一般的に犬は俗に言うペットの種類の一つです。
人間とは違う動物です。
犬や猫を飼う人たちには「犬派」「猫派」というように好みがあったりします。
そういう意味では人とは違う、生きているし動くけど“物”扱いされる場合もあります。
でも・・・
そんなワンコたちは人と一緒に家族として生活する時、
同じ空間で、同じ空気を吸って、時に同じ食べ物を分け合う人とワンコは
思いがけない程、強く、深い絆で結び付き、
互いに心を支え合い、楽しみを分かち合い、真の家族・親子のような関係になります。
私自身は北海道に移り住むまで九州の大分県大分市の実家で
バーニーズマウンテンドッグのエスパー君と密接な家族生活をしていました。
生まれて初めて飼ったワンコで、一緒の布団で寝て、どこに遊びに行く時も一緒に動き、車もエスパーと一緒にどこでも行けるように当時発売されたばかりの初代ワゴンRを選びました。
そしてその子との生活の中で自分が獣医師になる考えを持つようになりました。
その子が私の人生に居たおかげで今の私、今の私の生活、今の私の家族があります。
エスパーは今の私と私の周囲の全てとの縁に繋がっています。
ワンコ・・・ただの動物だけれども、
人の人生の一部分に深く関わり、人生そのものも変えてしまうほどのパワーを持っています。
自分自身が密接なワンコとの生活をした経験があるからこそ、
どうせワンコを飼うなら、家族と言える程にとことん共に生活する事を楽しみ、
出来れば共に寝、共に食い、共に歩き回るような関係を築くべきだと感じます。
しかし・・・
人と違う生き物だからこそ、互いの別れのタイミングは人の思ったようにはならないという辛い面もあります。
我が家のエスパーも私が北海道に来てから数年後に、実家の母と弟に看取られて亡くなりました。
その最期の時に向けて、とても辛い思いをし、別れた後しばらくも更に辛く、悲しい想いを、残された家族である人は体験しなければなりません。
けれども、その悲しみ、辛さもそのワンコと心同士が結びついた良い家族であった証拠であり、
人にとってもワンコにとってもそれぞれの人生・犬生の一部もしくはすべてを互いに共有し合い、それが有難い、幸せだったと思える事は人間社会だけでは経験出来ない素敵なものではないかと思います。
あえて、そのような喜びも、悲しみも、辛さも、悩みも、全て承知した上で、
ワンコに限らず伴侶動物たちと繰り返し家族になれる人達はなんて素敵な人達でしょうか。
少し話の対象がズレますが、私は生涯独身を望んでいました。
しかし、約5年前に我が妻と出会った事をきっかけに子供達に恵まれ、
毎日自分自身の事よりも家族や周囲の事に追われながらの忙しい生活であっても、
まさに喜びも、悲しみも、辛さも、悩みも全て含まれた日々の中で、
それを受け入れる事の喜び、心の充足を毎日毎日、感じ続けています。
おそらく、愛情を掛けたいという本能的な欲求を満たしてくれる家族の存在が
私にそのような想いを感じさせてくれているのだろうと思います。
ちょっといつもと違うブログの雰囲気になりましたが・・・
実は今日、あるワンコの死の連絡を受けました。
その子、ルーク君は私が大学時代に飼い始めたバーニーズでした。
私よりもしっかりと愛情を掛けて下さったご家族に出会い、
ルークの為にもその後の犬生をそのご家族に委ねさせてもらいました。
私の想い以上に、新たなルークのご家族はルークを可愛がり、何処に行くにも一緒に出掛け、同じ家、同じ空間で愛情たっぷりの生活を送って下さいました。
私は完全に安心して、すっかり日々の生活では忘れてしまうくらいに
そのご家族にお任せしてしまっていたのですが、
やはりその死を聞くと、私自身が関わった時期の事を思い出したり、
何よりもこれまでのご家族とルークの結びつきの強さを考えると、
別れの寂しさ、悲しみがどれほどかと痛い程感じ、
自分でも思っても居なかったほどの虚無感に襲われています。
でも・・・・
この虚無感の大きさはルークが掛けられていた愛情に比例する物であると考えると、あらためて、ルークのこれまでの幸せな生活を感じます。
ご家族の皆さんには本当に心から感謝し、ルークにも感謝しています。
消える事の無い楽しい幸せな時間と記憶をたくさん互いに残して、
これからの次の時間に繋がっていくのだろうと思います。
ルークとの別れは最期ではなく、これからに繋がっていく、いかねばならないと思うと、ルークがご家族に感じていた愛情や信愛の気持ちをこの空間に続けて残す為にも、悲しみが少し癒え、しばらくしたらルークの弟か妹との生活を始めて欲しいと思います。
何よりもあれ程までにワンコに愛情を注げるご家族には是非、これからも幸せな犬生を送れるワンコを増やしていって欲しいと願ってしまいます。
素敵な家族と素敵なワンコ・・・
ワンコに限らず、猫、馬、鳥、その他様々な生き物との温かく、深い結び付きを持てる事は同じ生き物であるヒトとして素晴らしい事ですよね。
ありがとうね~、ルーク(^^)
君の存在は今までもこれからもたくさんの人に素敵な想いを与えてくれるよ。
姿は見えなくなったけど、君の事だから、自由に何処にでも飛んでいけるようになったからこそ、ご家族のみんなと共にこれからもずっと一緒に居るんだろうね。
いつか来る弟や妹の事もしっかり見守ってあげてね。
またいつかどこかで会えたら良いね(^^)
そうだ、小さい頃に一緒に遊んでたクッキーは先にそっちに行ってるはずだから、
見つけ出して一緒にまた遊びなね。あまり近寄り過ぎて怒られないようにね。
パソコンのどこかでルークの姿を見つけたら、
またブログで写真を載せます。