
Carviewの試乗イベントに応募したら、当選しました。レクサスCT200hがマイナーチェンジしたのに合わせて企画されましたが、大雪で、予定が延期になり、3/21に開催になったのでした。(これで、早くも今年のくじ運を使い果たしたか。いやいや、ツキが回ってきたと考えることにします)
なんと初レクサスです。(乗るのはもちろん、触るのも初めて)
CT200hはGolfと同じCセグメントですし、どうしてもGolf(特に7)との比較になります。
ちょっと早く到着したので、展示してある車で予習です。
スタイルについてですが,F SPORTの上から下まで繋がったスピンドルグリルはどうなのと思っていましたが,複雑な形状で,写真で見るよりは,違和感は無かったです。
コクピットはかなりタイトです。
シートはサイドサポートのあるもので、すっぽり体がはまる感じです。腰が丸くサポートされて腰が浮かず良いと思いました。レザーシートは、予想に反して表面が柔らかい感触です。
メーターパネルは,液晶で,エコ,ノーマル,スポーツで画面が変りました。
ちょっと気になったのは、後席を含め、乗り降りがしづらい点です。(ドアを大きく開けないといけない。リアドアは小さく開口部が狭いです。慣れてないだけかもしれないですが。)
コントローラを初めて触って見ましたが、操作するにはこれしかないかな。画面にタッチしようにも遠くて手が届かないですから。その代わり、画面の視認性は良いです。
10:00からイベントのブリーフィングがありました。
ここで、今回参加されているジャーナリストの紹介と話がありました。(左から島下さん、清水さん、佐藤さんです)
試乗は、大磯プリンスホテルの駐車場に作られたクローズドコースです。
コースAは直線から定常旋回から大きめのスラロームというコース(写真よりもスラロームの回数は少なかったです)、コースBは直線でのフル加速とブレーキング、そしてスラロームというコースでした。

2班に分かれており、自分はコースBからでした。車両はF SPORTです。
島下さんのドライブでコースを走りました。スラロームはギュッ、ギュッと、ハンドルを一気に切り込んでました。かなりのスピードでスラロームを抜けられるんですね。そう言えば、スラロームとか、ジムカーナ的な走り方をこれまで車でやったことがなかったので、勉強になります。いきなりはできないので、練習が必要ですね。(グランツーリスモ(GT3どまりです)では、ライセンスのために泣きながらスラロームやった思い出がありますが)
2周1セットで2セット、島下さん同乗で、もう1周できました。
島下さんのアドバイスもあり、ノーマルモード、スポーツモードを切り替えながら、直線の加速中にアクセルをオフにしてから再加速したりと短い時間のなかで、いろいろ試してみました。
ブレーキは、ガツンと踏めば、十分な効きで急制動できます。
ボディのがっちり感、ステアリングのしっかり感、そして車が遅れずに反応するのは実感できました。
ハイブリッドのシステムは、基本的にプリウスと同じですが、エンジンのパワー感が感じられるようなセッティングだそうです(清水さん曰く、ちょっと肉食系になっと)。確かにプリウスより力強いし、エンジン音もいい音になっている印象です。(以前、プリウスに試乗した際は「ブイーン」という音の印象だったのが、グォーンという感じになりました)
気になったのはエンジン・駆動系のフィーリングです。
無段変速のため、スタートではアクセルを踏み込むと、まずエンジンの回転が上がって、車速が上がっていきます(ずっと半クラッチで走っている感じ)。連続的で途切れない加速感です。清水さんの話にも出てきましたが、電気自動車の加速感と同じでした(
リーフに乗せてもらった時の感覚と同じでした)。連続的ですが、加速度も一定で、どこからか盛り上がるというのはありません。
スラロームの際のスロットルレスポンスが気になりました。立ち上がりでアクセルを踏んでと思いますが、思ったほどグッとタイヤが路面を蹴ってくれません。
最後の一周は、パドル(Sレンジにする必要あり)を使って、ギヤ比がある程度固定され、エンジンの回転数があまり下がらないようにして見ましたが、ちょっと良くなったという感じです。
(自分の車でスラロームとかやったことがないので、自分の車のレスポンスは分かってません。あと、バイクだとスラロームでのスロットルワークが非常に大事ですが、車だとステアリング操作のほうが重要なのかもしれません。)
続いて、コースAです。佐藤さんの運転と解説で、まずコースの頭に入れます。ここでは、F SPORTとversion Lの2台の乗り比べができました。それぞれの車で、2周1セットを2セット走ることができました。ここでは、EV走行を試したり、定常旋回に入る際に、ブレーキを引きずって入ったりしてブレーキの感触を確かめたりしてみました。
予習の段階で、ブレーキペダルの感触がカチャというスイッチのようなものだったので(ブレーキバイワイヤなので、実際、スイッチなのですが)、実際はどうなのか気になってました。で、踏み始めのストロークが小さいところでブレーキが効き始め、そこからさらに踏み込もうとすると相当硬い感触になります。このような感触が好みの方もいらっしゃると思いますが、もうちょっとストロークしてくれたほうが良い(わかりやすい)気がします。
F SPORTとversion Lですが、このような場所だと、F SPORTの方がダイレクトなステアリングフィールで好みでした。乗り心地や内装でversion Lを選ぶのはありだと思います。
静かに走っていれば、静かですね。会場の路面は小石とか砂利が多かったので、タイヤが巻き上げる小石がタイヤハウス内に当たる音が気になるぐらい、他の音は気にならないレベルでした。ただ、一般道でもっと路面が荒れていたり、高速道路などで速度が上がった時の走行ノイズや風切り音がどれくらいなのかは、試してみないと分からないです。
ちなみにタイヤは横浜のdbシリーズでした。(E70という車種専用のものでしょう)
走行枠の最後は、ジャーナリスト方々の運転で、コースA、Bを使ってのサーキットタクシーでした。
その後は、昼食(ビュッフェ)、ジャーナリストのお三方とレクサスの開発陣とのトークショーでした。
清水さんの進行で話が進んで行き、開発者の方からは、CT200hのマイナーチェンジでは、ハンドリングと乗り心地の相反する要素の両立のために、ボディ剛性の向上にこだわったとのお話がありました。
清水さんからは、レーザー溶接や接着剤など、レクサスの生産ライン(全車種が同じラインを流れる)に導入するのは大変なことだとか、Cセグメントの中で、CTのハイブリッドはオンリーワンの技術であることなどの紹介がありました。
清水さんがレクサス開発陣に
・ダウンサイジングターボはやらないのか
・アダプティブサスペンションはやらないのか
などなど、いろいろ聞かれてました。(明確なお答えはできなかったようですが)
接着剤については,試乗の合間に、耐久性とかどうなのか、島下さんに聞いてみました。
車体の剛性自体は、既に十分な域にあり、接着剤無くても問題ない。接着剤は、剛性感の向上に効くもの。接着剤の耐久性、信頼性もアルミボディの車での実績もあるとの事でした。(トークショーでも,剛性と剛性感の違いについての話もありました。剛性はあるのに,ミシミシとかビリビリとかブルブルというような振動や音が剛性感を損ねることになると)
今回、ちょっと特殊な環境で、普段やらないような走り方で、車を試すことになりましたが、本当にどういう車なのかは、やはり、一般道でもうちょっと長く乗ってみないと分からないですね。
(大磯プリンスホテルから西湘バイパス→ターンパイク往復とかさせてもらえれば良かったなーと。)
これ以上は、Dに行って試乗させてもらうしかないですね。と思って、一番近いDはどこだと調べると、平塚まで行かないといけないということが分かりました。主だった外車のDは小田原あたりにはあるのですが。
最後にCTの印象をまとめます。
CTは、Cセグメントの中での位置づけを考えると、
・上質な内装はアリ。シートは、ちょっとタイトですがよくできていると思いました。
・今日乗った範囲内では、
以前試乗したプリウスよりは、乗り心地は全然良く、上質なものでした。ボディや足回りだけではなく、シートや内装(静粛性)によるところも大きいのではないかと思います。お金かかってるのは間違いないです。
・ボディやハンドルから感じられるしっかり感はよくできている。
・エンジン、駆動系はハイブリッドシステムであり、走りを楽しむにはちょっと物足りない。絶対的なパワーがそこそこなのはしょうがないとして、スロットルの開け始めのトラクションの感覚がもっと欲しい。低速域ではモーターの力が効果的だが、速度域が上がってくると、エンジンの特性が重要。打てば響くエンジンが欲しい(もしかしたら、無段変速の制御でなんとかなるのかもしれませんが)
スポーツ系ハイブリッドってどうあるべきか考えさせられました。(レクサスにはISやGSのハイブリッドもあるし、ドイツのハイブリッドはどんな感触なのか、興味あるところです。)
トークショーでもありましたが、もっとパワーのあるエンジンを積んだらどうなるかというのも、面白いのではと思います。
今年には、GolfのPHVやEVも出るとのことなので、ハイブリッドでの戦いも厳しくなりそうです。以前、
ジュリエッタに乗った際にも感じましたが、Golfとは違う差別化ポイントを明確にしていくことがCTにとってもますます重要になってくるんでしょう。
本日の戦利品です。カタログ一式とマグカップ、キーホールダを頂きました。

ボディ色や内装の種類はものすごく多くて、選ぶ楽しみがありそうですね。
カタログを見ていてちょっと残念だったのが、ディーラーオプションにエンジンのリモートスターターが準備されていることです。車内を温めるのに、延々と暖機運転することを奨励しているようで、環境にとってはよろしくないですね。顧客の要望が大きいのでしょうか。(VWはThinkBlueのガイドブック等で、暖機運転はしないことを推奨してます。)
最後に、本企画に参加させていただき、レクサスや運営スタッフ、ジャーナリストの方々に感謝いたします。ありがとうございました。