イグ・ノーベル賞で日本「鼻のかみ方」研究が医学賞を受賞
2026年9月4日 3:09
サイエンス
ノーベル賞のパロディーとしてユニークな研究に贈られることしの「イグ・ノーベル賞」の受賞者が発表され、日本からは、上手に鼻をかむ方法を科学的に分析したとして、旭川医科大学の名誉教授が「医学賞」を受賞しました。
「イグ・ノーベル賞」は、1991年にノーベル賞のパロディーとしてアメリカの科学雑誌が始めた賞で、人を笑わせつつ考えさせる研究に贈られます。
日本時間の4日、ことしの受賞者が発表され、旭川医科大学の名誉教授で4年前に亡くなった海野徳二さんが、49年前に発表した鼻のかみ方に関する研究で「医学賞」を受賞しました。
研究で海野さんらは上手に鼻をかむ方法を科学的に解明しようと、鼻をかむ時に出る息の速さや量、それに耳への影響などを測定しました。
分析の結果、両方同時にかむのではなく、左右それぞれ片側ずつ、長めにかむ方が分泌物の排出に有効であることが分かったほか、勢いよく鼻をかんだ時は耳への圧力の変化がしばしば起こるものの、中耳の感染を引き起こすほどのものではないことが示されたとしています。
日本人がイグ・ノーベル賞を受賞するのは20年連続です。
また、日本にゆかりのある研究では、「高エネルギー加速器研究機構」も参加した国際研究グループが「化学賞」を受賞しました。
研究グループが、母親の胎内で子どもを育てるゴキブリの一種を調べたところ、子どもは母親から受け取ったミルク状の栄養分を「結晶」として蓄え、同じ質量の牛乳の3倍以上のエネルギーを含んでいる可能性があることを明らかにしました。
このほか、毒蛇はどういう条件で人にかみつくのかや、人は本当に優しい友人だけを求めているのかを調べた研究など、あわせて10の研究が受賞しました。
授賞式 出席者が一斉に鼻をかむパフォーマンス
イグ・ノーベル賞の授賞式は3日夜、スイスのチューリヒで行われました。
会場では、研究内容に関するユニークなパフォーマンスなども披露され、「医学賞」を受賞した海野名誉教授の研究が紹介された後には司会者の呼びかけに応じて出席した人たちが立ち上がって一斉に鼻をかみ、会場は笑いに包まれていました。
4年前に亡くなった海野名誉教授に代わって賞を受け取った旭川医科大学の高原幹教授は「海野先生は100%厳しい方ではなく、90%は厳しいが、10%はチャーミングなところもあり、ユーモアがある人だった。10%が強めに出たのが今回だったのかなと思う。鼻をかむというのはみんなが必ずやることでそれを学問的に突き詰めていくところがすばらしい。スピーチで先生の言いたいことはほとんど言えなかったと思うが頑張りましたと言いたい」と話していました。
イグ・ノーベル賞の授賞式は過去35年間、アメリカで行われてきましたが、今回、アメリカの出入国管理への懸念を背景に、初めてヨーロッパで開かれました。
去年は、4人の受賞者がアメリカの政治情勢や国境における規制に不安を感じ授賞式への出席を見送ったということです。
主催団体のヨーロッパの代表を務めるケース・ムーリカ氏は「アメリカを離れてヨーロッパに来るのはある意味、難しい決断だった。私たちは受賞者たちが安心して渡航し、楽しい時間を過ごせるようにしなければならないと考えた。今後、政治情勢がどうなるかはわからないが、アメリカを見捨てたわけではない」と話していました。
2027年の授賞式は、ベルギーのアントワープで行われることになっています。
Posted at 2026/09/04 10:10:48 | |
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