セレスピードネタで過去の思い出をいろいろ考えていたら、
ふとVTECを思い出しました。
ですので、今回はエンジン回顧録(ただしホンダ限定)で長文作成に挑戦します。
クルマの所感は基本的になし!で行きます。
インテグラXSI
(DA8 搭載エンジンB16A DOHC-VTEC 170ps)
アルトワークスの次に購入、所有2台目にして初の普通車です。
たまたま「面白いエンジンが出たぞ。見に行こうや」と誘ってきた友人と試乗し、
後に2人同時にマイナーチェンジ後の後期型(友人は3ドア、うちは4ドア)を
購入することに。
当時、ツインカムよりターボ、と息巻いていた自分が
NAエンジン最高!という考えになった原因でもあるエンジンです。
8400回転まで淀みなく回るDOHC-VTECエンジン、、
そう、ホンダはツインカムをDOHCと呼ぶのですが、
ハイリフトカムに切り替わる4500回転辺りから
あからさまにエンジン音が変わり、
それが楽しくてとにかくぶち回す、
言い換えればそうしないとあまり速くないエンジンでした。
VTEC登場前の名作ZC型が、どこから踏んでもトラックのように
パワーが出る、と先輩に言われていたのですが、
それと比べればまさに対極、低回転域はそこそこ、
レヴカウンターの右半分に針が飛び込んでからが勝負、の傑作エンジンでした。
しかし、この次の丸目4灯の新型のB18Cエンジンにスペックで負け、
さらにタイプRが出てきたことから、
ライトチューンでどこまで挑めるか試す意味もこめて、
ホンダツインカムのEXマニ(前期型流用)、DA専用のK&Nエアクリーナー、
スプーンスポーツのベンチュリ―プレートで武装したことで、
カム切り替え時のトルクの段付きがない、
いわばトルクのないB18Cエンジンに昇華しました。
そんなことをしても燃費は割とよく、
リッター12km~15kmは優にクリアしていました。
あれからたくさんのクルマを所有し試乗もたくさんしましたが、
自分のなかでの国産ベスト4気筒はB16A、
ひいき目で10ps増強後の後期型というのは変わりません。
クイントインテグラVX
(DA2 搭載エンジンEW-CVCC 76ps)
DA8所有中に行きつけのベルノ店で車検代でもらった
クイントインテグラのエンジンがこれでした。
クイントインテグラは全車DOHCと言って売ってるのに、
テコ入れグレードの4ドア1500ccはDOHCちゃうやん、と
もんもんとした記憶があります。
しかも、CVCC!
インジェクション隆盛の時代に何とも前時代的なシロモノだなあ、
と思いながら乗っていました。
ベルノの精鋭メカニックの腕前をもってしても、なぜかエンジンが完調にならず、
峠を駆け上がるとエンジンが止まりそうになる持病を抱えていましたが、
逆にいつ壊れてもいいのをいいことに阪神大震災後の街を
買い出しに銭湯にと走り回ったクルマです。
そんなこんなで燃費は良くなかったように思うのですが、
結局、壊れることはなかったし、排ガス対策重視で大したスペックでもないけれど
前時代的なCVCCエンジンでも楽しいエンジンだったのはさすがホンダです。
トゥデイXTi
(JA1 搭載エンジンE05A 44ps)
就職を機に親が当時手伝っていた店を手伝えなくなったので、
母親が仕事に行くために中古で買ったクルマで、
排気量550ccで4ナンバー貨物全盛期の乗用再上位グレードでした。
この頃のホンダは軽でも普通車でも上位グレードはPGM-FIとよぶ
インジェクション、普及グレードはキャブレターというラインナップでしたね。
550ccの軽はアルトワークスで経験済み、
あちらはシングルカムターボでワークスとしては優しい方、
といいながらも暴れ馬のようなクルマだったし、
それの代車で借りたアルトがお優しい子だったので、
それと比較して44psでしょう、アルト並みにおっせーんだろうなあ、
と思っていましたが、ところがどっこい、
なかなか快適に回るエンジンでした。
もちろん、絶対的には速くはないんですが、
控え目なパワーがむしろ容赦なく踏んでいけるという、
典型的なホンダ車のパターンです。
義理の兄にも「軽買うならつーやんやね」
(ツデイ(トゥデイ)はそう呼ばれていました)と言わせるほどでもありました。
クルマ自体はウチのオカンがいろいろと壊してしまい、
仕方なく乗り換えることに。
まだ乗れましたがちょっと可哀そうな結末でした。
トゥデイXi
(JA4 搭載エンジンE07A-MTREC 52ps)
で、乗り換えたのがこれ。
環境問題でエアコンの冷媒が代替フロンになりつつあるときに
在庫車として残っていた個体を手に入れました。
ビート譲りのMTRECエンジンと期待したのですが、
ATだったためかデチューンだからなのかわかりませんが、
前車トゥデイほどの爽快感が感じられず、ビートほどの面白さも感じない、
といった印象が残っています。
クルマとしてはよくできていたとは思うのですが。
あとから変わりましたがトランクリッドが下に開くなど
ボディ剛性は高かったように思うので、
経験豊富になった今乗るとまた違う風に感じるかもしれません。
とここまで書いていて思ったのですが、
この頃の軽自動車のエンジンから今の時代のものと同じようなフィーリングに
なったのではないかと思います。
軽のエンジンは550ccから660ccへ排気量が1.2倍になっています。
回転フィーリングが違って当然なんですよね。
確かに出力特性も含めた乗りやすさ、という意味では
同じインジェクション仕様でもMTRECの方が良かったですから。
でも、小排気量ならではのかるーい感じは550ccの方があったかなあ。
オデッセイS
(RA1 搭載エンジンF22B 145ps)
姉夫婦が子供の誕生を機に近所に引っ越してきました。
そのため、親がよく手伝いに行っていたのですが、
トゥデイでは手狭になってきたことから、
大きめのクルマを購入することになったのですが、
それが当時人気ナンバーワンで、「時のクルマ」と言われたオデッセイでした。
トゥデイと比べれば一気に大型となる3ナンバー車です。
初代オデッセイは元祖ピープルムーバーと呼ばれるほど、
ホンダとしては珍しく機械的スペックを前面に押し出さず、
家族でどう使おう、というコンセプトで売り出していました。
アダムスファミリーがCMキャラでしたしね。
当然エンジンもどちらかというとスポーティより実用的で、
レヴカウンターがないので何回転を許容するのかわかりませんが、
そんなことは気にせず、低回転から力のある扱いやすい良好なエンジンでした。
大人4人乗車で鈴鹿サーキット帰りの名阪国道をぶっ飛ばす、
なんてことをやっても燃費は12km/L以上を余裕でたたき出しました。
反面、街乗りではそこまで良くはなかったかな。
VTEC搭載で回さなきゃ・・・というのが主流と思われていたホンダですが、
ZC型をはじめとして回さなくても乗りやすい
(回らない、という意味ではなく全域で乗りやすいという意味です)
エンジンを作れる会社なのですから、
そういう意味では原点回帰だったのかもしれません。
ちなみに、我が家のクルマ全体としてみた場合の国産ナンバーワンは、
このオデッセイです。
ビート
(PP1 搭載エンジンE07A-MTREC 64ps)
大学のときに慣らし運転をすることを条件に
先輩から借りて乗り回していたのですが、就職してから無性に欲しくなり、
カーセンサーで見つけた格安の個体を購入しました。
ノンターボで弾ける速さは無いエンジンでしたが、
最高出力を8100回転、最大トルクを7000回転でそれぞれ発揮する、
レッドゾーンは8500回転から、というホンダらしい
とんでもない高回転ユニットでした。
実際、8000回転でも力が抜けていくようなことはなく、
6MTがあればもう少し上が使えるのに、
と思えるような上まで力を出し続けるエンジンでした。
このクルマに乗って、トゥデイのMTRECエンジンは
扱いやすさのために出力特性を変えていたんだな、
と思ったことを覚えています。
絶対的にはあまり速くないけれど、だからぶち回して楽しめるんだ、
というまさにそういうエンジンでした。
プレリュードSiR
(BB6 搭載エンジンH22A 200ps)
インテグラ所有時に行きつけのベルノ店の顧客が
「買ったはいいけど白い外装に赤いシートなんて派手すぎて乗れない。
買い換えろと家族に言われた。もう1台買うから引き取って」と
泣きついてきた個体をかっさらったのがこれです。
本当はタイプSが欲しかったのですが、
どうしても乗りたかった2ドアクーペでもあり、
走行2000km程度のクルマをなんせ下取り価格で引き取るのだから、
これを選ばない手はありませんでした。
SiRの4WSなし、2200ccでDOHC、しかもVTEC搭載、
新型ATであるSマチックが搭載されていました。
B16Aに比べると排気量が大きいだけあってフレキシブルで、
ATでもあることから低回転域からでもかなり速く走るクルマでした。
もちろん7000回転以上まで楽々と回るエンジンだったため、
この後に買ったクルマたちを「こんだけしか回らんのか」と
今でも思ってしまうのはこいつのせいです。
オーバー2Lでしたが楽々回るエンジンだったので、
変速ショックの素早いSマチックよりもMTで乗ると、
より楽しかったでしょうね。
STメイのショットガンマフラーという
センター2本出しのマフラーに換えていましたが、
ランエボ、インプレッサ、180SX、シルビアK‘s、
果てはR32のGT-Rとかそんなんばかりに追いかけられました。
お前らみんなターボやろ、相手間違ってんぞおーって
叫んで避けていましたけどね。
ストリームiS
(RN1 搭載エンジンK20A DOHC-iVTEC 154ps)
2000年も終わりに近づいたころ、長男が生まれました。
オデッセイは気に入っていたのですが、
時期的にABS、エアバッグがまだまだオプションで、
選ばれる頻度が低かった時代のクルマでしたから、
安全性向上のため、これを機会に乗り換えることになりました。
素直に1.7Lにしておけばいいものを、
Sマチックの5ATとスポーティな外観が欲しかったため、
上位グレードの超希薄燃焼2L搭載車を購入したのが運の尽き、
初回の車検を過ぎた頃からエンジン不調となり、
最終的には燃費が4km/Lとなるなど、
ベルノのメカニックが頑張れどどうやっても改善せず
泣く泣く手放したクルマです。
しかし、クルマ自体は嫌いではなかったですし、
高回転域のみならず低・中回転域でも燃費とドライバビリティの
両立を狙った意欲作でした。
ミニバンとしては当時、破格の走行性能を有しており、
アブソルートシリーズ登場前の実質的ナンバー1の
スポーツミニバンだったと思います。
しかし、思った以上の燃費向上にはつながらず、
さらには複雑すぎる制御が災いしたのか、
不調をきたし所有をあきらめざるを得なかったのは残念なところ。
あまりに頻繁に工場へ入れるものだから、メインユーザーの親が
「次はできるだけ近くのお店でもう少し小さいのを買おうよ」
と言いアクセラを購入したことから、
このクルマを最後にホンダから遠ざかってしまいました。
ストリームと並行して156を所有していたことから、
たらればになりますが、もし不調にならなければ、
我が家はアルファロメオとホンダの2社体制が続いていたでしょう。
日欧の生粋の走りに振ったブランドでしたので。
余談ですが、ホンダのサイト内での車購入体験記「クルマ家族会議」で
月間大賞を受賞し景品のホットカーペットをもらったのは
このクルマでした。
その時の記事が今でもサイトの奥底に残っていました。
ホンダさんありがとねー。