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2009年06月14日

Ferrari博物館とDucati博物館訪問記 その3

Ferrari博物館とDucati博物館訪問記 その3 その3 ドゥカティ博物館

モデナ→ボローニャ
ボローニャに行く電車は,予定より30分近く遅れてモデナ駅に入ってきました。いつもこれくらい遅れるものなのでしょうか。
ボローニャまでは約30分でした。13時頃にやっと着きました。列車の遅れもあり,時間がなくなってきたので,食事は,駅に隣接したマクドナルドで済ませました。(ホント,マックは世界中どこにでもあります。)

まず,一番速そうな私鉄(Suburban Train)に乗ろうとホームに行きましたが, 時刻表の類が全くなく,聞けそうな人もいなかったので,やめました。
ドゥカティのWebに乗っていた行き方だと,駅前からバスに乗って,町の中心で乗り換える必要があります。時間的に無理なので,結局タクシーで行くことにしました。
ただ,帰りは,バスを使うつもりなので,駅の近くにあるバスチケットの自動販売機でチケットを買っておきました。(1ユーロ)


タクシーの運転手に「ドゥカーティ」と告げると,すぐ分かってくれました。良かった。
15分ほどで,工場の前に着きました。15ユーロぐらいだったでしょうか。
ちょっとだけ早く着いたので,工場の周りをうろうろしてみました。カピロッシ(MotoGP)が大きく工場の壁に描かれています。


門の守衛所に入って,「見学に来たんだけど」と告げましたが,守衛さんには英語は通じない模様で,予約したときのメールの本文を見せて,「エレーナさんから」といったところ,見学の担当のエレーナさんの名前で通じたらしく,ここで待っててみたいな感じだったので,待ってました。
しばらくすると,男女二人組が入ってきました。たぶん見学の人だろうと思って声をかけると,オーストラリア人の夫婦でした。ロンドン勤務だったが,本国に帰ることになったので,ヨーロッパを車で旅しているとのことでした(うらやましい)。こちらがフェラーリに行ってきたといったところ,教えてくれということで,場所を教えてあげました。ポータブルナビを持っていて,その場で地図を確認してました。

そうこうしているうちに,エレーナさんが来ました。


まずは,工場見学からやるそうです。
工場の中では,撮影禁止だったので,写真はありません。

工場では,まずエンジンのラインを見ました。
エンジンの部品は,ほとんどがアルミの鋳物ですが,鋳物を作るのはこの工場ではなく,協力会社から来ます。その部品を5軸のマシニングセンタで一気に加工していきます。
このあたりは,最新の工作機械でやっているようです。
古い加工ラインも残っていました。単軸の加工機が並んでいて,順番にバルブの穴などを加工していくというものでした。何回も段取りがえをやるので,精度は悪そうです。サンプルでしょうか,ラインの上にシリンダーヘッドが残ってましたが,うちのバイクと同じ世代のものでした。20年近く前のバイクはこれで加工していたのでしょう。(バイク屋にこの話をしたら,昔のエンジンは,精度が悪く,組むのに苦労したと言ってました)
加工の次は,組立です。一人がひとつのエンジンを最初から最後まで組むということでした。(一人一人に責任を持たせるやり方だといってました。Kaizenという言葉も見かけました。)
組まれたエンジンは,テストベンチに載せられ,動作や圧縮などのチェックを受けます。(まだ火は入れない)
次は,車体の組立ラインです。フレームは,また別の会社(ベルリッキ)から来てます。ホイールはブレンボ製で,既にタイヤやブレーキディスクなどが組まれた状態で納品されています。
エンジン,フロントフォーク,スイングアーム,ハーネス等,次々と組まれていきます。
バイクの形になったところで,電気のスイッチが入ります。ここでシステムのチェックを行い,問題ないとタンクにガソリンが入れられ,火が入ります。
テストの担当者がまたがって,ベンチの上で能力のチェックを行います。ここでびっくりしたのが,いきなり高回転まで回していたことです。回転の上がり方やパワーをチェックするとのことでした。
このテストで合格すると一旦,完成車の置き場に並べて置かれます。外装部品は同梱され出荷されるようです。

閑散期ということで,それほど数は流れていませんでしたが,水冷のフラッグシップマシン(1098)の発表直後で,そのラインはフル稼働でした。初めて1098の実車を見ましたがかっこよかったです。一緒に回っているオーストラリア人の旦那の方は,「ビューティフル」を連発してました。特にトリコロールカラーのSが気に入ったみたいです。(確かにかっこいいい)

あと,ショックだったのは,空冷のスーパースポーツがほとんど作られていなかったことでした。私のバイクの後継機種は,人気がなくなってしまったようです。代わりに,ネイキッドバイクのモンスターがせっせと作られていました。中排気量(696cc)のモデルがほとんどで,安くて売れ線なのでしょう。

あと,レース部門(コルセ)が入っている一角もありました。(中は見ることは出来ません)。いまでは,レース部門は,別に工場があるようですが,本社にも一部残っているようです。

工場の規模は思ってたよりこじんまりとしてました。ほとんどの部品が協力会社で作られており,エンジンの機械加工,組立,車体組立しかやっていないので,こんなもんなんでしょう。また,大きなバイクしかやっていないので,生産台数は少ないと思われます。

1時間近く,工場を見学した後は,博物館です。
歴代のレーシングマシンがずらりと並んでました。一通り,エレーナさんが説明してくれました。
2006年のスーパーバイクでドゥカティがチャンピオンになったのですが,前日にそのトロフィーが届いたそうです。そのチャンピオンT. ベイリスはオーストラリア人で,2007年からMotoGPに乗る,C.ストーナーもオーストラリア人と,オーストラリア人とドゥカティは縁があるという話で盛り上がりました。(この年,C.ストーナーが33年ぶりに日本車以外でのチャンピオンになったのでした。T.ベイリスは,2008年に再度スーパーバイクでチャンピオンとなり,引退しました)
また,エレーナさんは,日本GPの時に,サポートメンバとして,2005年と2006年の2年連続でもてぎに来てたそうで,このときL. カピロッシ(イタリア人)が2年連続優勝したのがとてもうれしかったとのこと。
一通り,説明が終わった後は,博物館内を自由に見て回ってよいとの事で,エレーナさんにお礼を言って別れました。
その後,展示じっくり見て回りました。
イモラを走った750ssや,マン島TTで,元ホンダのエースだったマイク・ヘイルウッドが乗って,4気筒の常勝ホンダを打ち負かしたべベルの900ss(これが,後のマイク・ヘイルウッドレプリカの原型になる),TT-F1のワークスマシン,スーパーバイクのチャンピオンマシン,そしてMotoGPと,垂涎もののマシンが並んでいます。
あとカジバ時代のパリダカに出た車両(エレファントがベース)もありました。


80年から90年にかけて,ドゥカティはレースの世界と市販車が結構近くて,まさにレーサーレプリカとして人気がありましたが,ここに展示してあるマシンのパーツ(マフラーやキャブレター,スイングアーム,サスペンションなど)は,レプリカも含め結構手に入る部品で,本当に,こういう部品を使ってワークスマシンを作ってレースに出てたんだと,感慨にふけってました。(中身は同じではないかもしれませんが)
私のバイクのマロッシというキャブも,ほぼ同じものがワークスマシンで使われてました。

博物館の売店で,お土産買い込んだりしているうちに,4時近くになりました。
ボローニャ市内の観光もやっぱりしたいと思い,名残惜しかったですが,博物館を後にしました。

ドゥカティ博物館→ボローニャ市街地
工場を出て,北側に向かって,バス通りに出て,右に曲がって,バス停を探すとすぐにありました。それほど待たずに,バスが来ました。結構本数は多いようです。

来たバスに乗りましたが,どこで降りたらよいか頭に入っておらず,大体,街の中心地に入ったら降りようと思い,降りてみました。結果的にちょっと早く降りすぎたようで,中心地だと思われる方向に歩き始め,街の中央のサン・ペトロニオ聖堂を見つけたときはホッとしました。
ボローニャには,斜塔があり,17:00までだったので,急いで登ってみました。駆けずり回った後の階段は結構きつかったですが,上った甲斐がありました。ここからの風景は絶景です。ボローニャの市街地が見渡せます。
古い町並みが残っているのが分かります。
そのあと,サン・ペトロニオ聖堂を見学しました。外は未完成のままです。中は撮影禁止だったので写真はありません。


ボローニャ→ミラノ
市街地中央からは,バスでボローニャ駅に行きました。(バスのチケットは,広場にあるインフォメーションで購入1ユーロ,自動販売機)
市街地を歩き回って疲れきっていたので,なるべく早くミラノに帰るために,ユーロスターに乗ることにしました。ちょうどいい18:16発のがあったので,窓口で切符を購入(クレジットカード,二等車座席指定で26ユーロ)。
夕食を食べる暇もなく,ユーロスターに乗りました。中は,結構混雑してました。
ヨーロッパの列車の車両は日本のより一回り大きい感じで,車内は結構ゆったりしてます。外は真っ暗でほとんど何も見えず,うとうとしている間にミラノに20:00頃着きました。


駅の売店でありったけのサンドイッチを夕食として買い(ほとんど売り切れ寸前だった),地下鉄に乗ってホテルに帰りました。
疲れたけど,充実した1日でした。心残りは,ボローニャの街をもっと観光したかったのと,本場のボロネーゼを食いそびれたことぐらいでしょうか。

フォトギャラリー
ドゥカティ博物館訪問(その1)
ドゥカティ博物館訪問(その2)

その4に続く

その1
その2
ブログ一覧 | Ferrari & Ducati博物館訪問記 | 旅行/地域
Posted at 2009/06/15 00:22:32

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