2022年05月22日
ジュリアTiの乗り味がよろしくない、とこの前書いたので、
じゃあ、ヴェローチェどうなのよ、と気になり、
もう1回乗ってみました。
ヴェローチェに乗ったことにより、Tiの見方もちょっと変わりましてね。
いやあ、人間の感覚なんていい加減なものです。
さて、あくまで個人的な感覚ですが、ジュリアというクルマから感じられる
印象としてはヴェローチェの方が自分にとってはしっくりします。
というか、納まりがいい。スーパー、Tiは「速すぎる」んですわ、多分。
エンジンスペックが全てではないけど、ヴェローチェの280psに対して
Tiは200ps、これ180psとか165psぐらいでもいいんじゃないか。
159のときは3.2Lの250ps(だったかな?)と、
ちょっと非力な2.2Lの185psって、
2.2ユーザーだった自分はもうちょっと何とかしろや的に思っていましたが、
いい塩梅のバランスだったんだな、と今となっては思えるんですよね。
ただ、スムースさという点では、Tiは雑味がない、というかなさすぎる。
人によってはそこはかなりの好印象になるかもしれない。
異様なまでのクイックなハンドリングと旋回性能はピカイチだし、
静かで快適なちょっと大きめなオシャレなセダン、独逸さんとは違うぜ、
というには外せない選択肢かもしれないぞ。
シートが自分の体に合えば、これはこれでいいのかもしれないのかなあ。
クアドリフォリオという化け物を別物として捉え、
メーカー、インポーターとしてはもっとスーパー、というか
ヴェローチェじゃない方がたくさん売れる、と踏んでいたんだろうな、
なんて思ったりもします。
スーパーが最多量販車種でヴェローチェがむしろ数が出ない、と。
しかし、新車効果で普通の人たちにスーパーがひととおり行き渡ると、
当然売れにくくなってくる。
そこで導入したスプリントがジュリアというブランドイメージを下げるのに
悪い意味で貢献してしまったのではないかと。
装備が無くてもこの価格ならジュリアにお買い得感があるぞと思うか、
流行りの装備をなくして価格を下げたテコ入れモデルと見るか。
少なくとも自分は、安全装備を外して「これがアルファロメオの神髄」と
言われても、そりゃあちょっと痛々しいくない?と思ったもんな。
スプリント買った人には悪いけどさ。
それに、ヴェローチェがあるからスポーティグレードはそれになってしまうが、
159のときTi=スポーツグレードとして気に入って乗っていた自分としては、
今回のジュリアTiはなんかこうもやっとするというか、素直に喜べない。
考えようによっては、流行りの安全装置が付いて、ヴェローチェよりかなり安く
走行性能的にも問題ないTi、決して悪くはないのかもしれないが。
実際、導入当初はスーパーが売れただろうけど、悲しいかな、
ジュリアというクルマ、とにかく内装とかに
「わかりやすいきらびやかさ」がなく、あまりにも玄人受けするコンテンツで
構成されている都合上、普通にやると、あるいは突拍子のないことをやっても、
少なくとも台数においてはドイツ御三家にはまず勝てない。
デキの良さ=大量に市場に出回る理由、とはならないのがクルマなのだ。
まあ、購入する側からすれば、2Lのハイパワーはいいけどね。
おそらく、スーパーよりも、よりスポーツ走行、高速走行に特化しているのが
ヴェローチェなんでしょう。いい意味で太く重いタイヤとホイール、
スタビ含めておそらく堅めてあるであろう脚廻り、サポート性の良いシート等々。
159のときも走りに振ったTiは、性能的詳細は不明なれど
わざわざスタビ径を変え、ローダウンサスと19インチタイヤとQ2システムで
乗り味を変えているとCG系ムックに載っていたはず。
装備水準をショボくして価格を抑えるよりも、出力を落とす方法で
一般ユーザーを狙おうとしないのがアルファロメオなんかねえ。
BMWとかベンツみたいに、売れセンは案外出力方面での数値高くないのよね、
みたいなことはしないんかな。
でも、新型効果がなくなると、いずれは売れなくなってくることは
わかってたんだろうから、そこで迷走してどうすんだよ。
エンジンとか156のときみたいに本国にも何種類もないかもしれんし、
そうそういろいろ用意できないんだろうけど、
それなら最初からスーパーとヴェローチェのままでよかったんちゃうか。
で、テコ入れにスーパーのスポーツ仕様としてTi出してヴェローチェは格上。
ただし、スーパーの木目と本革をやめるだけでパドルシフトは残す、
みたいなちょっと安いスポーツ仕様を出す、とかね。
159のときに装備水準を複雑に展開して苦労したのが
トラウマになってんのかもしれないし、
グレード整理しか思いつかなかったのかもしれないなあ。
しかし、いずれにしても、スプリントはいただけない。
特にあの売り方は。
それにスプリントに安全装置付けたのがTi、みたいに見える。
じゃあ、スプリントってなんやったんや、ってならんかな。
それからこれはくるまそのものではないけど、FAJの宣伝文句に「ついに」が
多すぎるように思えてならない。
ついに登場、ついに発売。
そんなに、ついについに言わんとってほしいなあ。
ついにって「最終的な結果に達する」あるいは「実現せずに終わる」という意味。
そうネットで解説されています。
この場合、実現はしたわけだから、前者の意味になるのでしょうが、
そうそう濫用されるとハナにつく。
そう何回も最終的な結果に達しないだろが。
言葉の安売りはしないでほしい。
でも、今回ヴェローチェ乗ってやっぱり思ったわ。
アルファロメオいいなあ。
もういいかなここのクルマに乗らなくても、なんて思ったりもするけど、
乗ってみたらダメなんだよね、これが。
ヘビの毒ってやつかな。
しかし、サソリの毒にもやられてるのよ。ますますヤバイ。
それはそうと、ルノーがアルカナの試乗車を用意してくれるとのこと。
よくわからんがこのクルマ、日産風に言うとEパワーなハイブリッドなのかな。
ちょっと興味深いなあ。次はこれにするか。
って、ヘビとサソリはどうするんだ。
Posted at 2022/05/23 16:52:03 | |
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