帆世のブログ一覧

カイエン君のスプレー事件でGWはいろいろと予定が狂ってしまいましたが…、
少し前にイプシロンを試乗してました。



小さな高級車。

この言葉を具現化したクルマはそう多くなかったと感じますが、イプシロンは先代からそう呼びたくなるクルマという印象です。
販売チャンネルの都合でクライスラーブランドからの販売ですが、３代目にして初めて正規輸入されたことは嬉しく思います。
とは言え、このクルマにクライスラーのエンブレムはやっぱ違和感ありますね…

実車を見ると、どこから見てもイタリア車！
JEEPや300と並んでると、同じメーカーのクルマには見えません(笑)


乗り込んでみて、まずボディのガッチリ感に驚きました！
よく見るとピラー類もしっかりした太さで、サイズから受ける頼りなさは全く感じないです^^

そして、内装の質感が高く、フロントは広々しています！
デザインの妙やセンスの良さも多分にあると思いますが、コンパクトに乗ってる感じがあまりしないです^^



そして、エンジンをかけると２気筒ターボがドコドコと独自の音を発します！
考えてみるとハーレーのＶツインより小さなエンジンなんですよね…　
ほんわかした感じのエンジンです^^

走ってみると、エンジン音は独特ですが、意外とトルクがあるせいか非力な感じはしません。
ターボ過給のおかげで最大トルクは14.8kg-m@1900rpm、車重が1090kgなのでトルクウェイトレシオは約73.65kg/kg-m。
何くらい？と言われると難しいですが、少し前のコンパクト1.6NAクラスと同程度と考えていいでしょう。

ただ遅い感じはしないものの、フツーに加速したつもりでも後ろのクルマが妙に近く感じるので、速さはないのでしょう…
とは言え、高速かっ飛ばすとか、加速が必要なシーンでない限り、不満なく乗れそうです。

データ的には↓の感じです。
◆0-60mph加速 : 11.5秒
◆最高速 : 175km/h
◆EU燃費 : 28.91km/L
◆JC08燃費 : 19.3km/L

街中での実燃費はリッター10位だそうで、高速80～100キロ巡航なら、かなり伸びるそうです。
やはり排気量が小さいので、速度域が上がると辛いみたいですけどね…


セミオートマもよくできてます！
この手のシステムで難しいシフトアップもアクセルを意識的に抜かなくても、ショックはあまりないです。
もちろんマニュアルモードのほうが小気味良く走りしっくりきますが、これだったら普段はオートマモード固定でもいい気がします。
前に乗ったAbarth 595も面白いミッションでしたが、クルマのキャラクターに合わせて味付けがずいぶん違うんだなぁって印象です。

そして、なんか似合わない感じもしますが、アイドリングストップ機能もついてます^^
最新の国産勢に比べると少し反応が遅い気もしますが、いかにタイミングよくエンジン再始動させるかって感じで楽しめそうな感じがします！　
こういうことが楽しみに変わる、というか、そういうキャラのクルマです^^
でも、バッテリーの状況によってアイドリングストップ機能を休止したり、結構賢いのです！

４枚ドアは何かと便利ですが、リアシートは大人が乗るには少し辛いかもしれません…
一応５人乗りらしいですが、リアに男３人は…ムリそうですね(笑)


この３代目イプシロン、かなりよくできたクルマって印象です^^
この前乗った595もそうですが、最近のフィアットグループのクルマはよくできてますね！

純粋にこのデザインが好きで選んでも、特にネガなく乗れると思います☆



最初はセカンドカー的なイメージでいましたが、これだったらファーストカーとしても全然いけそうです！
２人までの使用がメインって前提を置く必要はありますけどね☆

最近、クルマ関係で最も微妙と思ったニュースです。
Lancia Ypsilon をクライスラーブランドで正規輸入…

イプシロンにクライスラーのエンブレム…　違和感ありますよね… o(´^｀)o
このクルマには、やはりLanciaエンブレムがついていてほしい…


フィアットが、クライスラーを資本傘下に収めたのは2009年のこと。
今や両社は出資比率58.5%の関係にあったと思います。

Lanciaブランドとクライスラーブランドに関しては、共にどちらかというと販売不振気味…
2010年から、販売地域によりどちらかのブランドに統合されていったのです。そして、Lanciaの正規輸入が長らく途絶えていた日本ではクライスラーブランドで販売されることに…

今、Lanciaのグローバルサイトを覗いてみると、６車種出てきますが、その半分はクライスラーとのバッヂエンジニアリングと言えます。

◇Lancia Thema　⇒　Chrysler 300
◇Lancia Flavia　⇒　Chrysler 200 Convertible
◇Lancia Voyager　⇒　Chrysler Town & Country

といった具合に…　Thema 8・32の時代とはどうにも結びつきません…
そして、フィアットグループの手によるものが、残りの３台

◇Lancia Ypsilon
◇Lancia Delta
◇Lancia Musa

これらがすべてLanciaブランドで販売されているかというと、そういうわけではなく、ディーラー網統合時の都合により、例えば、イギリスではYpsilon、Deltaはクライスラーブランドなのです。ちょっとしたカオスです。


クライスラーエンブレムはどうにも馴染めませんが、この３台はクルマ全体のデザインで見ると、イタリア車Lancia車にちゃんと見える！
特にLanciaでいう２トーンのＢカラーだったりすると、いかにもです☆


さて、この三代目となるイプシロン、一言で言うとフィアット500のボディ違いです。
500とプラットフォームを共有し、90ミリほどホイールベースが伸ばされています。

搭載されるエンジンは、以下の４種類↓

◇1.2L 8V Fire ガソリン 69馬力
◇0.9L 8V TwinAir ガソリン 85馬力
◇1.3L 16V Multijet ディーゼル 95馬力
◇1.2L 8V BI Fuel ガソリン/天然ガス 69馬力

この中で、日本へクライスラーとして正規輸入されるのはTwinAir。
シリンダー数は一番少ないですが、ガソリンモデルとしては、これが最速だったりします^^

同じくクライスラーブランドから販売されるイギリスのデータを見ると、

◇0-60mph : 11.5秒
◇最高速 : 175km/h
◇欧州複合モード燃費 : 28.9km/L (JC08 : 19.3km/L)

フィアット500 TwinAirより車重が60キロ程重いので、加速と燃費はちょっと負けてますが、実質的にはほぼ同等と言ってよい性能かと思います。
ちなみに、最速モデルは1.3L ディーゼルです。わずかに速いだけですが…


Lancia Ypsilon と Chrysler Ypsilon、どちらが欲しいかと言われれば、もちろんLanciaですが…、正規でYpsilonが買えるようになったことは、喜ばしくも思います！
235万～260万のプライスタグは並行モノと見比べても、頑張ったという印象ですし^^

メリットという意味では、メンテとかリコール対策とか、やはり正規が一枚上手です。
それから、リセールバリューも変わってくる可能性があります。

TwinAir + 右ハンドル + セミオートマでOKならば、現実的にはアリなのかもしれません…
グリル、エンブレム、ハンドル変えれば、Lancia仕様になりそうですし☆


クライスラーブランドとは言え、一目でLanciaと分かるデザインは、さすがだなぁっと思います！
それに、このサイズでこうした品の良さを持ったクルマは他にないのでは、と思います。
あえて言うと、アストンシグネットがいますが、価格帯が違いますからね…

最後にこちらが、本家Lancia Ypsilonです↓

Lancia Delta です。

Delta というと、何といっても、WRCのインテグラーレが有名ですが、そっちではなく現行型です。



前々から存在は知っていて、後ろから見るとなんとなく初代ムラーノに似てるな～くらいの印象しかなく、特に欲しいと思ったことはなかったです。

でも、ありきたりのクルマに乗る気はないし、エコ性能を満たす粋なクルマとして急にクローズアップされてきました。ハッチと言いつつ、小さすぎないので、SUV的なユティリティーをある程度は期待できそうです。

Citroen C5はクラスレスなクルマと書きましたが、もしライバルがいるとするなら、このDeltaなんではないでしょうか？
そんな類のクルマなのです…　

このDeltaも遠目にはサイズ感が分からないというか、独自の存在感を放つというか、そんなデザインです！
それに、Lancia、なんとも艶やかな響きです^^

YpsilonやMusaも仕立てが良く、小さな高級車って感じですが、このDeltaもクラス以上に高級に感じます。内装も標準でアルカンターラですし、オプションでポルトローナフラウのレザーが選べるようです。表皮だけだとは思いますが…


搭載されるエンジンは７種のようです↓

◇1.4 Turbojet ガソリン　120馬力仕様
◇1.4 Turbojet ガソリン　150馬力仕様
◇1.6 Multijet Diesel　105馬力仕様
◇1.6 Multijet Diesel　120馬力仕様
◇2.0 Multijet Diesel　165馬力仕様
◇1.9 Twinturbo Multijet Diesel　190馬力仕様
◇1.8 Di Turbo ガソリン　200馬力仕様


Deltaは並行輸入しているショップが結構ありますが、国内で見かける機会が多いのは、ガレーヂ伊太利屋が入れてた↓の仕様が多いです。

◇1.4 Turbojet ガソリン　150ps / 21.0kgm　6M/T　最高速210km/h
◇1.6 Multijet Diesel　120ps / 31.0kgm　6セミA/T　最高速194km/h　
◇1.8 Di Turbo ガソリン　200ps / 32.6kgm　6A/T　最高速230km/h

長距離ツアラーとしては断然ディーゼルですが、ここでそそられるのは、1.4 Turbojetの6M/Tです！
これがドイツ車だと、1.4Lで2.0NAなみの出力とか、2.5NA並みのトルクとか、お勉強型のエンジンですが、イタ車だと、小さなエンジンをマニュアル・ミッションで小気味良く駆る！って楽観的な気分になります^^

1.4 Turbojet の0-100km/h加速は8.7秒です。
車重が1440kgあるので、ホントかぁ？ってデータですが、その答えはギア比にあるようです。結構加速寄り、というかローギアードで、逆に100km/h ６速で2,500rpm いくようです。

なので、100km/h巡航時の燃費は13～14km/Lほどのようで、それほど伸びるわけではないようです。欧州複合モードでも14km/Lほどで、街中だと10km/Lを少し割るくらいのようですね。ドイツ車の基準には達してないですが、キャラ考えると、こんなもんかと…

試乗してないので、なんとも言えないですが、高速をそれなりのペースで3,000rpm以上で延々走り続けると、それなりに疲れるかもしれないですね…

エコを意識した選択としては、ガソリン車ならこのあたりかなって思います☆
電装系やタイベルの寿命なんかは、ガンガン乗るにはちょっと気になりますけどね…

良さそうな個体が近所に現れれば、見に行ってきます^^