先日は、新型スバル フォレスターの試乗会に朝から同行しました。
まずは、局長をピックアップ。
納車されたばかりのEワゴンは、初の高速走行でした。(この話はまたあとで・・・)
東京インターから東名~厚木IC~小田原厚木道路~箱根新道を通って、ザプリンス箱根芦ノ湖まで。
到着してまずは昼食
局長も元気になりました。久しぶりの遠出だったようです。
まずは、、、フォレスターの中でも、最上級グレードになる、e-BOXERを搭載した、アドバンスを。
なかなか良い色ですね。私は好きです。
車両価格は309万9600円ですが、ガソリンモデルのほぼ同じグレードのプレミアムは302万4000円ですので、エクストラは7万円ほど。
マイルドハイブリッドとしては、なかなか安いですし、e-BOXERは排気量が500cc減って2Lですので、自動車税も安くなりますし、諸費用も若干安くなることを考えれば、最も売れているグレードというのも納得ではあります。
構成的には、エンジンとミッションの間にモーターがありますので、なかなか本格的です。
しかし、パワー的には13.6馬力、トルク6.6kgと、かなり小さいです。
今回の試乗車は、なんでも付いてるフルオプション車両でした。
サンルーフに、本革シート、アイサイトセイフティプラス【視界拡張】、ルーフレールにパワーリアゲート。ナビはビルトインのパナソニック。
車両本体価格は、370万前後と言った感じでしょうか。
上記までがおさらいですが、実際にはほぼ何も見ずに乗ってました。。。
(先入観はよくないので)
■乗ってみると・・・e-BOXER編
・発進してすぐ思ったのは、ハンドル重いなぁ。。。
メルセデスより低速では明確に重いですね。もう少し軽くてもいい気がしますが、峠道を走っている時は適切な重さでした。
・そして、街中を走ってみると、、、確かに、踏んだ瞬間の出だしはさすがモーターアシストです。
これで価格差無くて、燃費もよくなれば、悪いところはありません。
しかし、頭に浮かぶ疑問点。。。そう、こんなパワーが続くわけありません。
今回の試乗コースである芦ノ湖周回コースでは、すぐに分かりました。
そう、その先が無いのです(カタログスペック見て納得ですが)。
アクセル開度が1/4程度までは、かなりパワフルに感じますし実際速いと思いましたが、そこから先はエンジンだけになり、極めて不自然な印象です。
アクセル開度とパワーが比例しませんので、どこか違和感があります。
昔のトヨタを思い出してしまいました。。。
このなんとなくモヤモヤした印象は最後まで引きずる事になります。
・ブレーキは、欧州車もビックリの初期制動。これでダストが出なければ凄いなぁと思い、よくよく開発陣に聞いたところ、この初期制動は回生ブレーキが生み出しているようで、逆に強く踏み込むと普通のブレーキにバトンタッチします。
このe-BOXER、キャラクター的にかなり二面性を持っており、ブレーキもアクセルもちょこっと踏んだ印象とガッツリ踏んだ印象が違います。まぁ悪いことばかりでは有りませんが・・・。
■乗ってみると・・・2.5L X-BREAK
次は、ガソリンモデルのX-BREAK。
乗った瞬間、違和感がまるで無く、思ったとおりに動きます。
あれれ、今までのは何だったんだろう。。。
車の動きが非常にすっきりしていて、何が違うのか逆に気になる程です。
車の動きが全体的に軽く(調べたところ重量が100kg以上差が)
ボディー剛性もかなり高いです。
新世代プラットフォームのSGPが効果を発揮しているのでしょう。
峠に入っていくと、更に印象が変わります。
まず、パワー感がe-BOXERよりパワフルです。アクセル開度とパワーの出かたが違和感がありません。
車重の差と排気量の差が効いているようです。
ステアリングを切っていっても、腰砕け感も無ければ、重心の高さもあまり感じません。
良くも悪くも、ボクサーエンジンの低重心が生きています。
エンジンも、嫌な振動が無いのはボクサーエンジンならではのよさですね。
動きがいいので、かなり攻めて見ましたが、最後まで非常にインフォメーションが分かりやすく綺麗に動きました。
こんなに運転がしやすい車も久しぶりです。
■総評
300万円前後の車の出来としては、かなりレベルが高く驚きました。
良くも悪くもスバルらしいまじめな車でした。
新しいプラットフォームのよさが相当出ていると思います。
■GOOD
高いボディー剛性、よく仕上がっている足回り。
静かな室内に、高い安全性。
車の仕上がりとしては、かなり高レベル(但し2.5Lモデル)
■BAD
今時の車としては、それほど燃費が・・・。
CVTなので、かなりラバーバンドフィールは抑えられていますが、
高付加時には独特の金属音が響きます。
e-BOXERは値段が安く選びやすいですが、上記の通りのネガがありました。
車重の影響も無視できず(100kg以上重い)、燃費のアドバンテージも街中がメインのようです。
燃料タンクも小さくなりますので、高速で遠出をする人は要再考。
■もう少しがんばって欲しいところ
・ボディーがいいだけに、もう少しパワーがあってもいいかも。
・e-BOXER、もう少しバッテリー容量を上げ、モーターの力を増やしたら、不自然に感じていたところもプラスになるのではないでしょうか。
メルセデスのISGみたいになったら最高です。
・出来ることならCVTじゃ無くて、8速ATとかあれば。。。
・ドライバーモニタリングシステムは、安全性にも寄与する機能だけに、すべてのグレードで選べるようにして欲しい。
合わせて、ステアリングのテレスコは電動化して、一緒にメモリーできて欲しい。
・アイサイトツーリングアシストは、ある一定の舵角で解除されるようです。メルセデスのほうが一枚上手と言った印象。
ACCが解除されていないあたり、もう少し進化できそうな気も。
・確かに正常進化したデザインですが、、、もう少し物欲を刺激するようなかっこよさも欲しい。。。
■お勧めグレード&OP
・2.5Lモデルなら何でもいいと思います(お好みで)
個人的にはツーリングにアイサイトセイフティープラスをつければいいかと。
・本皮シートは高級感あるものの、やっぱりちょっと蒸れます。
マツダもベンチレーター入れ始めてますので、スバルも是非。
・天井は十分高いので、サンルーフは要らないかな・・・
ということで、久しぶりに箱根でゆっくり試乗できました。
なぜこれに局長が行きたかったのか、、、というのは、
これが今年のカーオブザイヤーで重要な位置にいるということみたいですね。
だから、e-BOXERから試乗だったのか!!と後から納得。
しかし、モータージャーナリストは中々ハードです。
片道2.5h、往復5h。着いてから1hの試乗を2セット。。。都合その日は7h以上運転してました(笑)
さすがに、当日はブログ書く気力も無く・・・。
じっくり乗れたので、最新の国産車はかなり良いレベルまで上がってきているのも知ることが出来ました。
特に、ボディーワークは結構いいところまで来ている気もします。
反面、足回りの仕上げ方は、考え方含めてやはり欧州車と違いは明確にありますね。
納車されたばかりのEクラスワゴンで、箱根新道を駆け上った話はまた今度。。。