おもいでのクルマたち
その①:我が父のクルマ
先日の夜、ふとこんなことが頭をよぎった。 ”あれ? 父ってどんなクルマに乗っていたっけ?”。 次から次に子供の頃の思い出がよみがえり、すっかり目が覚めてしまった。
車名はすぐに思い出すことができた。 ただ、型式がなかなか思い出せない。記憶が曖昧なこともあるし、そもそも子供の頃にクルマの型式なんて気にしていなかったし。 実際、自分は子供の頃は、大してクルマ好きではなかった。 スポーツカーに乗っていい歳こいてエキマニ交換してはしゃいでいる今の自分の姿を、もし子供の自分が見たとしたならば、3日ほど寝込むくらい驚くのではないだろうか。
覚えているなかで最も古いのはブルーバード。 でも、ほぼ記憶がない。家のクルマがブルーバードだったことだけ覚えている。 調べてみたところ、自信はないが型式はおそらく810型と呼ばれるモデルだと思う。

リア周りのデザイン、こんな感じだった気がする。 結構、カッコいい!、このブルーバード。色はシルバーだった気がするなぁ。
ブルーバードについては、はっきりと覚えているものが2つある。
まずはシフトノブの水中花。レバーの先に花が咲いているのだ。父は植木が好きだった。 植木好きが昂じたのだろうなんて、子供の自分は思っていたのかもしれない。
もう一つは後付けのエアコン。助手席のダッシュボード下に付いていたのだが、冷風が物凄かった記憶がある。 助手席に乗ると冷えすぎるくらい冷えたのだ。 結露した水がポタポタ垂れていたようにも記憶している。
次のクルマはローレルなのは間違いないが、こちらも型式は知らない。 覚えているのはボンネットのサソリのエンブレムと格子状のフロントグリル。
おそらく、このC31型のローレルなのではないかなぁと思う。 色は白。
父にとって初のAT車だったと思われる。 ”ペダルが2つしかなくて楽だ”とか言っていたのを覚えている。 親戚が”これって○○○が恐いんでしょ?”なんて言っていた記憶もある。メカ知識のない子供には○○○の部分が理解できなかったが、おそらく急発進のことを言っていたのではないか?。 子供の自分は、”何が恐いのだろう??”とちょっと恐怖を感じた記憶がある。
そして、パワーウインドウである。なんと!!レバーを倒すと自動で窓が開閉するのだ!!!。これは衝撃的だった。 当然だが窓の開け閉めをして遊んだ。 何が驚きって、運転席から全ての窓の操作ができたことだ。 シフトノブの後方にあったかと思うのだが、窓開閉の4つのスイッチがやけに未来的なものに感じた。
ローレルの次はセドリック、形式はおそらくY30。 Y31のような気もするのだが、Y31だとすると、自分の年齢等とも合わせて考えるとどうも時代が合わない。
色は白だった。
セドリックを購入した父、とても嬉しそうだったのを記憶している。 確かに乗り心地の良いクルマだった。 とにかくデカかったのを覚えている。
セドリックの思い出が1つある。 父は山形県の酒田出身なのだが、父の帰省に付き添ったことがある。当時、自分は実家を離れて仙台に住んでいたので仙台で合流した。 自分も運転免許証を取得していたので交代で運転した。 忘れもしない。 酒田の広大な田んぼの中の真っ直ぐな一本道。気持ちよく飛ばしていると、突然、クルマの前をスズメの群れが飛び出してきた。 バン! バン!。 明らかに2回、嫌な音がした。 間違いなくスズメを二羽はねた。 人生で初めての交通事故だった。 相手は鳥ではあるが、動物好きな自分としては気分が沈んだ。 もちろん、線香をあげて冥福を祈った。
ブルーバード → ローレル → セドリック。父は紛れもない日産党だった。
次はシーマが欲しいと父はよく言っていた。 日産党としては順当なステップアップコースだろう。 でも、父がシーマに乗ることはなかった。 自営業がうまく軌道に乗らず、さすがにクルマどころではなかったからだ。 クルマはダウンサイジングし、サニーにしばらく乗っていた。今にして思うとシーマに乗せてあげたかったのだが、自分にはそれだけの財力もなく、マイカーのプレーリーリバティを譲ってあげることが精一杯だった。 でも、父はプレーリーリバティを大事にしてくれていた。 毎週洗車していたようでクルマはピカピカだった。 リバティも喜んでいたことだろう。
父のクルマのことを考えていたら子供の頃の思い出が色々と蘇り、とても懐かしい気持ちになり、そして良い心の滋養になった。 軽ではあるが父はまだ現役ドライバーである。でも、そろそろ、免許返上についても考えなければいけないかなぁなんて思っている。
そう言えば、自分も、自動車を所有し始めた頃はS14シルビア、プレーリーリバティと日産車を好んで乗っていた。 いつの間にか洗脳されていたのかもしれない。
おしまい。
Posted at 2020/03/05 19:05:07 | |
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クルマ | 日記