
ドジャースがワールドシリーズ制覇 大谷翔平 山本由伸が所属
2024年10月31日 18時44分
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大リーグのワールドシリーズ、第5戦が行われ、大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するドジャースがヤンキースに7対6で勝ちました。ドジャースは通算成績を4勝1敗として、4年ぶり8回目のワールドシリーズ制覇を果たしました。
記事後半では、試合のイニングごとの詳しい経過もお伝えしています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 H E
ドジャース 0 0 0 0 5 0 0 2 0 7 7 0
ヤンキース 3 1 1 0 0 1 0 0 0 6 8 3
目次
ドジャース 4年ぶり8回目のワールドチャンピオンに
注目
大谷翔平「本当に最高の1年だった」
目次
ドジャース 4年ぶり8回目のワールドチャンピオンに
注目
大谷翔平「本当に最高の1年だった」
注目
山本由伸「濃い1年で最高だ」
ドジャース ロバーツ監督「われわれはアメリカ球界で最高」
注目
◇ワールドシリーズMVPはフリーマン
シャンパンファイトで大谷 山本も喜び分かち合う
◇日本選手でワールドシリーズ制覇は10人に
《ヤンキース 監督・選手談話》
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【解説】大谷 ジャッジ 初のワールドシリーズ 不振の要因は
◇ドジャース ワールドシリーズ制覇の歩み
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==試合経過【詳しく】==
《2024 ワールドシリーズ 全結果》
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ドジャース 4年ぶり8回目のワールドチャンピオンに
ドジャースの3勝1敗で迎えたワールドシリーズの第5戦は30日、ヤンキースの本拠地ニューヨークで行われ、左肩にけがをしながらも出場を続けている大谷選手は、1番・指名打者で先発しました。
大谷選手は1回の第1打席、ヤンキースの好投手、コール投手の初球を捉えましたがセンターフライでした。
ヤンキースはそのウラ、このシリーズヒット2本と苦しんでいたアメリカンリーグホームラン王のジャッジ選手が先制のツーランホームランで打線に勢いをつけると、3回までに5点を奪い流れをつかみます。
5点を追うドジャースは5回、好投を続けるコール投手から6番のキケ・ヘルナンデス選手がチーム初ヒットを打つと、続くエドマン選手のセンターライナーをジャッジ選手がグラブに当てながらも取ることができず一塁二塁とチャンスを広げます。
その後、1アウト満塁となった場面で大谷選手に第3打席が回りましたが、ここは変化球に空振り三振となりました。
それでも続くベッツ選手が内野安打で1点を返すと、好調の3番フリーマン選手と4番のテオスカー・ヘルナンデス選手の連続タイムリーで、この回、一挙に5点を奪って同点に追いつきました。
このあと1点を勝ち越されたドジャースは、再びキケ・ヘルナンデス選手のヒットをきっかけにノーアウト満塁のチャンスを作り9番・ラックス選手の犠牲フライで同点に追いつきました。
続く大谷選手の第5打席はスイングしたバットがキャッチャーのミットに当たって打撃妨害となって出塁し、再び満塁にチャンスが広がるとベッツ選手のセンターへの犠牲フライで7対6と勝ち越してドジャースがこの試合、初めてリードを奪いました。
ドジャースは9回、先発として第3戦に投げて勝ち投手となったビューラー投手を登板させる執念の継投で1点のリードを守り抜き、7対6で勝って通算成績を4勝1敗として4年ぶり8回目のワールドチャンピオンに輝きました。
大谷選手はこの試合、4打数ノーヒットでしたが、大リーグ7年目で初めて出場したワールドシリーズで頂点に立ち、山本投手も日本選手で2人目のワールドシリーズでの勝ち投手になるなど大きく貢献しました。
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大谷翔平「本当に最高の1年だった」
ワールドシリーズ制覇に貢献したドジャースの大谷翔平選手は「ただただうれしい。新しいチームに来て、最高の終わり方ができ、本当に最高の1年だった。ドジャースのチームメイトは、いい選手で、いい人でもあり、まとまったすばらしいチームでした」と話しました。
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山本由伸「濃い1年で最高だ」
大リーグ1年目でワールドシリーズ制覇に貢献した山本由伸投手は「本当にうれしい。あっという間だったがいろんなことがあって濃い1年で最高だ」と今シーズンを振り返りました。
そして、ファンに向けて「応援ありがとうございました。この喜びをかみしめてまた頑張りたい」と今後の活躍を誓っていました。
ドジャース ロバーツ監督「われわれはアメリカ球界で最高」
ドジャースのロバーツ監督はシャンパンファイトのあと記者会見に臨み、就任以来2回目のワールドシリーズ制覇の喜びを話しました。序盤で5点リードされながらの逆転勝利に「このような展開になるとはまったく考えていなかった。試合開始から終了まで本当に多くの感情があった。この試合の指揮を執ることができたことに感謝しているし、選手たちの戦いぶりに感謝している」と話しました。
1点差の9回ウラに2日前の第3戦で先発していたビューラー投手をマウンドに送ったことについては「私は考えていなかったし、誰も予想もしていなかったが、7回に彼が『投げられる』と言った。彼は逃げ出さないだろうと感じたし、それが最善の選択肢だと感じた」と驚きの投手リレーは自身の采配ではなかったと明かしました。
左肩のけがを抱えながらも最後まで出場を続けた大谷選手については「彼は大リーグに来てから間違いなく最高の選手だった。彼はドジャースにすべてを尽くし、優勝を目指してプレーした。左肩をけがした時点であきらめる選手も多いだろうが、彼はあきらめなかったし、ラインナップにいるだけで存在感があった。ワールドシリーズのトロフィーを掲げたことは、彼が長年夢見てきたことで、すばらしい」とたたえました。
そして「今シーズンのわれわれは、アメリカ球界で最高だった。楽な道のりではなかったが、選手たちは毎日正しい方法で戦い、勝利を目指してプレーした。選手たちのおかげだ」と最高の結果をつかんだ選手たちをねぎらいました。
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◇ワールドシリーズMVPはフリーマン
ワールドシリーズのMVP=最優秀選手は、このシリーズで4本のホームランを打ち12打点と大活躍したフレディ・フリーマン選手が初めて受賞しました。
35歳のフリーマン選手は2020年にブレーブスでシーズンMVPに選ばれ、2021年にはブレーブスのワールドシリーズ制覇に貢献しました。その後、2022年からドジャースに移籍してプレーしていて今シーズンは「MVPトリオ」の大谷翔平選手、ベッツ選手に続く3番で主に出場し、147試合で打率2割8分2厘、ホームラン22本、89打点の成績をマークしました。
シーズン終盤に右足首を痛め、ポストシーズンは痛み止めを飲みながらプレーを続け、ワールドシリーズの第1戦では延長10回ウラに逆転サヨナラ満塁ホームランを打って、チームを勢いづけました。そこから、4試合連続ホームランという活躍でチームを引っ張り、第5戦でも、5回にセンターへの2点タイムリーヒットを打ちました。フリーマン選手はワールドシリーズの5試合すべてに出場して、打率3割、ホームラン4本、12打点をマークし、5試合すべてで打点を挙げる活躍でチームのワールドシリーズ制覇に貢献しました。
フリーマン選手は「最高だ。MVPのトロフィーよりもワールドシリーズ制覇のトロフィーを獲得できたことがすべてだ。12打点は、チームメイトがたくさん塁に出てくれたおかげだ」と話していました。
シャンパンファイトで大谷 山本も喜び分かち合う
ワールドチャンピオンに輝いたあとドジャースのシャンパンファイトでは、大谷選手と山本投手もチームメイトやスタッフと喜びを分かち合いました。
大谷選手は「最高以外の言葉がない、本当にすばらしい1年だった。今シーズン4回目だが、一番格別なシャンパンファイトで、もう先がないので、思う存分楽しみたい」と笑顔で話していました。また、日本のファンに向けては「1年間、日本から来てもらったり、日本からの声援が力になったので、最高な形で終えることができ、一緒に喜ぶことができて最高だなと思います」と話していました。
一方、山本投手は「本当にうれしいし、最高だ。チームメイトのみんなに感謝したいし、誰かが欠けていたら勝てなかった試合もたくさんあったので、全員で勝ち取った勝利だと思う」と喜びを語りました。そのうえで、大リーグ移籍1年目を振り返り「本当に濃い充実した1年だった。最後にこうやって最高の形で終われて本当によかった」と話していました。
◇日本選手でワールドシリーズ制覇は10人に
これまでに大リーグのワールドシリーズ制覇を経験した日本選手は8人で、大谷選手と山本投手は2013年のレッドソックスに所属した上原浩治さんと田澤純一さん以来11年ぶり、10人目となりました。
▽日本選手として初めてワールドシリーズを制したのは1998年、ヤンキースに所属していた伊良部秀輝さんで、レギュラーシーズンでは2桁勝利をあげましたが、ワールドシリーズでの登板機会はありませんでした。伊良部さんは1999年にもヤンキースでワールドシリーズ制覇を経験しています。
▽2005年にはホワイトソックスの井口資仁さん
▽2006年にカーディナルスの田口壮さんがそれぞれのチームで制覇を果たしました。この2人はともに2008年にワールドシリーズを制したフィリーズにも所属しましたが、その年のワールドシリーズで出場機会はありませんでした。
▽2007年は松坂大輔さんと岡島秀樹さんが所属するレッドソックスと、松井稼頭央さんが所属するロッキーズという、ともに日本選手が所属するチームどうしの顔合わせとなりました。第3戦には大リーグ1年目の松坂さんが先発し、6回途中2失点で日本選手で初めてワールドシリーズで勝ち投手となり、そのままレッドソックスが4勝0敗でロッキーズを退けてワールドチャンピオンとなりました。
▽2009年はヤンキースの松井秀喜さんが自身2回目のワールドシリーズに進出し、6試合で打率6割1分5厘、ホームラン3本、8打点の大活躍で日本選手として初めてワールドシリーズのMVP=最優秀選手も受賞しました。
▽2013年には上原浩治さんと田澤純一さんが所属するレッドソックスがワールドシリーズに進出し、王手をかけた第6戦ではリードした9回に上原さんがマウンドに上がり、最後は三振を奪ってワールドチャンピオンに輝きました。