昨日の日曜日、できれば書き上げたい原稿が1本あったんですが、まったく駄目でしたね。パソコンの画面に展開されるADAC=ドイツ自動車連盟主催の24時間レース、通称 “ニュルブルクリング24時間” のライヴ中継に見入ってしまったんですね、原稿そっちのけで。
このレース、ニュルという舞台の素晴らしさももちろんありますが、僕にとってそれにも増して魅力的なのは、GT3カテゴリー以下のスポーツカーやツーリングカーの市販モデルが、ほぼ市販型そのままのスタイルでレースを戦っていることにあります。
なかでも特にスポーツカー好きの僕としては、市販スポーツカーの大半のモデルがサーキットに出撃していた1950~60年代のGTレースを思い起こさせて、余計にワクワクしてしまうというわけです。
例えばすぐ上の写真、画面中央の赤いスポーツクーペはアストンマーティンV12ザガートで、こんなレアなスポーツGTがレーシングスピードで疾駆するのを、PCの画面をとおしてだけれど目の当たりにできるイベントなんて、そうはありませんからね。
もっともアストンのウルリヒ・ベッツCEOもドライバーの一人に名を連ねていたこのV12ザガート、このときはどこかが不調だったらしく、後ろのワークスミニクーペに迫られたりしていましたが、どうやら無事に24時間を完走したようであります。
なかでもとりわけ目を惹きつけられたのは、終盤のメルセデスSLS AMG GT3 とアウディR8 LMSのバトルで、フロントエンジン後輪駆動のSLSとミドエンジン4WDのR8がニュル北コースの1ラップ以上にわたってテール・トゥ・ノーズを続けたのには、痺れました。
しかもSLSというクルマ、前から見ると1950年代の300SLガルウィングクーペのイメージそっくりなので、当時のスポーツカーレースを目の当たりにしているような懐かしい気分にさせてくれます。
それでも結局のところ24時間を制したのは、今日のレーシングGTの定番というべきこの911GT3RSRで、ポルシェとしては2年ぶりの勝利を手に入れたとのことでありました。
ちなみに総合のトップ10は、1)ポルシェ911GT3、2)BMW M3GT、3)アウディR8、4)アウディR8、5)アウディR8、6)メルセデスSLS AMG、7)メルセデスSLS AMG、8)フェラーリ458イタリアGT、9)ポルシェ911GT3、10)ポルシェ911GT3というもので、8位にフェラーリが食い込んだ以外の9台はすべてドイツ車という、世の高性能車界の現況を反映したといえる結果に終わっています。
ちなみに日本車で最上位は、総合21位でフィニッシュしたスバル・テクニカインターナショナルのインプレッサWRXで、SP3Tクラス優勝も勝ち取るという大健闘、4人のクルーのうちの2人が日本人ドライバーだったのも嬉しい結果だといえます。
日本車では今年もレクサスLF-Aが2台体制でGazooレーシングから出撃しましたが、トラブルや不運なアクシデントに見舞われて後退、好成績は収められなかったものの完走した模様であります。
Posted at 2011/06/27 14:11:41 | |
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