フェラーリ458イタリアを箱根に駆り立てた翌日の土曜日、久しぶりに1964年オースティン・ヒーリー・スプライト・マークⅡのオープンコクピットに収まって、ローテクを愉しむ都内ドライブに出ました。
まずは環八のワークショップ「DAVID」に出向いてエンジンオイルを入手、そこから今度は事務所に出勤するというルートですが、世の中は3連休の初日だったりする影響か、道路がいつになく込んでいて、どこを走っても渋滞のなか、という状況でありました。
となると30度を超える真夏日のなか、オーバーヒートは大丈夫なのかという心配の声も聞こえてきそうですが、実はウチのスプライト・マークⅡ、その点まったく心配はありません。
上のダッシュボードの写真は、家を出発して30分ほど、止まっている時間の方が長い渋滞のなかを走った末、信号待ちしているときのショットであります。
左の小径メーターが油圧/水温のコンビですが、下の水温計は華氏130度前後を指したままだし、右に見えるレヴカウンターも、アイドリングが700rpmで安定していることを示しています。
こういう状況でも、エンジンはまったく問題なし、上質とはいえない4段ギアボックスも、クラッチを踏んでいる時間がなるべく短くなるよう工夫して走ってやれば、ご機嫌を損なうことはありませんでした。
そういえば、スプライトの前に乗っていた1970年アルファ・ジュニアZのエンジンも夏に強く、オーバーヒートとは無縁だったことを思い出しましたが、渋滞のなかで停まっているのはどんなクルマだって愉しくはありません。
それだけに、信号のタイミングなどによって渋滞が途切れてまともに加速できるようになるといやいや爽快々々、そういうときはブリティッシュスポーツの鉄則にしたがって早めにシフトアップして4速まで送り込めればシメタもの、スプライトお得意の “低速官能” の魅力を存分に堪能できます。
570psで325km/h出る458イタリアは文句なしに素晴らしいけれど、56psで143km/hのスプライト・マークⅡにもフェラーリとは違った愉しさがあるわけで、そこがスポーツカーの深いところでありますな。
Posted at 2010/07/18 15:07:36 | |
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