あの時、あの場所で、
クイーンのコンサートを見ていなかったら…。
きっと違った人生になっていただろうと。
あの時とは1981年。あの場所はもちろん武道館。
その当時、洋楽も邦楽も区別なく音楽を聴き始めた頃。
知り合いがクイーンのチケットを取ってくれることになって。
静岡から東京に行くのも冒険のような年齢。
自分にとっては初めての洋楽のコンサート。ちょっと不良の匂いが(笑)。
で、どのくらいクイーンファンだったかと言うと、
世代がワンテンポ遅れているので、そうでもなく、
正直、クイーンは洋楽の1つという感じだった。
フィルムコンサートでボヘミアン·ラプソディは知っていたし、
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当時のTHE GAMEも持っていたけれど、
そこから初期クイーンまで遡るのは武道館の後のこと。
生まれて初めて行った武道館の席は、
アリーナの真ん中の9列目か10列目ぐらい。
そんな席がどれだけ強いコネの席だったのかを知るのは、
さらにずっと後のことだった。
そんな席で見たクイーンのコンサートのことは、
今でもはっきりと記憶に残っている。
客殿が落ちて、ベース音が鳴り出すと、武道館が揺れ始めて…。
地震かと思うほどの揺れで不安になったほど。
そこからサンダーボルトライトニングがドーン!
当時、クイーンのライブの代名詞だったら証明に光が入り、
ステージを照らしながら、クレーンで上に持ち上がっていく。
そしてメンバーが登場し、速いWe Will Rock You。
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そりゃ、彼らのステージングを持ってすれば、
田舎の中学生の人生を狂わすなんて簡単なこと。
あんなものを見なければ、
今とはまったく違う人生を歩んでいたのかもしれない(笑)。
まぁ、今の人生は嫌いじゃないけどwwww
その後もクイーンは何度か来日。
日本で最後の公演となった85年の武道館ももちろん行った。
後期のライブの代表曲、Hammer to fallを聴けただけでも満足だったけれど、
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大御所感があつて、以前ほどの勢いは感じられなかった。
その約2ヶ月後に行われたライブエイド。
偶然にも、初めてクイーンの武道館を一緒に見た友達の家で中継を見ていた。
あの時、もっとも話題だったのはZEPの再結成。
天国への階段やハートブレイカーを聴けるかと思うと、
クイーン以上の期待感はあった。
ポール·マッカートニーのソロのキャリアとして花を咲かせるのは、
もう少し後のことで、それよりもU2であったり、ボウイであったり、
アメリカ側のマドンナであったり、
話題性としてはクイーンも出るの?ぐらい。
しかし、期待に反して、
ライブエイド自体は中継の手際が悪く、
CMの入るタイミングも最悪。
トラブルも多い中でストレスだらけだった記憶が。
そんな中で登場したクイーン。
本当に魂の入ったライブで、
クイーンここにあり!と、改めて世界に知らしめるに十分なもので、
パフォーマンスはどのアーティストをも超越していた。
今でも思う。その後の活動はあったけれど、
ライブエイドがクイーンを自分の目で見た最後の煌めきだったと、
映画「ボヘミアンラプソディ」を制作者もまた、
ライブエイドのクイーンの演奏に対して、
自分と同じ気持ちあったのだろうと容易に想像できる。
映画作りもそこが原点だと言っても過言ではない。
85年のあの時、ウェンブリー・スタジアムというあの場所で、
世界最高のパフォーマンスを見せた、
エンターテナーの生き様を伝えたかったのだ。
映画の内容に対して、時系列や史実と違うと言う人や
フレディの人間性を描き方の薄さを指摘する人がいるけれど、
そこはこの映画の本質ではない。
史実と言っても当時音楽雑誌読んでる人なら知ってるレベルのこと。
ドキュメンタリーでもあるまいし。
それよりもあのパフォーマンスに対する思いにこそがリアル。
それを完璧に映像化しただけでも、映画として十分成功している。
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Posted at 2018/11/13 00:02:45 | |
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