ミニトレ系エンジンのオイルポンプカバーの謎

GT50等ミニトレ系エンジンには左右クランクケースカバーの形状にいくつか種類があります。

今回はポッケ・フォーゲルやRX50、MR50(3T2)やYSR50/80等に共通で使用されている右側カバーについてです。



↑右側前方のオイルポンプカバー



↑当然ですが内部にはオイルポンプが入っています

この右側前方についている「オイルポンプカバー」ですが、一見するとぜんぶ共通部品のように見えます。



↑色は違いますが同じ形状の部品です

ですが、私もこのオイルポンプカバーを何個か入手してみてわかったのですが、製造ロットによって(？)微妙に寸法が異なるようで付くものと付かないものがあるのです。



↑このようになんの問題もなくつくカバーがあります。



↑ですが、このように穴位置がズレてつかないものもあるのです。



↑クローズアップ。下側の穴にボルトを入れると上側の穴が2mmほどズレてしまいます。



↑違いは裏側の平面にカットされた「逃げ」の部分の違いにあります。
ここの厚みの違いと面取り部の大きさがなぜか微妙に異なるのです。
ここは機械加工されているわけではなく鋳物のままですので根本的に鋳型から異なるとしか思えません。



↑2つのカバーの裏を見ると同じ「3M700」のモールドがあります。

ただその後の文字は「-1」「-2」と異なっていますね。同じ部品ではないということなのでしょうか？



↑ですが基本形状はまったく同じなのでつかない方も平面部と面取り部を少し(1mmくらい)削ってやると…



↑このように問題なくつくようになります。

私もミニトレ系エンジンについてはまだまだ素人なのでわかっていない部分も多いのですが、ミニトレ系エンジンは歴史の長いエンジンなので奥が深いのでしょうね。