に転向したものの役に恵まれずいつしかそっちの世界から消えて行きました。よくある話ですが、そういう記憶を引きずっている自分にはあの型のスカイラインがハコスカと呼ばれるのには大いに抵抗があります。
それじゃあまるで暴走族じゃありませんか! ワタシャこれには大いに異議を唱えます。
最後にもう一度、あのスカイラインはあくまでも
愛のスカイラインです。♡
それ以外の呼び名は止めて下さい。当時を知る人が少なくなった今、間違いを正すために本日拙文を投稿いたしました。(ちなみに桜井眞一郎氏は自分が二番目に学んだ大学のOBでもあります/それについてはまた別の機会に)
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2015/06/07 11:40:44