北海道 十勝岳 噴火警戒レベル3に引き上げ 入山規制
2026年9月12日 9:50
(2026年9月12日 12:14更新)
火山・噴火
北海道の大雪山系の十勝岳では規模の大きい火山性地震が増加していて、気象台は12日、午前9時半に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2から「入山規制」を示す3に引き上げました。火口からおおむね3キロの範囲では大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。
札幌管区気象台によりますと、大雪山系の十勝岳では、先月17日から振幅の大きな火山性地震が増加していて、12日午前8時20分ごろには一連の活動で最も規模の大きい火山性地震が観測されました。
またことし3月以降、山体付近のやや深いところの膨張を示す地殻変動が続いていたほか、ことし4月以降は火山ガスの放出量が増加するなど火山活動が活発化しています。
このため気象台は十勝岳で噴火が発生する可能性があるとして、12日午前9時半に火口周辺警報を発表して、噴火警戒レベルを2から「入山規制」を示すレベル3に引き上げました。
十勝岳では、「62-2火口」からおおむね3キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒し、自治体などの指示に従って危険な地域には立ち入らないよう呼びかけています。
また、風下側では火山灰や小さな噴石が遠くまで風に流されて降るおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
十勝岳は、6月に、噴火警戒レベルがレベル2に引き上げられ、7月にはごく小規模な噴火が発生していました。
十勝岳 過去には大規模な噴火も
十勝岳は北海道の中央に位置する大雪山系にある標高2077メートルの活火山です。
山頂付近には1926年に噴火した「大正火口」や、1962年に噴火した「62-2火口」など多くの火口があります。
ここ最近は「62-2火口」や「振子沢噴気孔群」で活発な噴気活動が続いていて、ことし6月には噴火警戒レベルが2に引き上げられ、7月には22年ぶりにごく小規模な噴火が発生していました。
過去には大規模な噴火も起きました。
1926年の噴火では山体の一部が崩壊し、積雪も溶かして大規模な泥流が発生し、ふもとの上富良野町や美瑛町の中心部に流れ下り、死者・行方不明者が144人に上りました。
また1962年の噴火では、噴石が火口周辺の事務所に落下し、5人が死亡、11人がけがをしたほか、噴煙が1万メートル以上上がり大量の火山灰や火山弾を降らせました。
その後も、1988年から翌年にかけて小規模な噴火を繰り返し、火山灰や噴石をたびたび降らせたほか火砕流や雪どけによる泥流も起き、ふもとの住民に、一時、避難が呼びかけられました。
また2004年にもごく小規模な噴火が発生しました。
政府 情報連絡室を設置
政府は12日午前9時半、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集と警戒にあたっています。
上富良野町 吹上温泉地区に避難指示
十勝岳の噴火警戒レベルが3に引き上げられたことを受けて、ふもとの上富良野町では、火口からおおむね3キロにある吹上温泉地区に避難指示を、十勝岳温泉地区に高齢者等避難の情報をそれぞれ出しました。
対象は3つの宿泊施設です。
気象台は、十勝岳について午前9時半に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2から「入山規制」を示す3に引き上げ火口からおおむね3キロの範囲では大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。
これを受けて、ふもとの上富良野町は火口から半径3キロ程度の場所にある吹上温泉地区に避難指示を、十勝岳温泉地区に高齢者等避難の情報を出しました。
対象となるのは、吹上温泉地区の「白銀荘」と十勝岳温泉の「凌雲閣」と「カミホロ荘」の3つの宿泊施設で、いずれの地区にも住宅などはないということです。
また現時点では、このほかの地区に影響はないということです。
宿泊施設「宿泊者を避難させた」
十勝岳の火口から3キロ以内の距離にある上富良野町吹上温泉地区の宿泊施設、「白銀荘」の従業員によりますと、12日の避難指示を受けて宿泊していた人を避難させたほか、従業員も避難する準備を進めているということです。
また、宿泊施設「凌雲閣」の従業員は「高齢者等避難が出されたので対象となる高齢の従業員を避難させた。宿泊などで訪れる人には年齢などを確認して、対象となる人には避難してもらう対応を取っている」と話しています。
Posted at 2026/09/12 12:43:52 | |
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