最新マンション選び事情が 大地震がいつ起きるか不安で激変です
お洒落な湾岸エリアは津波が怖いので やはり高台がベストですね
“大地震”不安で激変!最新マンション選び事情
最大34メートル超(高知県)という衝撃的な津波高が公表された南海トラフの連動地震、震度が7に引き上げられた首都直下型地震。「いつ起きてもおかしくない」(地震学者)と言われるようになった大災害と隣り合わせのなか、都市でのマンション選びも激変しつつある。どこに着目して購入すれば命が助かり、被害を最小限に抑えられるのか。専門家が着目する最新の判断基準を東西新築値引きリストとともにお届けする。
マンション検索サイト「リビリィ」のデータを基に新築・未入居の値引き物件を抽出したところ、表のようになった。
在庫調整のピークは過ぎたものの、長引く不況を背景に不動産市場の回復は遅い。「業界全体で需要動向を見ながら供給戸数を絞っている」(不動産アナリスト)ため、市場全体の値崩れはないが、表が示すように1500万円超引きのマンションなど一定数の値引き物件は出続けている。
こうしたお値打ちモノに着目するのも賢い方法だが、今年に入って、内閣府の検討会が東海・東南海・南海地震が連動する「南海トラフの巨大地震」(マグニチュード9級)の衝撃的な津波高を公表。文部科学省のプロジェクトチームも、東京湾北部を震源とする首都直下型地震(M7級)の最大震度を6強から7に引き上げた。価格面だけで選べる状況ではなくなっている。
巨大地震が迫るなか、どのポイントに注意して選べばいいのか。大手不動産の企画部でマンション開発を担当した不動産コンサルタントの大友雅敏氏は「海溝型と直下型に分けて考える必要がある」とし、次のように説明する。
「海溝型地震で怖いのは津波です。これだけの衝撃的な予測が出たので、津波をかぶるような場所の物件を買おうとする人はいないでしょう。ただ、直接津波をかぶらなくても浸水の恐れがあるだけで資産価値は低くなる可能性が高い。たいていのマンションは地下にエレベーターの動力など電気系統の設備があり、ここに海水が入ると塩害で設備が機能しなくなるためです」
一戸建てと違って、電気設備が損傷するとマンションでの生活は一変する。不便どころか、設備を交換せざるを得ない場合、数百万円から最大数千万円の交換費用を所有者たちで負担する必要も出てくる。
「海岸に近い場所だと、先の震災で千葉の浦安や東京の豊洲が液状化したように地盤が強固でない所が多い。つまり、資産価値を下げる2つのリスクを抱えていることになります。ただ、どうしても住みたいというのなら、階数だけは選んでほしい」と大友氏は警告する。
一般的なマンションは、1階床から2階床まで3メートルの高さがあり、5階だと地上から15メートル、10階では30メートルになる。津波の想定高を把握した上で、居住階数を決めた方がいいというわけだ。
大友氏は「湾岸エリアにこだわらないのなら、やっぱり高台がベスト。地震のリスクが指摘される間は、資産価値も評価されるはずなので」と勧めた。
直下型地震でのポイントはどうだろうか。東京を例にとると、武蔵野台地(主に東大和市付近~文京区付近)などの台地は地盤が固いとされる。だが、「どこが震源になってもおかしくない」(東大地震研)ため、不安は尽きない。
大友氏は「1981年に建築基準法が改正され、耐震基準が新しくなった。新基準に適合するマンションなら、基本的に断層の真上に建っていても崩れ落ちる可能性は低い。最近のマンションは岩盤に杭を数十本、物件によっては100本近く打ち込んでいるため頑丈さが違います。むしろ、注意したいのは火災です」と指摘する。
地震の際、旧耐震の木造家屋が密集するエリアでは、もらい火のリスクが高まる。
「マンションは外壁がコンクリートなので、もらい火で炎上しなくても外壁や窓の損傷は避けられない。自然災害での被害は隣の家屋からの出火でも賠償請求はできないため、結局はマンションの所有者たちの負担になる。そもそも、居住する自分のマンションの周辺が炎上すれば、避難する必要があり、そのまま避難所生活になるでしょう」(大友氏)
東京都が2008年に公表した「火災危険度」では、品川区豊町5丁目、新宿区赤城下町…など危険度が高い84の地区がワースト順に挙げられている。自治体がまとめるこうしたデータを参考にするのもいい。
超高層マンションなどは海溝、直下型ともに揺れも脅威だ。「ゆっくり横に揺れる長周期地震動には『制震』、直下型に多い縦揺れには『免震』構造が適していますが、そのどちらも備えているのが理想的」(大友氏)。ただ、免・制震を兼ね備えた物件は建設コストが高く、分譲価格が上昇するため、「物件数が多くないのが課題」(不動産業者)という。
津波と火災から逃れるために…。場所、周辺環境、階数だけは肝に銘じておく。これが鉄則だ。
Posted at 2012/04/07 10:03:36 | |
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