民家裏に10メートルの盛り土...西郷、矢祭に関東圏から大量の土砂
2023年12月02日 08時00分
西郷村や矢祭町の山地など少なくとも4カ所に関東圏から大量の土砂が持ち込まれ、付近の住民から不安の声が上がっている。現時点で土砂の持ち込みに違法性はないとされ、地元自治体は規制条例の制定を含め、県に早期の対応を要望する。
問題は昨年9月に発覚し、県が直後に立ち入り調査を実施した。運搬元の業者は「自社で排出した土だ」と説明しているという。住民の目撃情報などから、土砂は埼玉、茨城両県など北関東ナンバーの10トンダンプで少なくとも数十回以上運び込まれたとみられる。
県によると、土砂は廃棄物処理法の規制対象に含まれない。関東地方では土砂の投棄を規制する条例を定める市町村がある一方、県内では県を含め、現時点で条例を設けている自治体はないのが実情だ。
西郷村真船地区の国道沿いでは、県外から運び込まれたとみられる高さ10メートル近い土砂が民家のすぐ裏手に盛られていた。近くに住む60代男性は「大雨や地震で土砂災害が起きるかもしれず、とても怖い」と語った。
高橋広志村長は取材に「条例がないことで土砂の置き場として狙われ、景観も悪化してしまう」として、県に早期の対応を訴えた。
2021年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害を受け、国は5月に危険な盛り土を包括的に規制する「盛り土規制法」を施行。県は被害の恐れがある区域を指定するため調査を進めている。
区域指定後は盛り土などに許可が必要となり、一定の抑止効果が期待できるという。
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2023/12/02 10:12:38