2018年7月の3連休の中日の15日に岡山県倉敷市真備町のボランティアに娘と参加してきました。
私も香川から倉敷市に遠距離通勤で働いているのですが、
同僚や関係者が被災している中、私自身、これまで災害に遭ったことが無かったことと、
娘が看護学校に通うことになって、災害の現場を見てもらいたくて、
自分が当事者となったらどう動かないといけないのか、微力でも何かしないとと考え、
今回、初めてボランティアに参加しました。
初めてボランティアに参加するにあたって、準備の参考にしたのは下記のページです。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/10/suigai-vt_a_23479142/
本当は、ボランティアセンターの受付で混雑しないように、事前に自分が住む地元のボランティア保険に加入しておけば良かったのでしょうが、上のホームページを見たのが前日だったので、事前の加入はできませんでした。
準備をしたのは、まず服装は、日に焼けるのと、家具や柱、がれきなどから皮膚を保護するために長袖・長ズボンは必須です。
あと、家の中も泥でぬかるんでいるので丈の長い長靴。
手袋も指を切ると破傷風になる恐れがあるので分厚い方が良いです。軍手や、台所や水仕事で家庭で使うゴム手袋は薄すぎて、木のささくれで指を切った人が何人もいました。
私は草抜きに使っていた皮手袋、娘は作業用の手の甲がメッシュで、手のひらや指は分厚いゴムでコーティングされている手袋を持っていきました。
泥が乾いて車が走ると粉塵がすごいので、マスクやゴーグルも必需品です。マスクは息がしやすい塗装用のものが良いです。
とにかく汗を無茶苦茶かいて目に染みるので、タオルをかぶるか、ヘアバンドが役に立ちます。
セリアで買った100円の麦わら帽子は、あご紐が付いているので風で飛んでいかないし、使わないときは背中におろせるし、日中も顔が影になって暑く感じないし抜群でした♪
麦わらの下にタオルをかぶってました。農作業をするときの格好が一番です。
あと、タオルがすぐ泥だらけになるので、凍らせたスポーツ飲料の500mlのペットボトルをタオルで巻いて輪ゴムで止めて3本持っていきました。あと、ペットボトルを腰に下げるホルダーもヒャッキンで買いました。合計1人2リッター用意しました。
とにかく、水分補給と塩分ミネラル分補給は大切です。ブロック状の栄養補助食品などの口の水分を持っていかれる奴はダメです。ゼリータイプの飲む方がいいです。4種類の味のゼリーを持っていきました。
あと、持っていくものとしては、現場の泥水が衛生的に汚いので、食事する際は水が周りにあればいいですが、無ければ水無しで除菌できるハンドジェルを買っておくとよいかも。。。ハンドジェルはコンビニで500円くらいするやつを朝買ってしまいました。真備に14日から水が通っていたので使わなかったです。。。万一切ったりしたときの簡単な携帯救急セットがあると安心ですが、私は絆創膏だけしか持ってなかったです。
以上の物を入れるリュックは軽くて薄くて洗濯できるのが良いです。私は雑誌の付録についていたリュックでしたが、汚れるので十分でした。薄い方が背中が飲み物で冷たくて気持ちよかったです。
あと、泥だらけになったタオルなどの汚れ物を入れるコンビニ袋。
装備としては、そんなところです。
あと、汗だくになるので、靴下も含め、替えの下着も大型のゴミ袋に入れて持っていきました。途中で着替える時間は無いので現場には持っていきません。終わってから車の中で着替えます。
当日は、朝6時に起きて、朝ご飯をしっかり食べて、味噌汁で塩分・ミネラル分の補給をしてMTジーノで出発しました。
8時半にボランティアセンターで受付をして、養生テープに名前を書いて服に貼ります。
それがボランティアのしるしです。
はがれて無くなった場合に、本チャンのステッカーを貰いました。
その後、住所、氏名などを記入すると、それでボランティア保険に加入となりました。
無料でした。
その後、何人ものボランティアセンターのスタッフの方から、「昨日は3人のボランティアの方が熱中症で救急車に運ばれました。それ以外にも何人も体調を崩された方がいます。朝ご飯を食べましたか?しっかり睡眠はとれましたか?水分や塩分ミネラル分補給タブレットをたくさん持って行ってくださいね」と声を掛けられ、2リッター持っていますからと言っても、3リッター必要ですと、キンキンに冷えたペットボトルを更に2本と、首に巻く保水機能の優れた青い新素材のタオルみたいなのものと、タブレットを1掴み頂きました。
こんなやつ。
↓
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%B2%E3%82%93%E3%82%84%E3%82%8A%E3%82%BF%E3%82%AA%E3%83%AB-%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87%E4%BA%88%E9%98%B2-%E5%90%B8%E6%B0%B4%E5%8A%9B%E6%8A%9C%E7%BE%A4-%E5%86%B7%E5%8D%B4%E7%94%A8%E5%93%81%E3%82%BF%E3%82%AA%E3%83%AB-%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E7%94%A8-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%94%A8/dp/B01DM3WP18
洗って何度も使えるようですが、乾くと堅くて固まってしまいます。片付ける時には注意が必要です。
バスに乗り込むと、シートが泥だらけになるので、全座席にビニールシートが施されていました。
バスで20分ほど走ると真備町に入ります。いたるところで瓦礫の山が出来ています。
車屋さん。。。ジーノもダメでしょうね。。。
ひっくり返っている車もまだ何台もありました。。。
土砂もまだいたるところで残っていました。学校のグランドもこんな感じでした。
9時半にバスが真備保険福祉会館に到着しました。ここが基地です。
次々にバスが到着しますので、着いた順番から受け入れ準備が整うまで待機します。
バスの中で、水が浸かった跡が壁面に付いているので確認しましたが、この辺りでは4mくらい浸かっていたようです。
先発隊がスタッフの方から諸注意を受けています。
次々と先発隊が出発していきます。
15分ほど待機して、我々もバスから出て、まずトイレを済ませておきます。
現場では、トイレは現場のトイレが水が流れるようになっていれば使わせて頂く。無ければ近くの簡易移動トイレを探します。といっても、汗を無茶苦茶かくので、3リッターの水を飲んでも、移動も含めて3時間、誰もトイレに行かなかったです。
バスの中でも注意事項の説明がありましたが、ここからはプライバシーに配慮して撮影禁止です。
トイレを済ませると、スタッフの方から、私たちのバスから5~6名ずつ、その中でも重量物を運ぶので、女性だけにならないように最低でも男性を2人は入れて班を作るよう指示がありました。
そして、その中から1人なるだけ経験者のリーダーを選出しました。スタッフの方から、リーダーの役割や何かあった時の連絡先、帰りの集合時間(14:15集合)、休憩の取り方(20分作業して10分休憩)等の説明があり、数が足りないのでスコップやバールを1班に1つだけ持って、全15班で、自治体から要請のあった地区まで歩いて出発しました。
10時半ごろ出発して30分ほど歩きました。猛暑の中、長袖・長ズボンに長靴、背中には水分だけで3kgのリュック、片手にスコップをもって、マスクとゴーグルをしての行進だけで結構体力を消耗します。。。
途中、車やトラックが通るときは埃が酷くてマスクは必需品だと痛感しました。ニュースで見た通り、ちょっとした空き地は災害ゴミ置き場となっており、道路が半分くらい塞がれているところもありました。
臭いはきついところもあれば、そうでないところもあり、これからの季節は大変になるなと感じました。
途中、新しい家などは若い人が住んでいて会社の方が大勢で来られるのか、もう家の中は空っぽで泥も掻き出されて、庭も石灰が巻かれている家も1件ですが、見かけました。しかし、ほとんどの家が手つかずで、滅茶苦茶になっていました。
11時頃に目的地について、各班が要請のあった家に振り分けられ、私たちの班と別の班の2班で計10人で1軒の家の片付けをしました。昔ながらの民家で、家族だけでどうしようもなかったんでしょうね。仏壇もひっくり返って、1階の屋根は剥がれ落ち、畳は水を吸ってあちこちに散在し、滅茶苦茶でした。
家族の方からは、大きな物や畳は家族ではどうしようもないので、それだけお願いしたいと頼まれました。まず、大きな家具から大人4~6人で外の20m位離れた瓦礫置き場まで運びます。水を吸っていて、傾けると水が滴ってきます。タンスなど引き出しを出そうとしても膨らんでいるのかなかなか外れませんでした。バールで壊したり、中身を出したり、食器棚とかガラスがあるものは運ぶときガラスが割れないよう細心の注意を払って運びました。
暑い中、最初に飛ばしすぎて、すぐにバテました。。。20分作業して10分休憩してくださいと言われた意味がよくわかりました。なめてました。水を吸った家具や畳がいかに重いか。。。泥でヌルヌルで滑りやすいので持ちにくいし。。。最初はもったいないと思っていた水も500ml一気に飲み干してしまいます。。。タブレットも毎回食べましたが効き目があるのか無いのか。。。とにかく、すぐ疲労困憊になります。。。
絶対にせっかく来たんだからと頑張ってはいけません!自分が救急車に運ばれることになります。
他の班員が頑張っているのだからと無理しないで、しっかりやばいと思ったら各自で休憩を取ることが大事です。他の人にも無理しないで休憩をしっかりとってくださいねと声をかけることも大事です。ホントなめてました。
大型家具が終わって、また畳が水を吸って100㎏ぐらいになっているんじゃないでしょうか。。。アホみたいに重いです。4人で抱えても真ん中が沈みます。最初、手前から畳を出そうとしましたが、畳が無くなると穴や隙間が空いている箇所があり歩けなくなるのに気づいて、途中から奥の畳を手前に敷いて奥から出していきました。
畳を出したら、家の中に堆積した泥をスコップで掻き出して土嚢に詰めて、外に出す作業です。。。50袋をセンターから持っていきましたので、これも重労働でした。。。
休憩の途中で、昼食タイムですが、当然、食欲はありませんが、エネルギーチャージをしなければ、倒れます。4つのエネルギー補給ゼリーを持って行ったのですが、2個しか飲む余裕がなかったです。おにぎりやサンドイッチを持ってきている人もいましたが、食欲がわかないと言って飲み込むのに苦労されてました。。。
娘は部活で鍛えられた体力をしているのか、若いせいか、こまごまとよく動いて、私の班は、他に大学生の女性がいらっしゃいましたが、一緒に台所を徹底的に綺麗にして、さすが女性だねと皆から感心されていました。
一方、 お父さんは最初は20分の作業に10分の休憩でしたが、最後の方は10分の休憩に5分休憩でヒーヒーハーハーゼーゼーで汗という汗を絞り出して体力を消耗してヘロヘロでした。。。
それでも、この家では洗面所と庭の水道から、飲めはできないですが、水が復旧していましたので、頭からかぶることが出来ましたし、顔を洗うことは出来たので、まだ良かったと思います。
で、大きな物を外に排出することができたのが、13時。。。帰りの30分の行進の体力を残しておかないといけません。基地では水を豊富に使えないので、現場で長靴や手、スコップなどを奇麗に洗って来た道を戻ります。。。これも暑くて辛かった。。。履きなれてない長靴で靴擦れを起こして、ゾンビのようにフラフラで足を引きづって戻りました。。。
基地に着いて、またペットボトルを配っていたので2本、一気飲みしました。。。また、帰りのバスを待って立っているのも辛かったです。。。バスに乗り込んでエアコンの効いた車内に座って、無事生還できたと本気で思いました。娘はバスに乗ったらすぐ疲れて寝てしまいました。。。
ボランティアセンターに着いて、長靴と手を消毒液で消毒して、ペットボトルの経口補水液をまた2本貰って解散しました。。。
ボロボロの記念撮影です。
疲れ切った顔をお見せしたいですが、しょぼいので見せません。。。
結局、5リッター位飲んだのでしょうか。。。汗と泥でびちょびちょになった身体を拭いて着替えて車で帰る前にトイレに行っておこうとして、ようやくトイレに行きましたが、おしっこがむっちゃ黄色くてちょびっとしか出なかったことに驚きました。。。帰りの運転もしんどかったです。。。
帰宅して、風呂入ってビール飲んで、バタンキューでした。
今日は、洗濯した後寝てばかりで、明日からの仕事のために疲労回復に努めました。。。
当然、身体中が筋肉痛です。年とってるから明日ももっと痛みがくるんでしょうねー。。。
娘も大変刺激になったようで、勉強も大切だが、人生いつ災害の被害に遭うかわからないので、高校生も強制的にボランティアに参加させ、どのような行動を取らないといけないのか体験させるべきだと言ってました。。。
移動30分×往復、実労働2時間で、たった3時間の作業でしたが、私たちができることはこれが限界です。これ以上は倒れてしまいます。ですが、災害に遭われた方々は、これが毎日ずっと続くのですね。。。途方に暮れるのも当たり前です。。。当日は全国から2000人くらいボランティアの方が来たそうですが、全然足りてないそうです。
ちょっとずつですが、また今度は夏休みにボランティアに参加したいです。
最後になりましたが、この度の西日本豪雨災害により、被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く皆さまが普段の生活に戻れますようお祈り申し上げます。