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2023年09月28日

オイルから軽油を抜きたい(新説)

オイルから軽油を抜きたい(新説) エンジンオイルを小鍋に入れてIHヒーターで100~120℃に加熱したところ(3回3L相当)潤滑フィーリングが改善しました。その後10回までDPF再生が進みややフィーリングの低下を感じますが、何もしていない10回目のオイルと比べますと圧倒的に良好です。

そこで本格的に、全量5.1Lを加熱試験すべく大鍋(6L)を注文しましたが、納品が10月という事で、敵を知りに従い、軽油について少し調べてみると驚きの発見がありました。

福岡市保健環境研究所中牟田啓子らがクロマトグラフで軽油の成分分析を行った大変貴重な報文(1)を参考に今回お話をします。

●クロマトグラフ検出成分で中沸点の主なもの

② トルエン 沸点110℃ 無色透明
③ エチルベンゼン 沸点136℃ 無色透明
④ m-キシレン 沸点139℃ 無色透明
④ p-キシレン 沸点138℃ 無色透明
⑤ o-キシレン 沸点144℃ 無色透明

●沸点による分類
・低沸点溶剤類(沸点 100°C未満)
 エチルエーテル, アセトン、酢酸エチル、メタノール、石油ベンジンなど

・中沸点溶剤類(沸点100 ~ 150°C)
 ★トルエン、★キシレン, ブタノール、セロソルプ,酢酸ブチル、MIBKなど

・高沸点溶剤類(沸点 150°C以上)
 酢酸カービトール、ジソブチルケトン, シクロヘキサノール, ソルベッソ100や150,

●トルエン・エチルベンゼン・キシレンは無色透明で注意が必要

鍋のフタに無色透明の液相が薄っすら付着していました。

・指で揉んで潤滑性の無さと、新油時にはバタフライ裏に付着せずDPF再生が積み重なるとバタフライ裏がオイルとは別の液相で濡れていた事より、これがバタフライ裏の液相と同じ成分であると考えます。

・キシレン類は有機溶剤ラッカーシンナーの原料でもあり、トルエンやエチルベンゼンも溶剤であります。これらは毒性もあり、知らずに長時間触れていると頭が痛くなります。

●まとめと埼玉55の新説
1.軽油の中沸点軽質分はトルエン・ベンゼン・キシレン類が主成分。キシレン類にアルコールを添加するとラッカーシンナー(薄め液)ですね。

2.温度は中沸点の範囲の中の100~120℃(オイルが酸化劣化しない温度)で加熱するとトルエン・ベンゼン・キシレン類が蒸発して行く。125℃くらいがオイルが劣化せず蒸発を促進できる限界温度かと考えております。

3.加熱時間は4時間(今後最適時間を研究します)

4.絶対にくんくんしたり指で揉むな!(取り扱い注意書き)

5.軽油の軽質分の内、有機溶剤であるトルエン・ベンゼン・キシレン類がエンジンオイルの潤滑性を著しく低下させ、フィーリングを悪化させている原因物質と断定するが、加熱する事により蒸散する事ができる。

・フタ裏に無色透明の濡れが出なくなったら原因物質の蒸散完了ではないかと考えております。

6.沸点は100~150℃の成分であるが蒸発開始点はもっと低く、フィラーキャップ開放で少し効果がある事から90℃でもゆっくり蒸発して行くと考えられます。他の研究論文より蒸発速度は温度が支配的で面積との関連性は低いようだ。

7.エンジン内において90℃でゆっくり蒸発している途中、次のDPF再生がかかり希釈が進むと、トルエン・ベンゼン・キシレン類の濃度が上がり、潤滑性が回復できなくなりフィーリングが悪化するものと考えられる。

8.今まではフィーリングの悪化=潤滑油膜厚不足と考え、膜厚だけでなんとかしようと研究しておりましたが、希釈すると高粘度オイルでもフィーリングの低下が発生することから、油膜の膜厚だけの問題では無いと推測しました。

9.ピストンリングとシリンダーの境界摩擦時は分子数数個の分子膜潤滑と言われております。

・マツダ技報よりトップリングの油膜膜厚はクランク角により変動し、最も厚い時で0.2㎛しかないためポリマーが入り込む隙間は無く、基油分子による分子膜潤滑と考えられ、この時潤滑性能は粘度が支配的ではなく、基油分子成分が支配的と言われております。

★そこに有機溶剤であるトルエン・ベンゼン・キシレン類分子が微量存在する事により、オイルの分子膜に部分的に穴が開き金属同士が接触する混合潤滑領域となり、フィーリングが悪化しているとの新説を唱えます。✌️

・それに反して、極性のあるAN、エステルでは穴程度は関係ないとの玉井学説(2)がありますが、埼玉55の実験では5%程度添加しても発症していたため、添加濃度による効果の違いがあるのかもしれません。

バタフライ裏面の濡れ成分を研究していると、ラスボスを発見してしまいました。🤓微量とは言え、潤滑に強烈な悪影響を及ぼし、これに勝てるオイルや添加剤はありそうもなく実に厄介な物質です。

しばらくはゾンビオイル(希釈軽油から潤滑悪影響原因物質を抜いたオイル)の製造実験に没頭してみます。😋

●キシレンの取り扱い注意書き
大量にキシレンの気体を吸い込むと、頭痛や倦怠感、吐き気、食欲不振などの症状が出ますが、重症の場合は意識を失う場合もあります。トルエンやエチルベンゼンも同様かと思います。

また、気体の場合だけでなく液体も、皮膚や目、喉、鼻などの粘膜を刺激します。さらには、液体が手に付いた場合、キシレンの脂肪を溶かす性質によって皮膚から体内に吸収されてしまいます。

北の巨匠が時々イカレるのは薄め液で指先の汚れを洗っているに違いない🤔

●参考文献
(1)鉱物油による環境汚染時の原因究明調査法の検討
福岡市保健環境研究所中牟田啓子ら

(2)潤滑における表面活性剤の作用
東京大学航空研究所玉井康勝
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Posted at 2023/09/28 19:55:56

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この記事へのコメント

2023年9月29日 1:43
おつかれさまです♪
ひえ〜!そんな毒性強いんですねw
自分でもおかしいって感じてましたが取り扱いに注意なさすぎました、反省🐒

かなり昔に書いた覚えがありましたが、5000kmのオイル交換サイクルだと仮定してDPF再生間隔が新車平均300kmだと仮定すると約16.6回になり、これに今のDPF再生間隔が150kmだとすると約2500kmでオイル交換した方がいいってことになるんですけどあながち間違いでもないですね。
オイル交換サイクルをフィールで行うKF乗りのISV周りが無茶苦茶キレイだったよと以前隊長に教えて頂きましたが、繫がる話ですね。

通勤だけではなく時々ロングツーリングしてブローバイから軽質成分を幾らかでも抜いてあげるのも重要かと。DPF再生間隔もあるでしょうけれども。

120度温度センサでのスイッチングで作動するIHが欲しいですね。
オイル排出はEZバルブがありますから後は抜いて加熱を安易にできればオイル交換サイクルも潤滑性能も少しはマシになるんですけども。。。
コメントへの返答
2023年9月29日 8:34
お疲れ様です😃
お気をつけあそばせです。私も薄め液でハケ洗って指先洗ってました😱ISVをケミカル洗浄したときもジクロなんちゃらが麻酔成分で指がしびれて焦りました。

色々調べると発見が有り面白かったし、みん友の知見向上にも貢献できますね。

ニクロム線のコンロで五徳をかませて高さを調整して温度管理、タイマーでoffにするのが手っ取り早そうですが、2月に一度位の作業なのでそこまで合理化する必要性もあるのか?無いのか?解りません。意外にチマチマ手間の掛かる事をやるのが好きな性格です😋
2023年9月29日 7:36
埼玉さん、お疲れ様です!!

自分も走行後、フィラーキャップを外してみましたが、結構長い間湯気というか油煙が出ますね〜!!

これは大気開放するしかありませんね!?

なんてまた、悪魔の囁き…

コメントへの返答
2023年9月29日 8:11
お早うございます😃
毎日朝晩やるとかなり違いが有ります。これも一種の大気解放ではあります。

純正オイルも安くて軽快に吹け上がるなど良いところは有りますが、恐らく基油がVHVIではなく、グループ2のHIVIでタクミと同じだと思われます。

添加剤パッケージも最新は2022年版が世の中の主流に成りつつあるなかで、未だに2012年発売当時から進化していないようで、エンジン保護性能や粘度指数向上剤性能が2回り低く、オイルミストが多くすぐに腰がなくなりシャバシャバになりやすいオイルです。

市販のDIパッケージをチョイ足ししてタイミングチェーンの磨耗を減らし、ノンポリの粘度指数向上剤をチョイ足しして膜厚を上げるなど、少し手を入れてやると軽快さを保ったまま最新の規格に近くなる可能性は有ります。
エンジン改良したら、オイルも改良すべきと思いますが、なぜだか手を入れないですね。😋

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「@KiTZ さん
そう言う事になりますが、強制燃焼かけるなり、高速で回しぎみに2500rpm一時間走るとかでスッキリ抜けるのが普通です😋」
何シテル?   04/16 15:21
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