先日、300SELのブログの中でM189エンジンに付いて書いた事で一寸気になったので
テクニカルデータブックでM189エンジン搭載車毎の型式を調べてみました。
300d AT用 M189Ⅰ 189980
MT用 M189Ⅰ 189981
(テクニカルデータブックの誤りかもですが、何故か両者共M189Ⅰになっていました。)
300SE/SE Lang (~005137)M189Ⅲ 189984
(005138~)M189Ⅴ 189986
300SE Cp/Cb (~005137)M189Ⅳ 189985
(005138~)M189Ⅵ 189987
300SEb M189Ⅷ 189989
300SEL M189Ⅶ 189988
嘘ッ!300SEbと300SELってエンジン型式違うの~⁉
それぞれ生産台数が2737台と2369台だから、両者を合わせれば5000機を超えてくるけど、
これ、仮に日本での原動機型式の登録が6桁だったら、
エンジンが再生不能になった場合には共にかなり厳しい話になりそうですね(汗)。
うちの220君の場合、車検証上の原動機型式は127になっているので
セダン用であろうが、ポントン用であろうが、150馬力の230SL用であろうが、
やろうと思えば好き放題に載せ替え可で、
恐らく108/109もこの世代なら、
正規モノの原動機型式の登録は頭3桁なんじゃないかと思うのですが、
たまに並行輸入車の場合に血迷って6桁で登録されている事もありますので、
その場合は結構厳しいものがありますよねぇ。
尤も、220や250に280を積んじゃう例がそこそこあるわけですから、
最悪改造申請すればいけちゃうんでしょうけどね。
で、この189988ユニットのブロックの売り物って見付かるのかしら?
という興味から、試しにいーべーで探してみたら、見付かりました(笑)。
M186系のエンジンの変態な所はココ。
ブロックの壁面(つまりシリンダーの壁面)に対して
デッキ面が斜めになっているんですよね(苦笑)。
先ず、これってどうやって面研するんだろう?と思ってしまうのですが、
考えてみると、挟み角60度だろうが90度だろうが
V型エンジンのデッキ面の面研が出来るのだから、
難しく思うだけで、これに関してはそう問題になる事でもないのかもしれませんね。
しかしね、一番問題だと思うのはどうやってピストンをシリンダーに滑り込ますの?って所でして。
デッキ面とシリンダー壁が直角に交わっていない以上は
汎用のピストンリングコンプレッサーが使えないのは間違いのない所で、
この疑問を思い付いてからずっと考えていますが、
いまだに正解と思える方法に辿り着けて居りません(苦笑)。
で、デッキ面を斜めにしているのは恐らくこのように、、、
シリンダー壁の並びに燃焼室の一部を作りたいと思ったからなのだと思うのですが、
この部分って300SLのM198エンジンの場合に
インジェクターノズルの先が顔を出す場所である筈なので、
ひょっとすると、M186エンジンの設計段階から
燃料の筒内直接噴射エンジンへの転用を想定していた為に
こんな形態を採ることになったのかもなァと思っております。
筒内直接噴射エンジンの搭載車両って300SLの1400台+1858台+300Scの200台のみで、
同じ燃料噴射式エンジンだったM189では
前期はマニホールドインジェクション、後期はポートインジェクションだったわけで、
それらにこうした設計は必要なかった筈なので、
この設計の筒内直接噴射を想定したものだという想像に間違いがないとするならば、
3500台弱の車両のエンジンの為に他のM186系のエンジンが
(少なくとも普通にピストンが組めないという意味で)犠牲になったとも
考えられるわけですよねぇ(笑)。
まぁ、当時のMBはお金が無かった筈なので
スポーツカーのエンジンを完全な専用設計に出来なかった辛さが
こうした所に出ているなぁと思う所であります。
そうそう、これはアルミブロックなので、シリンダーにはライナーが入っているわけですが、
上の画像を見る限り、ライナーの上縁は
燃焼室側に掛かる部分まではデッキ面に沿っていて、
そこから先は燃焼室の下方に沿っていく形状になっているようなので、
果たしてライナーは元々同じ形状の物を上手い事位置を合わせて挿入するものなのか、
或いは筒型のライナーを挿入しておいて後から不要な部分をどうにかして取り除くものなのかと、
使わなくてもイイ頭を悩ませてしまう所であります(苦笑)。
このブロックは紛れもなくW109 300SEL用の189988エンジンであるようですね。
これで気になるのはプレートも打刻の方も189988-?2というカタチが先に
プリントなり打刻なりで定型化されていて、
必要に応じて?の位置にステアリング位置を示す1か2を打刻するようにしてあるんですが、
300SELにもオプションで(!)マニュアルがあるのに
その次の2を定型化しちゃっている所でありました。
それだけマニュアルが選ばれる事が少なかったのかもですね。
しかし、上の画像でも見切れていますが、結構デッキ面の虫食いが酷そうですねぇ。
これ、どの位面研すれば取り切れるものかしら?
面研限度内でイケると良いけど、、、って感じですね。
売り主が指さしていますが、サイドの蓋との合わせ面も一部状態が悪そうです。
水回り絡みの合わせ面と関係ない外界に面した部分に関しては
かなり綺麗そうなんですけどねぇ。
で、後はどの位の値段で出ているものなのか?という事に興味があるわけで、
これに関しては977ドルという事で、今のレートで15万4千円弱なんですが、
金額自体はこないだ調べたM127のエンジンブロックと変わらないかなぁとは思うけれど、
問題は果たしてこの状態で使えるんだろうか?という所ですよね。
尤もM127の今回、私が遭遇したクラックの問題も画像レベルでは判らない事ですし、
このような実物を見られない状態で入手する方法は、
どんな形であっても賭けである事には間違いないのですけどね(笑)。
特にこのような巨大な物を海外からという事になると
返品を受け入れますよ~と言われたって、おいそれと返品も出来ない訳ですからね。
因みにこの品物に関しては残念ながら日本への発送は設定されていませんでした。
稀少モデルを入手するとやはり満足感が違うだろうと思うところではあり、
特に門外漢からは違いの判りにくい、この手のモデルにあえて行こうとする人を
マニア的見地から私も応援したくなってしまう所なのですが(笑)、
以上の事からも、それに挑むに際しては、
やはりそれなりの気合いをもって当たる事が必要だなぁと思いました。