2008年01月08日
POTENZAシリーズにはいくつか型番の異なるタイヤがあるが、私のレガシィには納車の時点で050Aという型番が刻印されたタイヤが付いていた。メーカーのウエブサイトにはAというサフィックスの説明はどこにもないが、調べたところ、回転方向指定・左右対称パターンと左右非対称・回転方向指定無しパターンとを区別する記号だということがわかった。ずいぶんドラスティックな違いなのに、型番の違いはサフィックスだけ、ということらしい。
実はこのドラスティックな変化は、REGNOシリーズでもあった。GR-8000では回転方向指定タイヤだった(従ってパターンは左右対称)のに、GR-9000になって左右非対称化され、回転方向指定がなくなった。どうやら、ブリジストン社のハイエンドタイヤはこの「左右非対称パターン」仕様がトレンドのようだ。ただ、REGNOの方は、8000から9000になって改良された点を図示なども含めて随分と熱心に強調しているのに対し、POTENZA 050 の方は本当に「ひっそりと」いろいろなパターンがあるという感じがして、どうも腑に落ちない。そんなことからか、Aの方が汎用市販品で、サフィックス無しの方が全てメーカー指定の専用品であるかのような誤解をしている人もいるようだけど、現行の050に関しては、国内流通市販品はすべてAタイプであり、レガシィも採用当初からAタイプを使用しているようである。
ただ、050Aのさらに後につくサフィックスにも何種類かあって、流通市販品は1Zなどの記号がついているが、レガシィの純正ではCZ とか EZ などが付いているそうだ。BS社が車メーカーの要望に合わせて乗り味(や卸し売りの値段)を細かくチューニングをしている、ということなのであろう。
さてこの050Aの乗り味だが、「クルージングのためのハイパフォーマンス・ストリートタイヤ」という宣伝文句通り、タイヤが路面に食いつく感じがしっかりあって、それでいてゴムが硬すぎるということもなく、ドライバーとしての私はとても気に入った。前車でPOTENZA GIIIを履いていた時期のフィーリングに近く、ウエット時の安定感はそれ以上であることは間違いない。ただ、前車の最終タイヤが全輪REGNO(前:GR-9000,後:GR-8000、それ以前は全部GR-8000)であったが故に、静粛感が無くなったのはちょっと残念であった。
前車の経験では、REGNOほど静かなタイヤは他に無いのでは?というくらい本当に静粛性の高いタイヤで、それと比べれば、どんなタイヤを持ってきても多少は五月蠅く感じてしまうであろうことはやむを得ない所である。だが、キャビン内の気密性が比較的高く静かなレガシィにしてこれだけのロードノイズが進入してくるというのは、よほど五月蠅いタイヤに違いないという気がする(あくまでもREGNOと比較して、だが)。サスペンションがどこまで馴染んでくるかにもよるが、もしタイヤを交換する時期が来たら、次もPOTENZAで行くのか、それともREGNOに替えるかで、結構悩みそうな気がしている。
REGNOはREGNOで妙にぐんにゃりする時があったり、切り出しが曖昧になって舵角も増えてしまったりと、気持ちよハンドルを切るには今ひとつ物足りないタイヤであることは事実だし、その反対に050のレスポンスの良さはかなり高いレベルである。GIIIは意外とドライ時のレスポンスが悪く、どうせこんなのなら・・・と当時思ってREGNOに替えたのだが、静粛性と引き替えに、やっぱり何か大きなものを失ってしまったような気がしていた。だから、今程度のロードノイズなら我慢してもいいかな?などと、年甲斐もなく“走り”の方につい意識を向けてしまうだが、そういうのは「いけないこと」なのだろうか・・・。(笑)
Posted at 2008/01/08 01:31:06 | |
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