日曜の作業からの宿題となった、ピストンリングエンドギャップの測定位置なんですが、
一応の結論を出しました。
実は一旦、文章を書き終えて色々とチェックをしていたんですが、
途中で大いなる考え違いに気付いたので、
ここにブログにするのは書き直し版という事になります(苦笑)。
散々ネット上や色んな資料を当たって調べてみましたけれども、
MBに関しては測定位置に関する情報は全く出て来なかったのですが、
そこから考えると、
実際には加工上の都合で?上下でボア径に若干も若干な差が出来るけれど、
それは無視しちゃっていい位小さなもので、そのバラつきもある程度加味はしてあるから、
とりあえずピストンリングをそれが大体水平に入る程度までピストンの頭で押し込んで、
測定してくれって事なのだろうという所に落ち着きました。
また、youtubeで海外のおっちゃんがどこのメーカーの車のエンジンか判りませんけれども、
エンドギャップの測定をしている所を見ましたが、
ひっくり返したピストンのリング溝が全部見えなくなるくらいの位置で止めていたりしたので、
そんな所からしても、一般的に、大体そんな感じに測るんだろうな、、、と思った訳です。
実はWISには、一応、近代のMB(M256で調べました)に関して
『ピストンリングの合口のクリアランスを測定』という記述自体はあったのですが、
そこには『シリンダ摺動面の下側の非摺動面で測定』と書かれていた上に
その結果、摩耗が確認された場合、ピストンリングを交換する、、、とあったので、
どうやらこれは使用過程のエンジンのリングの摩耗を判断する為の測定位置、、、
ということだったようなのですが、
そんな事が書かれてはいてもOHでボーリングした後に、
どこでリングギャップの測定するかについては言及がありませんでした(苦笑)。
ボーリング後には見た目での非摺動面と摺動面の判断が付きようがないのですが、
ピストンを実測すれば計算で出る事なので、
多分、同じ位置で測定しろってことなのかな?と、思いました。
で、上で書いた考え違いというのはトヨタさんの測定位置に関する話なのですが、
こないだの3UZ-FEの整備書を見た後で、
1UZ-FEと2NZ及び1NZ-FEの整備書も見付けたので見てみた所、
1UZ-FEは3UZ-FEとストロークが一緒で測定位置も同じ105mm、
NZエンジンの方はストロークが84.7mmとUZエンジンよりやや長く、
測定位置が110mmという事になっていたので、
やはりトヨタ方式は下死点でのリング近辺での測定と考えて
先ず良さそうだと『思った』のですよね。
で、ピストンの細部の寸法が判らないので何とも言えない所はありますが、
上述の近代MBの話もあるので、ひょっとすると、下死点のリング近辺と言っても、
MBと同様にその直下の非摺動面を指しているのかもしれないなと思った訳であります。
これを考えた時に、あれ?トヨタさんのこの位置での測定も
ひょっとして使用過程のエンジンのリング摩耗をチェックする為の物なんじゃないの?
という疑問が湧いて来たんですよね。
ところが今、家にあるNZエンジンの整備書では、
少なくともピストンリングの測定絡みだとそこの部分が判断しきれなかったので
他の項目を見てみたのですが、
シリンダボア点検の項目で
『限度以上の場合は、
シリンダーブロックを交換する』と書いてあったのですよね(滝汗)。
って事は、少なくともトヨタさん自身ではオーバーサイズピストンの準備はなく、
ライナーを入れてスタンダードのピストンに新品のリングを使用するという考えも
ないという事でしょうから、
リングギャップの測定位置として設定されている値は、ほぼ間違いなく
使用過程のエンジンのピストンリングの摩耗状態をチェックする時のもの、、、
って事になりますよね。
ってなわけで、この結果からすると、ボーリング後の測定位置に関しては
一番上に書いた通り、ボアの上下で若干の差はあっても無視出来るレベルなので、
ピストンリングが水平になるなら基本的にどこでもいい説が
上書きされたような気がします。
ただね、上端にも少ないながら非摺動面があるのに、
わざわざ下の非摺動面を測定箇所に指定するのは
無論、上端は燃焼室に面しているからカーボン汚れが残りやすいという話はありますけど、
下端は下端でオイル汚れが堆積していますからそうそう条件が変わらんと思うので、
やはり下の方が若干狭く出来ているからなんだろうなぁと思いました。
(一応WISには測定前にはよく洗浄せよとの指示があります)
ただ、ネットで調べている中で、2例ほどシリンダ内径は下の方が広いという話を見掛けて
逆の認識をしていた自分に一寸自信が無くなっている所なので(苦笑)、
何とも言えない所はありますけどね。
(ただ、実際に下で測る方がリングギャップは狭かったですからね)
デッキ面近くで測るのと比べれば
こないだ測定した80mmの方が下死点のオイルリング到達ポイントには余程近いし、
上述のような結論に達したわけなので、
とりあえずこないだの測定結果で大丈夫か、、、と考えました。
そうすると残る問題はセカンドリングの測定値を
新旧どちらで採ったらイイか?という事になるわけです。
こないだは60年、63年、66年版のテクニカルデータブックの測定値を見て
60年版のセカンドリングとオイルリングの値が63年、66年版と違っていて、
オイルリングは範囲が被っているのでその間の値を使用すればよいと考えたものの、
セカンドリングは60年版の上限値と63年、66年版の下限値が一緒になっていたので、
さてどうすんべ、、、という話でした。
がっ、その後で更に気になったのは66年版の表の欄外にトップリングとセカンドリングに関して
『モリブデンを充填したピストンリングの場合、
リングギャップは記載値より0.15~0.2mm小さくなります。』
とあった事で、
をいをい、モリブデンが充填されているなんてどこで判んのよ、、、
もし今回のがそれに該当してたら、トップリングを削らなくて好かった所が、
上限値まで持って行っちゃった事になるじゃん、、、って話になったのでした。
その中でセカンドリングに関しては正に60年版の値にズレ込んでくる話になるので
これはどう判断したらよいものか、、、という事になったわけであります。
もう、考えれば考えるほど深みに嵌る感じでほとほと嫌になってしまいました(苦笑)。
それをひとつずつ片付けていく事にしますが、とりあえずはモリブデン充填の件から。
これに付いてはテクニカルデータブックの周辺のデータを見まくってみた所、
コンプレッションリングの断面図が4種類出ていて、
それをよくよく眺めていると、その一番下の物の所にmolybdenum filled designとあり、
それがリング断面の内側の上の角がカットされているものだったのですが、
他にもひとつ同様の断面のリングはあったものの、
別表の220SEbの項目を見ると、
それには四角断面と外テーパー断面のリングしか使用されて居ない事が判ったので
220SEb用としてはそもそもモリブデン充填のリングは無いという事になりました。
このモリブデン充填のリングが出て来たのは恐らく250時代からで、
66年版のリングギャップの表では全ての車種の値を同じにしてしまってあって、
例外事項を欄外に持っていってしまうという手抜きな事をしているから、
こういう判りにくい話になっているのですよね(苦笑)。
そういう事が判った上で、再度63年版のテクニカルデータブックの方の断面図を見ると、
モリブデン充填リングの図が無かったので、こうした判断で間違いないのでしょうね。
さて、そうすると後はいよいよ
60年版と63年版以降のセカンドリングの値違いの問題になるのですが、
M127がまだ存在していない、57年版のテクニカルデータブックでの
M180の値はどうなっているかと思い、状況から可能性は低いだろうなと思いつつも
60年版のデータの記載ミスを期待してそれをチェックしてみたのですが、
やはり60年版のデータと同じになっていたので
やはり60年版から63年版の間に何らかの変更があったと考えて間違い無さそうに思われました。
私が買ったピストンが古い方のタイプだと思ったのは箱に書かれていたこの部分から、、、
だったのですが、
ここには1958/59年以降の219、220、220SE用だとあるのですよね。
で、ここでピンと来てしまいました。
何故ここに220Sがないかという問題は置いておいて(笑)、
ポントンにしか存在しない219が入っているのがポイントだよな、、、って思った訳です。
で、テクニカルデータブックを改めて見てみると、
57年、60年版には219が載っていますけれども、
(当然と言えば当然ですが)63年、66年版にはそれが載っていないんですよね。
てぇ事からすれば、
このピストンは古い方基準で造られたものだと判断するのが正しいと思われる所なので、
セカンドリングの採るべき値はやはり古い方の値なんだろうなと思った訳なのでした。
ただ、元々が上述のようなざっくりした基準で行う測定であったとして、
且つ、0.30~0.45mmと0.45~0.60mmって値はあくまでもOH時の調整値で
限度値はそれが載っている手元にある資料の内で一番古いM115のデータで
セカンドリングに使用している、基準値が0.30~0.45mmのものの場合に、
0.8mmとかっていうオーダーになっていましたから、
自己設定のデッキ面から80mmで、両基準値の境目である0.45mmギャップ狙いで行く分には
どちらにしても問題なかろうし、安心も出来るかな、、、と思うのですよね。
そもそもの弄らない状態が0.30mm近くだったのなら別ですが、
こないだのセカンドリングの測定値が全て0.40mm+という状態なわけですから、
そこから0.05mm程度広げたところでどうってことないでしょうしね。
ってなわけなので、次回の作業では
改めてセカンドリングのエンドギャップの調整を行おうと思います。